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午前9時。
聖加世病院の一階を、ぶらぶら歩いているところだ。一貴さんが退院手続をしている。黒崎が荷物を持って付き添っている姿は兄弟に見える。友人同士にも見えなくもない。実際に兄弟であり、友人の関係でもある。そこで、漠然とした思いが浮かんだ。今回のことは大変だったけれど、一貴さんが家に来ることになって良かったなというものだ。
カフェが入っているフロアを歩いていると、主治医の南里先生に会った。月に一度の検診で会っているから、久しぶりに会った気がしない。
「おはようございます」
「今日はどうしたの?」
「兄が退院するんです。くるぶしを骨折して」
「あら……。階段から?お疲れだったのかしら……」
大まかに話をしていると、音楽のことになった。なんと配信分を買ってくれたという。甥っ子がファンだと聞いた。どさくさに紛れて新曲をPRすると、すっかり大人になったねと言って笑われた。そして、女の子から手を振られたから振り返した。
(テレビに出たからかな?)
ほっこりた気持ちで一貴さん達の元に戻っていくと、ちょうど手続きが終わったところだった。昨日の夜まで仕事をしていたようで、ちっとも休んでいない。だからなのか、少し顔色が悪い気がした。だからこそ、一人のマンションに帰らなくて良かったと思う。
「一貴さん。顔色が悪いよ。真っ直ぐに帰ろうね」
「ああ。ありがとう」
俺も黒崎も、一貴さんの歩くスピードに合わせて歩いた。会社はもう少し休むそうだ。部屋の中で出来る仕事をすると言っていた。せめて栄養のある物を食べて欲しい。
一貴さんからは好きな食べ物が何かを聞いている。和食だそうだ。お義父さんは帰りが遅くなる日もあるけれど、一貴さんと一緒に食べると言っていた。やっぱりお義父さんの家に来てもらうことにして良かったと思った。
聖加世病院の一階を、ぶらぶら歩いているところだ。一貴さんが退院手続をしている。黒崎が荷物を持って付き添っている姿は兄弟に見える。友人同士にも見えなくもない。実際に兄弟であり、友人の関係でもある。そこで、漠然とした思いが浮かんだ。今回のことは大変だったけれど、一貴さんが家に来ることになって良かったなというものだ。
カフェが入っているフロアを歩いていると、主治医の南里先生に会った。月に一度の検診で会っているから、久しぶりに会った気がしない。
「おはようございます」
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「兄が退院するんです。くるぶしを骨折して」
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「ああ。ありがとう」
俺も黒崎も、一貴さんの歩くスピードに合わせて歩いた。会社はもう少し休むそうだ。部屋の中で出来る仕事をすると言っていた。せめて栄養のある物を食べて欲しい。
一貴さんからは好きな食べ物が何かを聞いている。和食だそうだ。お義父さんは帰りが遅くなる日もあるけれど、一貴さんと一緒に食べると言っていた。やっぱりお義父さんの家に来てもらうことにして良かったと思った。
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