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午前9時。
黒崎のことを送り出した後、大学へ向かった。ご近所さんと同じ電車に乗り込み、降りる時には同じ大学の学生たちがいる。なじみの顔ばかりだ。のんびりとキャンパスへ通えている。電車がいつもの大きな駅を通り、何となく寄り道したいなと思っていると、キャンパス近くの駅に到着して、降りた。
教材の入ったトートバッグを肩に掛け直した。今日は講演を聴くだけだから、荷物は少ない方だ。最近体力がつき、バッグの重さを感じなくなった。それでも、黒崎からは過保護にされている。重いものを持つなと言われている。少しでも傷ができるのが心配らしい。最近、やけにうるさくなってきた。
「日差しが強いなあ。6月だもんね……」
羽織っているUVパーカーのフードを被った。日焼け止めを塗った上での対策だ。赤くなって痛いから、気をつけている。日焼けをするのは、俺は構わない。しかし、黒崎は俺が日焼けするのを防ごうとしている。
「うっうっ。女子力高めの男子ランキング、1位だなんて……」
理学部生のアンケートの集計結果が、学生サイトで発表された。女子力、数学力、変人力など、10項目あった。変人力では8位、女子力ではトップを獲った。ちっとも嬉しくない。
女子力の基準が分からない。メイクをしていないし、可愛いグッズも持っていないのに。変人力は、納得できる。天然ボケな部分があるからだろう。
正門を抜けて、1号棟の前へ到着した。さっそく黒崎へラインを送った。大学へ到着したと。1日4回のラインを送る習慣だ。ちょうど仕事の合間だったのか、返信が入った。肩の後ろにキスマークを付けていることが書かれていた。パーカーを着ておけという意味だ。
「仕方のない人だね~。マスタード多めにしてやれば良かったな」
軽食で持たせたサンドイッチには、適量のマスタードを使ってある。喧嘩をした日は、わざと多めにする。今日はハニーマスタードで甘みを追加した。昨夜のイチャつきの影響だ。思い出すだけで顔が熱くなる。
「黒崎さん……。”誰にも見られるな”。ヒョーーッ」
「なつきー、変人力を発揮しているの?」
いつの間にか、悠人が呆れ顔で立っていた。伸びた髪の毛を、シュシュでまとめている。俺よりも女子力が高いと思った。
早瀬さんからやられたと聞き、甘い空気が漂っている光景を想像してしまった。思わず顔がニヤけてしまった。それを見て、変人力を発揮していると頷かれてしまった。
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正門を抜けて、1号棟の前へ到着した。さっそく黒崎へラインを送った。大学へ到着したと。1日4回のラインを送る習慣だ。ちょうど仕事の合間だったのか、返信が入った。肩の後ろにキスマークを付けていることが書かれていた。パーカーを着ておけという意味だ。
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