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校舎を出て、木の生い茂った小道を進んだ。礼拝堂から訪れた人が出てきた。その波が落ち着くまで待ち、出入口を入った。
中に入ると、ステンドグラスにシンプルな内装と讃美歌を披露するための台が見えてきた。全てが懐かしい。よくあの台に立って歌を披露していた。引っ込み思案なのに、その時だけは平気だった。
「藤沢と歌ったよ。黒崎さんは聴いたことがあるよね?」
「一度だけ機会があった。お前が天使に見えた」
「マジで?」
「茶色の髪が金髪に見えた。光の関係だ」
「ふーん……」
「本気だ。可愛らしかった」
急に照れくさくなった。赤くなってモジモジしていると、両肩を掴まれた。黒崎にすると軽い力だろうが、こっちはそうではない。一体どうしたのかと驚いた。
「黒崎さん?あ……」
戸惑っていると、何も言わずに唇が重なった。ほんの軽い触れ合いだ。何だか緊張してきて動けなくなった。いやらしさがなくて、誓いのキスみたいだ。
そして、何度が重なった後で離れて、抱きしめられた。何も言わずにいるから、泣いているのかと思った。砂浜で鈴を鳴らしたことが、俺のことを連想させたのかな?そうなのかと問いかけると、違う理由だと答えた。笑いながら頭を撫でられた。黒崎のやや汗ばんだ身体と心臓の鼓動に安心した。
「黒崎さん……。連れて来てくれて、ありがとう」
「いつでも連れて来てやる。もう一人で来られるだろうが……、それはするな」
「一人で来ないよ。それこそお母さんに会ってもらえないよ。喧嘩したのかって……」
「どこにも行くな」
「行かないよ~。もう……。鈴のことは、お母さんに向けてのものだよ。病気のことを聞いたばかりだからさ。誰でもそうだよ。まさかヤキモチ?」
黒崎がため息交じりに笑った。背中をさする手が力強いからホッとした。
「ステージに立っている間は観客のものだ。2時間ぐらいは我慢してやる」
「黒崎さん。その間も同じだよ。あんたに向けて歌う時があるから……」
「時だと?いつもそうしろ」
「だったら俺のことだけ見ろよ~。声を掛けられまくったくせに……」
「夏樹……」
耳元で響いたのは拗ねた声だ。お互いに妬き合っている。どちらともなく視線を合わせて、啄み合うようなキスをした。すると、途中から笑いながらのキスに変わった。黒崎の肩を押して離れろと笑った。さらに唇を奪われて、礼拝堂で何をするのかと、耳たぶを引っ張ってやった。
「こら。外じゃ素っ気ないんだろ?飛行機が揺れるってば……」
「俺は平気だ。……鈴が鳴っているぞ」
リーン、リーン。
俺が動いたからだ。ストラップの鈴の音が聞こえた。天使を呼んだのだろうか?すると、礼拝堂の鐘の音が響き渡った。まるで笑っているかのように聞こえた。
「けっこう響くね……。笑われたのかな?天使に。うひゃひゃ……」
「そうだな。お義父さんが来てくれる時間だ。出よう」
「うん」
午後の飛行機は14時だ。空港まで父が送ってくれる。羽田空港には、お義父さんが迎えに来てくれる。今日の思い出をお土産にして、礼拝堂を去った。
中に入ると、ステンドグラスにシンプルな内装と讃美歌を披露するための台が見えてきた。全てが懐かしい。よくあの台に立って歌を披露していた。引っ込み思案なのに、その時だけは平気だった。
「藤沢と歌ったよ。黒崎さんは聴いたことがあるよね?」
「一度だけ機会があった。お前が天使に見えた」
「マジで?」
「茶色の髪が金髪に見えた。光の関係だ」
「ふーん……」
「本気だ。可愛らしかった」
急に照れくさくなった。赤くなってモジモジしていると、両肩を掴まれた。黒崎にすると軽い力だろうが、こっちはそうではない。一体どうしたのかと驚いた。
「黒崎さん?あ……」
戸惑っていると、何も言わずに唇が重なった。ほんの軽い触れ合いだ。何だか緊張してきて動けなくなった。いやらしさがなくて、誓いのキスみたいだ。
そして、何度が重なった後で離れて、抱きしめられた。何も言わずにいるから、泣いているのかと思った。砂浜で鈴を鳴らしたことが、俺のことを連想させたのかな?そうなのかと問いかけると、違う理由だと答えた。笑いながら頭を撫でられた。黒崎のやや汗ばんだ身体と心臓の鼓動に安心した。
「黒崎さん……。連れて来てくれて、ありがとう」
「いつでも連れて来てやる。もう一人で来られるだろうが……、それはするな」
「一人で来ないよ。それこそお母さんに会ってもらえないよ。喧嘩したのかって……」
「どこにも行くな」
「行かないよ~。もう……。鈴のことは、お母さんに向けてのものだよ。病気のことを聞いたばかりだからさ。誰でもそうだよ。まさかヤキモチ?」
黒崎がため息交じりに笑った。背中をさする手が力強いからホッとした。
「ステージに立っている間は観客のものだ。2時間ぐらいは我慢してやる」
「黒崎さん。その間も同じだよ。あんたに向けて歌う時があるから……」
「時だと?いつもそうしろ」
「だったら俺のことだけ見ろよ~。声を掛けられまくったくせに……」
「夏樹……」
耳元で響いたのは拗ねた声だ。お互いに妬き合っている。どちらともなく視線を合わせて、啄み合うようなキスをした。すると、途中から笑いながらのキスに変わった。黒崎の肩を押して離れろと笑った。さらに唇を奪われて、礼拝堂で何をするのかと、耳たぶを引っ張ってやった。
「こら。外じゃ素っ気ないんだろ?飛行機が揺れるってば……」
「俺は平気だ。……鈴が鳴っているぞ」
リーン、リーン。
俺が動いたからだ。ストラップの鈴の音が聞こえた。天使を呼んだのだろうか?すると、礼拝堂の鐘の音が響き渡った。まるで笑っているかのように聞こえた。
「けっこう響くね……。笑われたのかな?天使に。うひゃひゃ……」
「そうだな。お義父さんが来てくれる時間だ。出よう」
「うん」
午後の飛行機は14時だ。空港まで父が送ってくれる。羽田空港には、お義父さんが迎えに来てくれる。今日の思い出をお土産にして、礼拝堂を去った。
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