229 / 265
27-1 シャルロットキッチン
しおりを挟む
7月26日、金曜日。午前0時。
シャルロットキッチン2号店が、昨日オープンした。今日もイベントが開かれるため、黒崎は多忙だ。現場の指揮は任せても、責任者として現場に張り付く。会議等を前倒しでこなして、時間を空けた状況だ。悠人を経由して、早瀬さんからそう教えてもらった。黒崎は何も言わないからだ。
疲れているし体力温存したいだろうと思い、勉強をやめて、大人しくベッドに入った。起きていると心配されるからだ。しかし、濃厚なキスをしながら、黒崎が覆いかぶさって来た。
「黒崎さん……。寝ろよ……。んん……」
「抱きたい。無理が掛からないようにする」
「あんたに無理がかかるよ。2日ぐらい空けろよ……」
Tシャツの襟を引っ張るようにして離したが、その手を握り込まれた。そして、シーツに押しつけられて、胸元を唇がたどっていく。すでに脱がされた。
歌手を続けるかの話の後、黒崎の過保護に拍車がかかった。俺のことを守ると言った通りだ。イチャつきは止めないし、今まで以上に優しくされている。それでも今日は寝てもらいたい。
黒崎が起き上がり、Tシャツを脱いだ。ぼんやりした灯りに上半身が照らされた。いつもより色気を感じるのは、どうしてだろう。
見慣れているのに顔が熱くなった。それをどう受け取ったのか、笑い声を立てられた。長いまつ毛が目元に影をつくり、さっきのキスで唇が濡れている。いけない魔力を放ち、翻弄された。
咄嗟に枕で顔を隠して誤魔化した。あっさりとバリケードが取り除かれて、足元へ枕を置かれてしまった。眠いからと口実をつけても、見抜かれている。
「嘘をつくな。見ていただろう」
「見ていたよ。裸になったなあって……」
「どうして赤くなっているんだ?普段通りだろう」
「それは……。その色気をやめろよ。魔力反対。こら……。黒崎さーん」
「そう感じるのは理由がある。疲れているからだ。補給させてくれ」
甘い眼差しにクラクラした。その隙を狙って唇を奪われた。角度を変える度に見つめられては、降参するしかない。
しかし、ベッドのことでは少しだけ不満がある。あれ以来、さらに優しく触れられている。もっと強引でもいいと思う。つまりは元通りがいいということだ。しかし、それを言い出すことが出来ない。さすがにこういう話題は躊躇する。はっきり言う俺でも。
黒崎の背中に両腕を回して、力を入れた。すると、心配そうに動くのを止められて、すがりついた。これで気づいてもらいたい。そこで見つめ合ったが、気づいてもらえなかった。嫌がる素振りはやっていないし、足も腰へ絡ませてみた。そして、ドキドキしながら引き寄せて、目を閉じた。
「夏樹。俺の想像どおりなのか?」
「たぶん。いつも通りにしてよ……」
どうして口にしたのか。そもそも思いついたのか。一層強く色気を放たれて、逃げることが出来ない。望んだはずなのに、戸惑い始めて腰が引けてきた。自然と逃げるように身じろぐと、笑い声を立てられた。嬉しい発想だと言って。
「それでも優しくしたい」
「黒崎さーん」
「どうしてもなら、考えないこともない」
「ちょっと。んん……」
何度が揺さぶられたが止められた。熱が行き場を失ったかのようだ。それを繰り返されては、ハッキリ言えと囁かれた。
そこで、とうとう観念して希望を口にした後、抱き上げられて膝の上に座らされた。何度も揺れ動いた後、声を上げた。満足そうに微笑まれては蕩けそうになった。
何時だろうと時計を見る余裕がなくて、いつの間にか横になっていた。抱き寄せられて目を閉じた。充足感に包まれながら。
シャルロットキッチン2号店が、昨日オープンした。今日もイベントが開かれるため、黒崎は多忙だ。現場の指揮は任せても、責任者として現場に張り付く。会議等を前倒しでこなして、時間を空けた状況だ。悠人を経由して、早瀬さんからそう教えてもらった。黒崎は何も言わないからだ。
疲れているし体力温存したいだろうと思い、勉強をやめて、大人しくベッドに入った。起きていると心配されるからだ。しかし、濃厚なキスをしながら、黒崎が覆いかぶさって来た。
「黒崎さん……。寝ろよ……。んん……」
「抱きたい。無理が掛からないようにする」
「あんたに無理がかかるよ。2日ぐらい空けろよ……」
Tシャツの襟を引っ張るようにして離したが、その手を握り込まれた。そして、シーツに押しつけられて、胸元を唇がたどっていく。すでに脱がされた。
歌手を続けるかの話の後、黒崎の過保護に拍車がかかった。俺のことを守ると言った通りだ。イチャつきは止めないし、今まで以上に優しくされている。それでも今日は寝てもらいたい。
黒崎が起き上がり、Tシャツを脱いだ。ぼんやりした灯りに上半身が照らされた。いつもより色気を感じるのは、どうしてだろう。
見慣れているのに顔が熱くなった。それをどう受け取ったのか、笑い声を立てられた。長いまつ毛が目元に影をつくり、さっきのキスで唇が濡れている。いけない魔力を放ち、翻弄された。
咄嗟に枕で顔を隠して誤魔化した。あっさりとバリケードが取り除かれて、足元へ枕を置かれてしまった。眠いからと口実をつけても、見抜かれている。
「嘘をつくな。見ていただろう」
「見ていたよ。裸になったなあって……」
「どうして赤くなっているんだ?普段通りだろう」
「それは……。その色気をやめろよ。魔力反対。こら……。黒崎さーん」
「そう感じるのは理由がある。疲れているからだ。補給させてくれ」
甘い眼差しにクラクラした。その隙を狙って唇を奪われた。角度を変える度に見つめられては、降参するしかない。
しかし、ベッドのことでは少しだけ不満がある。あれ以来、さらに優しく触れられている。もっと強引でもいいと思う。つまりは元通りがいいということだ。しかし、それを言い出すことが出来ない。さすがにこういう話題は躊躇する。はっきり言う俺でも。
黒崎の背中に両腕を回して、力を入れた。すると、心配そうに動くのを止められて、すがりついた。これで気づいてもらいたい。そこで見つめ合ったが、気づいてもらえなかった。嫌がる素振りはやっていないし、足も腰へ絡ませてみた。そして、ドキドキしながら引き寄せて、目を閉じた。
「夏樹。俺の想像どおりなのか?」
「たぶん。いつも通りにしてよ……」
どうして口にしたのか。そもそも思いついたのか。一層強く色気を放たれて、逃げることが出来ない。望んだはずなのに、戸惑い始めて腰が引けてきた。自然と逃げるように身じろぐと、笑い声を立てられた。嬉しい発想だと言って。
「それでも優しくしたい」
「黒崎さーん」
「どうしてもなら、考えないこともない」
「ちょっと。んん……」
何度が揺さぶられたが止められた。熱が行き場を失ったかのようだ。それを繰り返されては、ハッキリ言えと囁かれた。
そこで、とうとう観念して希望を口にした後、抱き上げられて膝の上に座らされた。何度も揺れ動いた後、声を上げた。満足そうに微笑まれては蕩けそうになった。
何時だろうと時計を見る余裕がなくて、いつの間にか横になっていた。抱き寄せられて目を閉じた。充足感に包まれながら。
0
あなたにおすすめの小説
【完結・BL】胃袋と掴まれただけでなく、心も身体も掴まれそうなんだが!?【弁当屋×サラリーマン】
彩華
BL
俺の名前は水野圭。年は25。
自慢じゃないが、年齢=彼女いない歴。まだ魔法使いになるまでには、余裕がある年。人並の人生を歩んでいるが、これといった楽しみが無い。ただ食べることは好きなので、せめて夕食くらいは……と美味しい弁当を買ったりしているつもりだが!(結局弁当なのかというのは、お愛嬌ということで)
だがそんなある日。いつものスーパーで弁当を買えなかった俺はワンチャンいつもと違う店に寄ってみたが……────。
凄い! 美味そうな弁当が並んでいる!
凄い! 店員もイケメン!
と、実は穴場? な店を見つけたわけで。
(今度からこの店で弁当を買おう)
浮かれていた俺は、夕飯は美味い弁当を食べれてハッピ~! な日々。店員さんにも顔を覚えられ、名前を聞かれ……?
「胃袋掴みたいなぁ」
その一言が、どんな意味があったなんて、俺は知る由もなかった。
******
そんな感じの健全なBLを緩く、短く出来ればいいなと思っています
お気軽にコメント頂けると嬉しいです
■表紙お借りしました
不夜島の少年~兵士と高級男娼の七日間~
四葉 翠花
BL
外界から隔離された巨大な高級娼館、不夜島。
ごく平凡な一介の兵士に与えられた褒賞はその島への通行手形だった。そこで毒花のような美しい少年と出会う。
高級男娼である少年に何故か拉致されてしまい、次第に惹かれていくが……。
※以前ムーンライトノベルズにて掲載していた作品を手直ししたものです(ムーンライトノベルズ削除済み)
■ミゼアスの過去編『きみを待つ』が別にあります(下にリンクがあります)
【完結】君の手を取り、紡ぐ言葉は
綾瀬
BL
図書委員の佐倉遥希は、クラスの人気者である葉山綾に密かに想いを寄せていた。しかし、イケメンでスポーツ万能な彼と、地味で取り柄のない自分は住む世界が違うと感じ、遠くから眺める日々を過ごしていた。
ある放課後、遥希は葉山が数学の課題に苦戦しているのを見かける。戸惑いながらも思い切って声をかけると、葉山は「気になる人にバカだと思われるのが恥ずかしい」と打ち明ける。「気になる人」その一言に胸を高鳴らせながら、二人の勉強会が始まることになった。
成績優秀な遥希と、勉強が苦手な葉山。正反対の二人だが、共に過ごす時間の中で少しずつ距離を縮めていく。
不器用な二人の淡くも甘酸っぱい恋の行方を描く、学園青春ラブストーリー。
【爽やか人気者溺愛攻め×勉強だけが取り柄の天然鈍感平凡受け】
恋人はメリーゴーランド少年だった~永遠の誓い編
夏目奈緖
BL
「恋人はメリーゴーランド少年だった」続編です。溺愛ドS社長×高校生。恋人同士になった二人の同棲物語。束縛と独占欲。。夏樹と黒崎は恋人同士。夏樹は友人からストーカー行為を受け、車へ押し込まれようとした際に怪我を負った。夏樹のことを守れずに悔やんだ黒崎は、二度と傷つけさせないと決心し、夏樹と同棲を始める。その結果、束縛と独占欲を向けるようになった。黒崎家という古い体質の家に生まれ、愛情を感じずに育った黒崎。結びつきの強い家庭環境で育った夏樹。お互いの価値観のすれ違いを経験し、お互いのトラウマを解消するストーリー。
逃げる銀狐に追う白竜~いいなずけ竜のアレがあんなに大きいなんて聞いてません!~
結城星乃
BL
【執着年下攻め🐲×逃げる年上受け🦊】
愚者の森に住む銀狐の一族には、ある掟がある。
──群れの長となる者は必ず真竜を娶って子を成し、真竜の加護を得ること──
長となる証である紋様を持って生まれてきた皓(こう)は、成竜となった番(つがい)の真竜と、婚儀の相談の為に顔合わせをすることになった。
番の真竜とは、幼竜の時に幾度か会っている。丸い目が綺羅綺羅していて、とても愛らしい白竜だった。この子が将来自分のお嫁さんになるんだと、胸が高鳴ったことを思い出す。
どんな美人になっているんだろう。
だが相談の場に現れたのは、冷たい灰銀の目した、自分よりも体格の良い雄竜で……。
──あ、これ、俺が……抱かれる方だ。
──あんな体格いいやつのあれ、挿入したら絶対壊れる!
──ごめんみんな、俺逃げる!
逃げる銀狐の行く末は……。
そして逃げる銀狐に竜は……。
白竜×銀狐の和風系異世界ファンタジー。
僕を惑わせるのは素直な君
秋元智也
BL
父と妹、そして兄の家族3人で暮らして来た。
なんの不自由もない。
5年前に病気で母親を亡くしてから家事一切は兄の歩夢が
全てやって居た。
そこへいきなり父親からも唐突なカミングアウト。
「俺、再婚しようと思うんだけど……」
この言葉に驚きと迷い、そして一縷の不安が過ぎる。
だが、好きになってしまったになら仕方がない。
反対する事なく母親になる人と会う事に……。
そこには兄になる青年がついていて…。
いきなりの兄の存在に戸惑いながらも興味もあった。
だが、兄の心の声がどうにもおかしくて。
自然と聞こえて来てしまう本音に戸惑うながら惹かれて
いってしまうが……。
それは兄弟で、そして家族で……同性な訳で……。
何もかも不幸にする恋愛などお互い苦しみしかなく……。
孤毒の解毒薬
紫月ゆえ
BL
友人なし、家族仲悪、自分の居場所に疑問を感じてる大学生が、同大学に在籍する真逆の陽キャ学生に出会い、彼の止まっていた時が動き始める―。
中学時代の出来事から人に心を閉ざしてしまい、常に一線をひくようになってしまった西条雪。そんな彼に話しかけてきたのは、いつも周りに人がいる人気者のような、いわゆる陽キャだ。雪とは一生交わることのない人だと思っていたが、彼はどこか違うような…。
不思議にももっと話してみたいと、あわよくば友達になってみたいと思うようになるのだが―。
【登場人物】
西条雪:ぼっち学生。人と関わることに抵抗を抱いている。無自覚だが、容姿はかなり整っている。
白銀奏斗:勉学、容姿、人望を兼ね備えた人気者。柔らかく穏やかな雰囲気をまとう。
兄弟カフェ 〜僕達の関係は誰にも邪魔できない〜
紅夜チャンプル
BL
ある街にイケメン兄弟が経営するお洒落なカフェ「セプタンブル」がある。真面目で優しい兄の碧人(あおと)、明るく爽やかな弟の健人(けんと)。2人は今日も多くの女性客に素敵なひとときを提供する。
ただし‥‥家に帰った2人の本当の姿はお互いを愛し、甘い時間を過ごす兄弟であった。お店では「兄貴」「健人」と呼び合うのに対し、家では「あお兄」「ケン」と呼んでぎゅっと抱き合って眠りにつく。
そんな2人の前に現れたのは、大学生の幸成(ゆきなり)。純粋そうな彼との出会いにより兄弟の関係は‥‥?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる