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午前7時半。
我が家の門の前にタクシーが停車した。これから黒崎が出勤する。俺とアンは見送りのために、先に門のそばに立った。これから黒崎が出てくる。同じく、門のそばにはご近所さんが待っている。全員女性だ。黒崎の見送りのためだ。ファンだ。向かいの遠藤さんの奥さんの佳代子さんもいる。今日は6人だ。その中には、これから出勤の田辺さんがいる。出勤前に黒崎に会うと、その日の商談がまとまるというジンクスがあるそうだ。
「夏樹君。コンサートのDVDを観たわよ!男前ねえ」
「ありがとうございます」
「すごく声量があるのね」
「嬉しいなあ。ボーカルレッスンに通ったかいがあるよ」
「あ、出てこられたわ。今日もかっこいいわねえ」
田辺さんが玄関を見た。振り返ると、黒崎が出てきた。まずは俺に挨拶だ。俺とアンの頭を撫でた。そして、ご近所さんに声をかけた。
「田辺さん、今日は商談ですか?」
「ええ。なんとしてもまとめたいお話なの。勇気が出ました」
「安斎さん。先日は、美味しい食パンを頂いて、ありがとうございました。父も家の者も、みんなで頂きました」
「あらーー。いいのよ。少し遠くのパン屋さんなの。評判を聞いて行ってみて良かったわ」
「宮岡さん。この間は夏樹を助けて頂いて、ありがとうございました」
「お怪我がなくて良かったわ」
大学に向かう途中、駅の出入り口のそばで転んだからだ。ちょうど宮岡さんが散歩で通りかかり、助け起こしてくれた。その時は、コロッケ屋のおじさんもいた。少し騒ぎになってしまった。これらのことは黒崎に正直に話す約束になっているから、きちんと報告した。すぐにだ。まずはラインで報告し、黒崎から電話が掛かってきて、無事だと話した。俺はたまに転ぶ。ご近所さんもお馴染みになってしまった。
そろそろ出発だ。黒崎がタクシーに乗り込んだ。みんなで手を振った。
「行ってくる」
「いってらっしゃい」
ガーーーーーー。
走り去っていく車を見送った。その後は、お馴染みの物々交換が始まる。それぞれが美味しかったものを持ち寄っている。我が家からは、採れたてのトマトだ。庭の畑の日当たりがいいから、寒くなってきてもよく育つ。そして、お義父さんがお客さんからもらって美味しかったお饅頭があり、ご近所さん用に買ってきてくれた。
「どうぞ。うちのお義父さんが買ってきたお饅頭なんだ。トマトもあるよ」
「あらいいの?こんなにたくさん」
「この間、いっぱいもらったからさ。食パンだ~。食べたかったんだ」
「良かったわ。そうそう、一貴お兄さんを見かけたわよ。さっき、その坂のところで。考え事をしていたようだから、挨拶だけして、話しかけないようにしたわよ」
「友達のデザイナーさんに頼まれて、公園の写真を撮りに行っていたんだと思う。考え込んでいたのか。どうしたんだろう」
「心配になっちゃって」
「すみません。大丈夫だと思います」
一体どうしたんだろうとみんなが言い、心配してくれた。一貴さんは時々子供っぽくなるから、放っておけないという話だ。後で様子を見に行こうと思う。何でも無いと良いのだけれどと思った。
わいわいがやがやと物々交換を終えて、みんながそれぞれの家に帰り、俺はアンと一緒に、一貴さんを待つことにした。電話をかけると、すぐそばまで帰ってきていて、俺達を見て、ホッとした顔をしていた。
我が家の門の前にタクシーが停車した。これから黒崎が出勤する。俺とアンは見送りのために、先に門のそばに立った。これから黒崎が出てくる。同じく、門のそばにはご近所さんが待っている。全員女性だ。黒崎の見送りのためだ。ファンだ。向かいの遠藤さんの奥さんの佳代子さんもいる。今日は6人だ。その中には、これから出勤の田辺さんがいる。出勤前に黒崎に会うと、その日の商談がまとまるというジンクスがあるそうだ。
「夏樹君。コンサートのDVDを観たわよ!男前ねえ」
「ありがとうございます」
「すごく声量があるのね」
「嬉しいなあ。ボーカルレッスンに通ったかいがあるよ」
「あ、出てこられたわ。今日もかっこいいわねえ」
田辺さんが玄関を見た。振り返ると、黒崎が出てきた。まずは俺に挨拶だ。俺とアンの頭を撫でた。そして、ご近所さんに声をかけた。
「田辺さん、今日は商談ですか?」
「ええ。なんとしてもまとめたいお話なの。勇気が出ました」
「安斎さん。先日は、美味しい食パンを頂いて、ありがとうございました。父も家の者も、みんなで頂きました」
「あらーー。いいのよ。少し遠くのパン屋さんなの。評判を聞いて行ってみて良かったわ」
「宮岡さん。この間は夏樹を助けて頂いて、ありがとうございました」
「お怪我がなくて良かったわ」
大学に向かう途中、駅の出入り口のそばで転んだからだ。ちょうど宮岡さんが散歩で通りかかり、助け起こしてくれた。その時は、コロッケ屋のおじさんもいた。少し騒ぎになってしまった。これらのことは黒崎に正直に話す約束になっているから、きちんと報告した。すぐにだ。まずはラインで報告し、黒崎から電話が掛かってきて、無事だと話した。俺はたまに転ぶ。ご近所さんもお馴染みになってしまった。
そろそろ出発だ。黒崎がタクシーに乗り込んだ。みんなで手を振った。
「行ってくる」
「いってらっしゃい」
ガーーーーーー。
走り去っていく車を見送った。その後は、お馴染みの物々交換が始まる。それぞれが美味しかったものを持ち寄っている。我が家からは、採れたてのトマトだ。庭の畑の日当たりがいいから、寒くなってきてもよく育つ。そして、お義父さんがお客さんからもらって美味しかったお饅頭があり、ご近所さん用に買ってきてくれた。
「どうぞ。うちのお義父さんが買ってきたお饅頭なんだ。トマトもあるよ」
「あらいいの?こんなにたくさん」
「この間、いっぱいもらったからさ。食パンだ~。食べたかったんだ」
「良かったわ。そうそう、一貴お兄さんを見かけたわよ。さっき、その坂のところで。考え事をしていたようだから、挨拶だけして、話しかけないようにしたわよ」
「友達のデザイナーさんに頼まれて、公園の写真を撮りに行っていたんだと思う。考え込んでいたのか。どうしたんだろう」
「心配になっちゃって」
「すみません。大丈夫だと思います」
一体どうしたんだろうとみんなが言い、心配してくれた。一貴さんは時々子供っぽくなるから、放っておけないという話だ。後で様子を見に行こうと思う。何でも無いと良いのだけれどと思った。
わいわいがやがやと物々交換を終えて、みんながそれぞれの家に帰り、俺はアンと一緒に、一貴さんを待つことにした。電話をかけると、すぐそばまで帰ってきていて、俺達を見て、ホッとした顔をしていた。
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