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20階のオフィスに到着した。営業企画部、役員室と書かれた出入り口に立つと、社員達が立ち上がり、事の次第を見守っているようだった。声を荒げている男性社員がいる。喧嘩は収まっていないようだ。その間を割って入り、一人の男性社員を押さえ込んでいる枝川を見つけた。床に倒れ込み、さらに立ち上がり、向かいにいる山下に掴みかかっていった。
それを他の社員達が庇い、息を荒げている。枝川が追いかけて押さえ込もうとしている。南波と北添も手伝っている。暴れているのは山本だ。さらに、床に沈み込ませるようにして取り押さえられている谷川を見つけた。喧嘩は山本と谷川から始まったのか。俺は山本の背後から身体を押さえ込んだ。
「山本!やめろ!」
山本の息が荒い。しばらく前からやっていたのか。副社長室で顔を合わすはずだった課長達も集まってきた。そして、暴れようとする山本の身体を押さえ込んだ。すると、だんだんと大人しくなり、身体の力を抜いていった。
「山本。ここはオフィスだ。分かっているな?」
山本が頷いた。そして、彼の目から涙があふれ出した。もう暴れないだろうと判断した。俺は床に寝ている谷川を起こすように指示をした。彼の方も落ち着いているだろう。枝川が谷川の身体を起こす手伝いをした。谷川が項垂れている。こちらを見ようとしない。怪我をしているのか。
「谷川を保健室へ連れて行ってくれ」
「僕が付き添います」
「ああ、頼む」
小田チーフと二人の社員が谷川を連れて行こうとした。しかし、力が抜けているのか、立ち上がることができない。小田が谷川の身体を見た。痛いところは?と聞くと、ありませんと答えた。そこへ、早瀬から声がかかった。
「山本君は見ておくから、谷川君のところに行ってあげて下さい」
早瀬が山本のことを引き受けた。俺は谷川のそばに行き、身体を揺すった。そして、やっとこちらを見た。
「分かるか?俺だ」
「副社長……、俺、いや、僕は……、山本さんに誤解させたんです。喧嘩は僕が悪いです」
「そうか。後で話を聞く」
谷川の背中を軽く叩いた。立ち上がれるか?と聞くと、はいと返事が返ってきた。南波がそばに来ようとしている。同じチームでやってきた仲間だ。彼の顔を見ると、谷川もまた涙を流し始めた。そして、嗚咽まじりの声を上げた。
「南波君……、俺、本気なんだ……、山本さんもだよ。君のことが好きなんだ……」
真っ直ぐに南波のことを見つめている。南波は返事をすることなく、身体を起こす手伝いをするためにそばに来た。山本の方を振り返ると、枝川と話をしている。それぞれ別々に話を聞くことにした。
谷川は保健室へ、山本はこのフロアにあるカフェスペースで待たせることにした。残っているのは散乱したファイル達だ。枝川から、社員達に落ち着いて仕事に戻るようにと指示がされた。課長達はこれから副社長室で会議だ。息を乱している枝川もだ。歩きながら報告を聞くことにした。
「早瀬。悪いが……」
「山本君は俺が見ているよ。田所常務がオフィスにいてくれるそうだよ」
「ああ。頼んだ」
早瀬の肩を叩き、課長達を伴ってオフィスを出た。昼休憩に入り、午後からは通常の時間が流れ始めるだろうか。午後に枝川からその後の報告を聞く時間を取る。だが、山本と谷川は俺も話をした方が良さそうだ。枝川から事の発端を聞きながら、エレベーターに乗り込んだ。
それを他の社員達が庇い、息を荒げている。枝川が追いかけて押さえ込もうとしている。南波と北添も手伝っている。暴れているのは山本だ。さらに、床に沈み込ませるようにして取り押さえられている谷川を見つけた。喧嘩は山本と谷川から始まったのか。俺は山本の背後から身体を押さえ込んだ。
「山本!やめろ!」
山本の息が荒い。しばらく前からやっていたのか。副社長室で顔を合わすはずだった課長達も集まってきた。そして、暴れようとする山本の身体を押さえ込んだ。すると、だんだんと大人しくなり、身体の力を抜いていった。
「山本。ここはオフィスだ。分かっているな?」
山本が頷いた。そして、彼の目から涙があふれ出した。もう暴れないだろうと判断した。俺は床に寝ている谷川を起こすように指示をした。彼の方も落ち着いているだろう。枝川が谷川の身体を起こす手伝いをした。谷川が項垂れている。こちらを見ようとしない。怪我をしているのか。
「谷川を保健室へ連れて行ってくれ」
「僕が付き添います」
「ああ、頼む」
小田チーフと二人の社員が谷川を連れて行こうとした。しかし、力が抜けているのか、立ち上がることができない。小田が谷川の身体を見た。痛いところは?と聞くと、ありませんと答えた。そこへ、早瀬から声がかかった。
「山本君は見ておくから、谷川君のところに行ってあげて下さい」
早瀬が山本のことを引き受けた。俺は谷川のそばに行き、身体を揺すった。そして、やっとこちらを見た。
「分かるか?俺だ」
「副社長……、俺、いや、僕は……、山本さんに誤解させたんです。喧嘩は僕が悪いです」
「そうか。後で話を聞く」
谷川の背中を軽く叩いた。立ち上がれるか?と聞くと、はいと返事が返ってきた。南波がそばに来ようとしている。同じチームでやってきた仲間だ。彼の顔を見ると、谷川もまた涙を流し始めた。そして、嗚咽まじりの声を上げた。
「南波君……、俺、本気なんだ……、山本さんもだよ。君のことが好きなんだ……」
真っ直ぐに南波のことを見つめている。南波は返事をすることなく、身体を起こす手伝いをするためにそばに来た。山本の方を振り返ると、枝川と話をしている。それぞれ別々に話を聞くことにした。
谷川は保健室へ、山本はこのフロアにあるカフェスペースで待たせることにした。残っているのは散乱したファイル達だ。枝川から、社員達に落ち着いて仕事に戻るようにと指示がされた。課長達はこれから副社長室で会議だ。息を乱している枝川もだ。歩きながら報告を聞くことにした。
「早瀬。悪いが……」
「山本君は俺が見ているよ。田所常務がオフィスにいてくれるそうだよ」
「ああ。頼んだ」
早瀬の肩を叩き、課長達を伴ってオフィスを出た。昼休憩に入り、午後からは通常の時間が流れ始めるだろうか。午後に枝川からその後の報告を聞く時間を取る。だが、山本と谷川は俺も話をした方が良さそうだ。枝川から事の発端を聞きながら、エレベーターに乗り込んだ。
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