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お義父さんの家に入るとすぐに目に飛び込んできたのが、花瓶の花だ。季節外れのヒマワリが飾られていた。今年は天気が変だから、ある地方で大量に咲いたのだという。そこで、北岡さんが花屋で仕入れて、晴海さんがこの家に飾りに来た。なんと、ソメイヨシノも咲いたそうだ。たしか、3月下旬に咲く花だと思う。俺はヒマワリに指先で触れて、生き生きとした花びらの匂いを嗅いだ。お日様の匂いがする気がする。
「本当にヒマワリだね。異常気象が影響しているんだね。だって、今年の夏は去年よりも暑かったし、先月も暑かったんだ~。庭の紅葉だって遅くてさ……。紅葉したかと思えば、一気に寒くなって、枯れ葉だらけになったんだ」
「そうだな。ドイツも暑かったんだ。今は例年並みだそうだ」
ユーリーが上半身裸のままで、玄関ホールで俺達と立ち話をしている。全然寒くないそうだ。しかし、俺達は厚手のニットを着ている。すると、奥の方から二葉がやって来て、さっき、ケーキを買ってきたと言った。黒崎のための誕生日ケーキだ。本人は祝われるのを嫌がり、今年は何もしないと決まっていたが、南波さんの誕生日が近いということで、用意した。食べて貰えたら嬉しいと思っている。
その南波さんだが、黒崎製菓の中でファンの存在があり、たくさんの食事の誘いだとか、誕生日プレゼントを受け取ったそうだ。しかし、黒崎製菓グループの決まりにより、スーパーで買えるお菓子の値段ぐらいに限られるという。そういうわけで、南波さんは半年分ぐらいのお菓子が家にあり、俺達に持ってきてくれるという。とても食べきれないからだ。
二葉は彼とよく話す機会があり、今日のキャンプのことを楽しみにしている。それに、この間から、黒崎が言っていることに反抗したい気分だから、南波さんが来てくれて、気晴らしになったと思う。
それは、バーテルス家の人間になれというものだ。黒崎としては、今はお義父さんも兄弟も集まっているが、いずれは天国に旅立つことを気にしている。しかも、あまり長生きの家系ではない。その点、バーテルス家は長生きの家系だという。だから、エミリアさん達と暮らしても良いのではないかと言っている。アレクシスさんやユーリーの妹みたいな存在になるというわけだ。黒崎家とバーテルス家の友情の証に、二葉のドイツ移住を考えているわけだ。それは、バーテルスビスケット会社の社員として向かうという形だ。
それには俺とお義父さんが反対した。二葉をドイツに行かせるだなんて、寂しいからだ。しかし、黒崎には勘が働く一面があり、ひらめきが良い結果になることも多い。しかし、二葉には日本で僧侶になるという希望がある。それには反対していなかった黒崎なのに、倉口さんとの件が起きた後、そう言い出した。日本に置かずに、縁のあるバーテルス家で預かって貰いたいという気分だそうだ。きっと、アレクシスさんとも気が合うはずだと言っていた。
そして、二葉がエミリアさんに相談の電話を掛けて、俺のことをドイツに呼ばないでと頼んでいた。そして、エミリアさんが日本に長めに滞在するという話がまとまった。二葉としては、エミリアさんと妹のソフィアさんがそばにいる環境が心が落ち着くそうだ。まるで駄々っ子のようになり、早く日本に来てくれと頼んでいた。その時の黒崎は考え込んでいて、時々、お義父さんに意見を求めていた。
そして、二葉がお寺に引っ越すと言い出したから、お義父さんも黒崎も慌てている。そこは、二葉を預けたいと言っていたお寺だ。法事のお寺の系列であり、都内にある。そして、本家という存在のお寺は県外にある。山の奥だ。護摩たきをして、真言を唱え、疫病を払うというお寺だ。数多くの人が訪れるという。二葉はそのお寺にも行きたがっていて、それだけ日本に居たがっている。そうなると、黒崎の意見は立ち消えになり、彼女の希望を叶えるしかなくなった。そういうわけで、今月の終わりに都内のお寺に出向き、お坊さん達と話をする機会が設けられた。
「本当にヒマワリだね。異常気象が影響しているんだね。だって、今年の夏は去年よりも暑かったし、先月も暑かったんだ~。庭の紅葉だって遅くてさ……。紅葉したかと思えば、一気に寒くなって、枯れ葉だらけになったんだ」
「そうだな。ドイツも暑かったんだ。今は例年並みだそうだ」
ユーリーが上半身裸のままで、玄関ホールで俺達と立ち話をしている。全然寒くないそうだ。しかし、俺達は厚手のニットを着ている。すると、奥の方から二葉がやって来て、さっき、ケーキを買ってきたと言った。黒崎のための誕生日ケーキだ。本人は祝われるのを嫌がり、今年は何もしないと決まっていたが、南波さんの誕生日が近いということで、用意した。食べて貰えたら嬉しいと思っている。
その南波さんだが、黒崎製菓の中でファンの存在があり、たくさんの食事の誘いだとか、誕生日プレゼントを受け取ったそうだ。しかし、黒崎製菓グループの決まりにより、スーパーで買えるお菓子の値段ぐらいに限られるという。そういうわけで、南波さんは半年分ぐらいのお菓子が家にあり、俺達に持ってきてくれるという。とても食べきれないからだ。
二葉は彼とよく話す機会があり、今日のキャンプのことを楽しみにしている。それに、この間から、黒崎が言っていることに反抗したい気分だから、南波さんが来てくれて、気晴らしになったと思う。
それは、バーテルス家の人間になれというものだ。黒崎としては、今はお義父さんも兄弟も集まっているが、いずれは天国に旅立つことを気にしている。しかも、あまり長生きの家系ではない。その点、バーテルス家は長生きの家系だという。だから、エミリアさん達と暮らしても良いのではないかと言っている。アレクシスさんやユーリーの妹みたいな存在になるというわけだ。黒崎家とバーテルス家の友情の証に、二葉のドイツ移住を考えているわけだ。それは、バーテルスビスケット会社の社員として向かうという形だ。
それには俺とお義父さんが反対した。二葉をドイツに行かせるだなんて、寂しいからだ。しかし、黒崎には勘が働く一面があり、ひらめきが良い結果になることも多い。しかし、二葉には日本で僧侶になるという希望がある。それには反対していなかった黒崎なのに、倉口さんとの件が起きた後、そう言い出した。日本に置かずに、縁のあるバーテルス家で預かって貰いたいという気分だそうだ。きっと、アレクシスさんとも気が合うはずだと言っていた。
そして、二葉がエミリアさんに相談の電話を掛けて、俺のことをドイツに呼ばないでと頼んでいた。そして、エミリアさんが日本に長めに滞在するという話がまとまった。二葉としては、エミリアさんと妹のソフィアさんがそばにいる環境が心が落ち着くそうだ。まるで駄々っ子のようになり、早く日本に来てくれと頼んでいた。その時の黒崎は考え込んでいて、時々、お義父さんに意見を求めていた。
そして、二葉がお寺に引っ越すと言い出したから、お義父さんも黒崎も慌てている。そこは、二葉を預けたいと言っていたお寺だ。法事のお寺の系列であり、都内にある。そして、本家という存在のお寺は県外にある。山の奥だ。護摩たきをして、真言を唱え、疫病を払うというお寺だ。数多くの人が訪れるという。二葉はそのお寺にも行きたがっていて、それだけ日本に居たがっている。そうなると、黒崎の意見は立ち消えになり、彼女の希望を叶えるしかなくなった。そういうわけで、今月の終わりに都内のお寺に出向き、お坊さん達と話をする機会が設けられた。
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