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そこで、ふと、この間から気になっていることが思い浮かんだ。しかし、知ることはできなかった。
(俺の寿命って何歳ぐらいなのかな?ローザーさんが分かるらしいけど、絶対に言わないんだって言っていたな……)
霊感という物で相手の気持ちを読み取れるのなら、今からでも祖父母の頭の中を知りたい。そして、ママに聞いてみたい。どう思うかと。黒崎に頼んで聞いてもらおうかと思った。月島さんは言わないと言ったからだ。流れに身を任せてくれ。そう言われた。それは俺のことを守っている存在からの依頼だったそうだ。それは誰なのだろう。会ってみたい。俺の過去世は言えないと言ったのも、そういう理由だと知った。
(伊吹お兄ちゃん。今頃、新居で寝ているんだろうなあ。片付けは終わったかな。朝になったら電話を掛けてみようかな?)
伊吹からは夜、ラインが届いていた。無事に両親の元に到着したそうだ。新居の写真も添付されていた。買ってきたお弁当を食べている両親と万理も写っていた。犬のレモンも元気そうだった。白と茶色のカラーの毛並みがもこもこで、そろそろトリミングに連れて行かないといけないと言っていたそうだ。埃を吸収するように毛にくっついてしまったそうだ。
(アンもそろそろトリミングだなあ。今頃、寝ているかな?お義父さんが一緒に寝てくれているから安心だな。アヤノちゃんも、昔、お義父さんと寝ていたんだっけ……)
アヤノちゃんは、黒崎が入院したときは、お義父さんが預かったという。滅多に会わないのにお義父さんにもママにも懐いていて、黒崎がいないときは同じベッドで寝ていたそうだ。そう思うと、普通の親だと思う。見舞いに来なかったなんて考えられない。しかし、現実だ。
黒崎は退院した後、両親の元へ行き、帰りましたと、敬語を使って挨拶していたそうだ。そばには拓海さんがいて、きちんと挨拶できたことを褒めてくれたそうだ。アヤノちゃんを拓海さんが預かるつもりでいたが、拓海さんがバタバタと忙しいから、お義父さんが預かることにしたのだという。入院の度だ。その時に、アヤノちゃんには優しい言葉を掛けていたのかも知れない。しかし、黒崎にはなかったそうだ。しかし、帰ってくるななんて言うわけが無く、いつもより優しい顔をしていたそうだ。
(お義父さんもママも、お見舞いに来てくれていたら、黒崎さんは寂しくなかったと思うんだ。でも、そういう教育方針で、拓海さんが養育を任されていたなら、仕方が無いのか……。拓海さんは家庭教師の先生がいて、子供の頃からお義父さんと出かけて、色んな人に会っていたのか。カズ兄さんには家庭教師がいて、晴海お兄ちゃんは塾通いをして、聖河さんには学校が紹介されて、英語の家庭教師の先生がいたのか……。黒崎さんはピアノばかり弾いていて、兄弟の中で唯一、好きなことが出来た方だって言っていたっけ……)
そこで、俺は考えた。拓海さんがここにいたのなら、俺がどうするべきかと言ってくれただろうかと。俺は祖父母には会いたくないと思っている。このまま居なくなって、最初から居なかったみたいになっても良いと思って居るぐらいだ。しかし、大人としてはどうだろうか。最後の挨拶ぐらいはした方が良いと思う。最後だなんて縁起が悪いと思う。しかし、現実としてそう思っている。
カタ。ベッドに戻って寝転がった。朝まで寝られそうに無いと思った。すっかり目が冴えてしまった。帰る家は黒崎家だ。俺はもう黒崎家の息子であり、実家の両親は、黒崎家の方を優先しろと言っている。祖父母と会うのは黒崎家の息子としての親戚づきあいのため。お義父さんに恥をかかさないため。そう思えば、愛想の一つでも言えそうだ。
黒崎家の息子の仮面をかぶる。そんなことをやって、乗り越えてみたい。黒崎はどう言うだろうか。かつてそんな風だった自分のようにならずに、自分らしくと言うだろう。しかし、俺はその仮面に頼りたい。
(あーーーあ。俺、なんか情けないよ……)
情けない思いが頭をよぎり、目を閉じた。すると、自然と眠気が襲ってきて、流れに身を任せるようにして眠った。
(俺の寿命って何歳ぐらいなのかな?ローザーさんが分かるらしいけど、絶対に言わないんだって言っていたな……)
霊感という物で相手の気持ちを読み取れるのなら、今からでも祖父母の頭の中を知りたい。そして、ママに聞いてみたい。どう思うかと。黒崎に頼んで聞いてもらおうかと思った。月島さんは言わないと言ったからだ。流れに身を任せてくれ。そう言われた。それは俺のことを守っている存在からの依頼だったそうだ。それは誰なのだろう。会ってみたい。俺の過去世は言えないと言ったのも、そういう理由だと知った。
(伊吹お兄ちゃん。今頃、新居で寝ているんだろうなあ。片付けは終わったかな。朝になったら電話を掛けてみようかな?)
伊吹からは夜、ラインが届いていた。無事に両親の元に到着したそうだ。新居の写真も添付されていた。買ってきたお弁当を食べている両親と万理も写っていた。犬のレモンも元気そうだった。白と茶色のカラーの毛並みがもこもこで、そろそろトリミングに連れて行かないといけないと言っていたそうだ。埃を吸収するように毛にくっついてしまったそうだ。
(アンもそろそろトリミングだなあ。今頃、寝ているかな?お義父さんが一緒に寝てくれているから安心だな。アヤノちゃんも、昔、お義父さんと寝ていたんだっけ……)
アヤノちゃんは、黒崎が入院したときは、お義父さんが預かったという。滅多に会わないのにお義父さんにもママにも懐いていて、黒崎がいないときは同じベッドで寝ていたそうだ。そう思うと、普通の親だと思う。見舞いに来なかったなんて考えられない。しかし、現実だ。
黒崎は退院した後、両親の元へ行き、帰りましたと、敬語を使って挨拶していたそうだ。そばには拓海さんがいて、きちんと挨拶できたことを褒めてくれたそうだ。アヤノちゃんを拓海さんが預かるつもりでいたが、拓海さんがバタバタと忙しいから、お義父さんが預かることにしたのだという。入院の度だ。その時に、アヤノちゃんには優しい言葉を掛けていたのかも知れない。しかし、黒崎にはなかったそうだ。しかし、帰ってくるななんて言うわけが無く、いつもより優しい顔をしていたそうだ。
(お義父さんもママも、お見舞いに来てくれていたら、黒崎さんは寂しくなかったと思うんだ。でも、そういう教育方針で、拓海さんが養育を任されていたなら、仕方が無いのか……。拓海さんは家庭教師の先生がいて、子供の頃からお義父さんと出かけて、色んな人に会っていたのか。カズ兄さんには家庭教師がいて、晴海お兄ちゃんは塾通いをして、聖河さんには学校が紹介されて、英語の家庭教師の先生がいたのか……。黒崎さんはピアノばかり弾いていて、兄弟の中で唯一、好きなことが出来た方だって言っていたっけ……)
そこで、俺は考えた。拓海さんがここにいたのなら、俺がどうするべきかと言ってくれただろうかと。俺は祖父母には会いたくないと思っている。このまま居なくなって、最初から居なかったみたいになっても良いと思って居るぐらいだ。しかし、大人としてはどうだろうか。最後の挨拶ぐらいはした方が良いと思う。最後だなんて縁起が悪いと思う。しかし、現実としてそう思っている。
カタ。ベッドに戻って寝転がった。朝まで寝られそうに無いと思った。すっかり目が冴えてしまった。帰る家は黒崎家だ。俺はもう黒崎家の息子であり、実家の両親は、黒崎家の方を優先しろと言っている。祖父母と会うのは黒崎家の息子としての親戚づきあいのため。お義父さんに恥をかかさないため。そう思えば、愛想の一つでも言えそうだ。
黒崎家の息子の仮面をかぶる。そんなことをやって、乗り越えてみたい。黒崎はどう言うだろうか。かつてそんな風だった自分のようにならずに、自分らしくと言うだろう。しかし、俺はその仮面に頼りたい。
(あーーーあ。俺、なんか情けないよ……)
情けない思いが頭をよぎり、目を閉じた。すると、自然と眠気が襲ってきて、流れに身を任せるようにして眠った。
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