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翌日。7月2日、火曜日。22時。
黒崎が出張から戻ってきた。そして、我が家に戻った後、一日半ぶりに一緒に晩御飯を食べた。五種類の豆のミモザサラダとチキン南蛮は、メニュー開発の仕事で思いついた料理だ。実際に試作してみた。黒崎が喜んでいる。やっぱり家で食べるのが落ち着くと、帰った時と同じようにため息をついていた。自分も同じだ。テーブルの向かいに黒崎が居ないと落ち着かない。
お風呂を出た後はベッドに寝転がって、お互いのことを話した。黒崎の腕にもたれかかって、学部選択のことを報告した。希望通りにいけば、悠人たちと理学部で一緒になることを。
「俺と悠人は惑星環境学科だよ。森本は情報科学科で、山崎と真羽は物理学科が志望でさ。物理学科は人気殺到で狭き門だから、8月の第一次内定でだめなら、情報物理学科をエントリーするそうだよ。でも、最初からそこにするかもーって」
「みんなと一緒で良かったな。悠人君と同じ学科になれるといい」
「うん」
「何かあれば力になってもらえるだろうと思った」
「そんなに俺、トロいかな?」
「ああ……」
「ふうん?あんたのヤキモチじゃないの?みんなと一緒なら、変なのが寄ってこないからって……」
「そうじゃない」
まあそういうことにしてあげるよと笑うと、鼻をつままれて引っ張られた。身じろいでベッドの端に逃げると、あっさりと引き戻されてしまった。そして、じっと見つめていると、目を逸らされた。図星の確定だろう。
「黒崎さーん。……俺も同じだよ」
「何のことだ?」
「昨日の夕食前のビデオ通話だよ。寂しいって言ったらさ~。俺もだって言っていたじゃん」
「……聞き間違いだ」
「嘘だよーー。俺も寂しいって~」
「うるさい。どの口が言っている?」
「この口だよ~っ」
唇の厚さなら負けないぞ。思い切り尖らせて自己主張してやった。すぐに引っ張られそうになり、ベッドに突っ伏して唇を守った。すると今度は覆いかぶさるように抱き寄せられた後、仰向きになった黒崎の胸の上に引っ張り上げられた。もう大人しくしよう。胸の鼓動を聞くように密着して目を閉じた。
黒崎はどんな日を過ごしただろうか?自分のことばかり話してしまった。聞きたいのに眠気が強くて言葉が出てこず、黒崎の口元に触れて、何か話してくれと要求した。しかし、返って来たのは笑い声だけだ。それでも満足した。
本格的に眠くなった。むにゃむにゃと、自分でも何を呟いているのか分からなくなった頃に体が重くなり、そのまま力を抜いた。黒崎が何か話しているのに聞けなくて、おやすみという囁き声に頷いて眠った。
黒崎が出張から戻ってきた。そして、我が家に戻った後、一日半ぶりに一緒に晩御飯を食べた。五種類の豆のミモザサラダとチキン南蛮は、メニュー開発の仕事で思いついた料理だ。実際に試作してみた。黒崎が喜んでいる。やっぱり家で食べるのが落ち着くと、帰った時と同じようにため息をついていた。自分も同じだ。テーブルの向かいに黒崎が居ないと落ち着かない。
お風呂を出た後はベッドに寝転がって、お互いのことを話した。黒崎の腕にもたれかかって、学部選択のことを報告した。希望通りにいけば、悠人たちと理学部で一緒になることを。
「俺と悠人は惑星環境学科だよ。森本は情報科学科で、山崎と真羽は物理学科が志望でさ。物理学科は人気殺到で狭き門だから、8月の第一次内定でだめなら、情報物理学科をエントリーするそうだよ。でも、最初からそこにするかもーって」
「みんなと一緒で良かったな。悠人君と同じ学科になれるといい」
「うん」
「何かあれば力になってもらえるだろうと思った」
「そんなに俺、トロいかな?」
「ああ……」
「ふうん?あんたのヤキモチじゃないの?みんなと一緒なら、変なのが寄ってこないからって……」
「そうじゃない」
まあそういうことにしてあげるよと笑うと、鼻をつままれて引っ張られた。身じろいでベッドの端に逃げると、あっさりと引き戻されてしまった。そして、じっと見つめていると、目を逸らされた。図星の確定だろう。
「黒崎さーん。……俺も同じだよ」
「何のことだ?」
「昨日の夕食前のビデオ通話だよ。寂しいって言ったらさ~。俺もだって言っていたじゃん」
「……聞き間違いだ」
「嘘だよーー。俺も寂しいって~」
「うるさい。どの口が言っている?」
「この口だよ~っ」
唇の厚さなら負けないぞ。思い切り尖らせて自己主張してやった。すぐに引っ張られそうになり、ベッドに突っ伏して唇を守った。すると今度は覆いかぶさるように抱き寄せられた後、仰向きになった黒崎の胸の上に引っ張り上げられた。もう大人しくしよう。胸の鼓動を聞くように密着して目を閉じた。
黒崎はどんな日を過ごしただろうか?自分のことばかり話してしまった。聞きたいのに眠気が強くて言葉が出てこず、黒崎の口元に触れて、何か話してくれと要求した。しかし、返って来たのは笑い声だけだ。それでも満足した。
本格的に眠くなった。むにゃむにゃと、自分でも何を呟いているのか分からなくなった頃に体が重くなり、そのまま力を抜いた。黒崎が何か話しているのに聞けなくて、おやすみという囁き声に頷いて眠った。
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