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3話 素顔
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「え……? び、美人……? 私がでしょうか……!?」
「ああ、髪を下げている時には気づきにくいかもしれないが……とても美しい。まさか、これほどとは……ザイル・マクレガーは知らないのか?」
そう言えば、ザイル様にまともに髪を上げたところを見せた記憶はない。私は首を横に振った。
「なるほど……勿体ないと言えるか」
ライジング公爵は私の髪を上げた私の顔を真っすぐに見つめている。その表情はとても真剣であり、嘘を言っているようには思えない。
「あ、そ、その……! ありがとうございます……!」
「ああ、済まないオルスト嬢。混乱させてしまったようだな」
「い、いえ……」
ライジング公爵はすぐに私の焦りに気付いてくれたのか、話しはそこで終了となった。なんていうか……ザイル様とは全然態度が違うというか……。婚約破棄の涙はいつの間にか消えていた。とりあえず、上げていた髪は下ろすことにした。
「ふふふ」
「如何なさいましたか? ライジング公爵……」
「いやなに。今のオルスト嬢も悪くないと思えただけだ」
「あ……」
「今」のということは、髪を下ろしている状態ってことよね? なんだか、さっきから公爵様には惑わされてばかりな気がする……本気でおっしゃってるのがすぐに分かるから、余計にどういった回答をすればいいのか悩んだ。
「まあ、一人の男の戯言として聞き流していただいて構わない。ただ、機会があれば髪を上げることも良いと思うぞ。色々と気分転換にもなるだろう」
「気分転換……なるほど」
確かに……婚約破棄っていう衝撃的なことがあったばかりだし。見た目を変えてすっきりするのも一つの方法かしら。
「ご助言、ありがとうございます」
「気にするな。それより、貴殿を送って行こう」
「あ、いえ……護衛の者と御者が近くに居りますので……それには及びません」
「なるほど、そういうことか。では、その者たちのところまで送って行こう。構わないかな?」
「あ、ありがとうございます……それでは、お言葉に甘えて……」
私はその後、ライジング公爵に連れられて、馬車が置いてある所まで移動した。そこで公爵に挨拶を済ませると、屋敷に向かって馬車を走らせた。
おかしい……ザイル様に婚約破棄をされた直後なはずなのに、心の中はそれほど荒んでいない。それどころか、満たされている感覚すら持っていた。
「ああ、髪を下げている時には気づきにくいかもしれないが……とても美しい。まさか、これほどとは……ザイル・マクレガーは知らないのか?」
そう言えば、ザイル様にまともに髪を上げたところを見せた記憶はない。私は首を横に振った。
「なるほど……勿体ないと言えるか」
ライジング公爵は私の髪を上げた私の顔を真っすぐに見つめている。その表情はとても真剣であり、嘘を言っているようには思えない。
「あ、そ、その……! ありがとうございます……!」
「ああ、済まないオルスト嬢。混乱させてしまったようだな」
「い、いえ……」
ライジング公爵はすぐに私の焦りに気付いてくれたのか、話しはそこで終了となった。なんていうか……ザイル様とは全然態度が違うというか……。婚約破棄の涙はいつの間にか消えていた。とりあえず、上げていた髪は下ろすことにした。
「ふふふ」
「如何なさいましたか? ライジング公爵……」
「いやなに。今のオルスト嬢も悪くないと思えただけだ」
「あ……」
「今」のということは、髪を下ろしている状態ってことよね? なんだか、さっきから公爵様には惑わされてばかりな気がする……本気でおっしゃってるのがすぐに分かるから、余計にどういった回答をすればいいのか悩んだ。
「まあ、一人の男の戯言として聞き流していただいて構わない。ただ、機会があれば髪を上げることも良いと思うぞ。色々と気分転換にもなるだろう」
「気分転換……なるほど」
確かに……婚約破棄っていう衝撃的なことがあったばかりだし。見た目を変えてすっきりするのも一つの方法かしら。
「ご助言、ありがとうございます」
「気にするな。それより、貴殿を送って行こう」
「あ、いえ……護衛の者と御者が近くに居りますので……それには及びません」
「なるほど、そういうことか。では、その者たちのところまで送って行こう。構わないかな?」
「あ、ありがとうございます……それでは、お言葉に甘えて……」
私はその後、ライジング公爵に連れられて、馬車が置いてある所まで移動した。そこで公爵に挨拶を済ませると、屋敷に向かって馬車を走らせた。
おかしい……ザイル様に婚約破棄をされた直後なはずなのに、心の中はそれほど荒んでいない。それどころか、満たされている感覚すら持っていた。
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