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14話 ライジング公爵とのお出かけ その1
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「さてさて、ファリーナちゃん。いよいよやな!」
「そうね、ファリーナ。頑張ってよ!」
「いけいけ~~~!」
ライジング公爵とのデート当日。私は髪を上げ、再びポニーテールにしていた。王宮近くの貴族街と呼ばれる、貴族専用の歓楽街に向かう手筈となっている。
なっているんだれど……。
「あの……どうしてメイサとシルの二人が……それに、お父様まで……」
「なんや? 娘のデートの心配するのがあかんのか? 心配せんでも後付けたりはせんから、安心しいや」
「当たり前ですっ!」
「まあまあ、ファリーナ。私達はあなたが心配なのよ」
「そうそう」
メイサとシルの二人も心配すると同時に楽しんでいるわよね……まったく。お父様も単純にライジング公爵という大物とのデートを喜んでいるようにも見えた。まあ、お父様的には公爵家との関係強化は図りたいでしょうけど。それが家系の権力増強になるんだから。
「ま、とにかくや、ファリーナ」
「はい?」
「頑張ってこいや。別にライジング公爵との関係なんか気にせんと……あの方のことを好きになることが重要やねんし」
「お父様……はい、わかりました。頑張って参ります」
「んっ、その意気やで」
私とお父様は自然とハイタッチをしていた。こうして見ると、お父様はとても伯爵には見えない。確かお父様は婿養子として迎え入れられているはず。それ以前の階級は平民階級だったとかなんとか……。冒険者として功績を残していたみたいだし……そこから伯爵階級にまで行くのは異例なんじゃないかな。
まあ、この国がそれだけ平民に対して誠意を持っているということかしら。
---------------------------------
「オルスト嬢……いや、ファリーナ。待たせたかな?」
「いえ、今、来たところでございます。ライジング公爵」
程なくしてから、待ち合わせ場所にライジング公爵が訪れた。いつもの正装とは違うラフな格好だ。私はドレス姿だし、なんだかアンバランスになってる。もっとラフな格好で良かったのかな……。
「では貴族街に向かおうか。貴殿のような美しい女性をエスコート出来ると思うと嬉しいよ」
「ライジング公爵……ありがとうございます」
この辺りは貴族同士の社交辞令……本音であってほしいとは思うけれど、定型文のようなものね。さて、お父様やメイサ、シル達は帰ったはずだから、今日はライジング公爵と二人きりで楽しむわよ! と私は気持ちを高ぶらせていた。
物陰から覗く、3人の人影には気づかずに……。
「そうね、ファリーナ。頑張ってよ!」
「いけいけ~~~!」
ライジング公爵とのデート当日。私は髪を上げ、再びポニーテールにしていた。王宮近くの貴族街と呼ばれる、貴族専用の歓楽街に向かう手筈となっている。
なっているんだれど……。
「あの……どうしてメイサとシルの二人が……それに、お父様まで……」
「なんや? 娘のデートの心配するのがあかんのか? 心配せんでも後付けたりはせんから、安心しいや」
「当たり前ですっ!」
「まあまあ、ファリーナ。私達はあなたが心配なのよ」
「そうそう」
メイサとシルの二人も心配すると同時に楽しんでいるわよね……まったく。お父様も単純にライジング公爵という大物とのデートを喜んでいるようにも見えた。まあ、お父様的には公爵家との関係強化は図りたいでしょうけど。それが家系の権力増強になるんだから。
「ま、とにかくや、ファリーナ」
「はい?」
「頑張ってこいや。別にライジング公爵との関係なんか気にせんと……あの方のことを好きになることが重要やねんし」
「お父様……はい、わかりました。頑張って参ります」
「んっ、その意気やで」
私とお父様は自然とハイタッチをしていた。こうして見ると、お父様はとても伯爵には見えない。確かお父様は婿養子として迎え入れられているはず。それ以前の階級は平民階級だったとかなんとか……。冒険者として功績を残していたみたいだし……そこから伯爵階級にまで行くのは異例なんじゃないかな。
まあ、この国がそれだけ平民に対して誠意を持っているということかしら。
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「オルスト嬢……いや、ファリーナ。待たせたかな?」
「いえ、今、来たところでございます。ライジング公爵」
程なくしてから、待ち合わせ場所にライジング公爵が訪れた。いつもの正装とは違うラフな格好だ。私はドレス姿だし、なんだかアンバランスになってる。もっとラフな格好で良かったのかな……。
「では貴族街に向かおうか。貴殿のような美しい女性をエスコート出来ると思うと嬉しいよ」
「ライジング公爵……ありがとうございます」
この辺りは貴族同士の社交辞令……本音であってほしいとは思うけれど、定型文のようなものね。さて、お父様やメイサ、シル達は帰ったはずだから、今日はライジング公爵と二人きりで楽しむわよ! と私は気持ちを高ぶらせていた。
物陰から覗く、3人の人影には気づかずに……。
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