婚約破棄令嬢ですが、公爵様が溺愛してくださいます!

安奈

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16話 ライジング公爵とのお出かけ その3

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 ライジング公爵とのデート中、ひょんなことから占いをしてもらうことになった。占い師の名前はアリッサ・マッカートニー子爵令嬢。素は元気なイメージのある子なんだけど、占い師としての側面では、ややおばさん臭い話し方をしているみたい。


「むむ、感じるぞ……?」

「その話し方って……やっぱり必要なの?」

「必要ですよ、やっぱりこういうのは形というか、雰囲気ですから」

「は、はあ……そうなんだ」


 初対面の人には基本的に人見知りしちゃう私だけど、アリッサには気兼ねなく話せる感じ。おそらく、彼女は明るく気さくな印象があるからだと思う。私はなんだか楽しくなっていた。彼女の占いの結果が待ち遠しいかも。


「むむ、出ました! 出ましたぞ!」

「ほう、どんな感じだ?」


「ええっと、ライジング公爵とオルスト様との恋愛運は……」


「う、うん……」


 ある意味では、緊張の一瞬かもしれない。アリッサの舞台役者でも通用しそうな演技と相まってこっちまで緊張してきたのだから……それにライジング公爵との関係性、相性は単純にとても気になるし。


「ええと……お二人の相性は」

「……相性は?」

「……相性は」


 私は自然と身を乗り出していた。アリッサにかなり近いところまで迫っている。周りの貴族が見たら、色々と誤解をされそうな状況と言えるかもしれないわね。


「普通に良いですね、今後のお付き合いの方法次第ですが、上手く行くこともあるでしょう」

「……そ、そうなんだ。ありがとう」

「いえいえ、どういたしましてですっ」


 さっきまでの演技のアリッサは消え、普通に礼儀正しい令嬢に戻っていた。恋愛運の結果はなんとも普通……いえ、波乱万丈とか特殊な結果が出たら、それはそれで困るんだけれど……。最初に力を入れていた分、普通の結果に拍子抜けした面は隠せなかった。


「しかし、相性が最悪、などでなくて良かったよ。いやいや、お代はここに置いておく」

「は~~い、毎度有り~~」


 ライジング公爵もどこか安心したような表情になっていた。一回分の占いの代金を払い、席を立っている。デートが始まったばかりなのに微妙な結果が出たら、色々と縁起悪いし良かったわ本当に。


「ライジング公爵、オルスト様、デート楽しんで来てくださいね? 個人的にはお二人の仲をとても応援しておりますので!」

「ありがとう、アリッサ」

「ありがとう」


 アリッサは元気いっぱいの笑顔で私達に言ってくれた。多少、照れ臭いところではあるけれど、気持ちも高ぶってしまう。私とライジング公爵は占いの店から離れる時、自然と手を繋いで歩いていた。アリッサは後ろからその状況を見て──。


「今夜は熱くなりそうですね」


 とか言っていた。いや、流石にそれはないからっ!
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