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7話 舞踏会 その1
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「とういうわけで姉さん。段取りの方は分かったわよね?」
ラーナは私に念を押すように聞いてくる。私達の作戦はこうだった。本日、貴族街での小さな会場で行われる舞踏会にて、ウイング王太子殿下が誰を婚約者にしたのかを明かすことになっている。そこに、私も便乗してしまうということだ。
「セドルも間違いなく来ると思うわ。あいつはきっと、私達を見下してる……目に物を見せてやりましょう」
「ラーナ……いつになく、やる気みたいね……」
「当たり前でしょ? 姉さんのためなんだから」
「ありがとう、ラーナ」
私はラーナにお礼を言った。彼女は気にしないでという素振りしか見せなかったけれど、とても感謝している。それから……ラーナとウイング王太子殿下の婚約発表では、セドルは驚くとは思うけど、何かが起きるわけでもない。だから、私と公爵令息のルークとの婚約も発表する手筈なの。
……結局、あれから出したルークの告白への答えは……イエス。ルークは泣いて喜んでいたけれど、私はとても恥ずかしくなってしまい、とても彼を直視することはできなかった。
「よしよし、集まっているみたいだね」
「あ……ルーク……!」
「あ、ウェルナ……!」
舞踏会直前の為、私は少し気合の入ったドレス姿をしていた。ちょっとだけ、スカートの丈を短くしているので、太もも近くまで足が見えている。その姿を、ルークは見たということで……。
「ほら、ルークさん。気の利いた言葉とか、掛けてあげてくださいな」
妹のラーナは気の利いた言葉で、場の状況を先導していた。私達二人をからかうとか、そういうことはせずに。流石は王太子殿下の妻になる人物って言えばいいのかな? 私の実の妹にはとても見えないっていうか……。
「そ、そうだな……とても似合ってるよ、ウェルナ」
「ルーク……! あ、ありがとう……!」
「ああ」
私は思わず、涙が出て来そうになる。ルークに告白された時も嬉しかったけど、このドレス姿を褒められるのも、格別に嬉しい。初恋の相手というのは、どれだけ時間を経過しても特別な相手なのかもしれないわ。そんな彼と婚約に至ったのだから、運命的と言えるのかもしれないわね。
「……出来れば、もう少し短くても良かったかも……」
「うわ……ルークさんって……」
「感動した私がバカだったわ……」
「い、いや、待ってくれ……! ホント、ゴメン……!」
感動の言葉だけでは終わらないルークは、きっちりと雰囲気をぶち壊すオチまで付けてくれた。さてさて、元婚約者のセドル・ブロークンは、小さな会場で、重大なイベントが待っているとは予想していないはず。
緊張を含みながらも、楽しみにしている私は、会場の入り口の扉を開いた──。
ラーナは私に念を押すように聞いてくる。私達の作戦はこうだった。本日、貴族街での小さな会場で行われる舞踏会にて、ウイング王太子殿下が誰を婚約者にしたのかを明かすことになっている。そこに、私も便乗してしまうということだ。
「セドルも間違いなく来ると思うわ。あいつはきっと、私達を見下してる……目に物を見せてやりましょう」
「ラーナ……いつになく、やる気みたいね……」
「当たり前でしょ? 姉さんのためなんだから」
「ありがとう、ラーナ」
私はラーナにお礼を言った。彼女は気にしないでという素振りしか見せなかったけれど、とても感謝している。それから……ラーナとウイング王太子殿下の婚約発表では、セドルは驚くとは思うけど、何かが起きるわけでもない。だから、私と公爵令息のルークとの婚約も発表する手筈なの。
……結局、あれから出したルークの告白への答えは……イエス。ルークは泣いて喜んでいたけれど、私はとても恥ずかしくなってしまい、とても彼を直視することはできなかった。
「よしよし、集まっているみたいだね」
「あ……ルーク……!」
「あ、ウェルナ……!」
舞踏会直前の為、私は少し気合の入ったドレス姿をしていた。ちょっとだけ、スカートの丈を短くしているので、太もも近くまで足が見えている。その姿を、ルークは見たということで……。
「ほら、ルークさん。気の利いた言葉とか、掛けてあげてくださいな」
妹のラーナは気の利いた言葉で、場の状況を先導していた。私達二人をからかうとか、そういうことはせずに。流石は王太子殿下の妻になる人物って言えばいいのかな? 私の実の妹にはとても見えないっていうか……。
「そ、そうだな……とても似合ってるよ、ウェルナ」
「ルーク……! あ、ありがとう……!」
「ああ」
私は思わず、涙が出て来そうになる。ルークに告白された時も嬉しかったけど、このドレス姿を褒められるのも、格別に嬉しい。初恋の相手というのは、どれだけ時間を経過しても特別な相手なのかもしれないわ。そんな彼と婚約に至ったのだから、運命的と言えるのかもしれないわね。
「……出来れば、もう少し短くても良かったかも……」
「うわ……ルークさんって……」
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「い、いや、待ってくれ……! ホント、ゴメン……!」
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緊張を含みながらも、楽しみにしている私は、会場の入り口の扉を開いた──。
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