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24話 セドルとシャズナのその後 その2
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護衛を振り切り強引に、私たちの部屋へと入って来た二人……。おそらくは別室で待機しているように言われてたんだろうけど、セドルとシャズナの二人からすれば待てなかったってところかしら。
私達の姿を見るなり、息も絶え絶えに話し出した。
「お、王太子殿下……ルーク様……! お願いします、どうかご慈悲を……!」
「い、いくらなんでも爵位剥奪の上に、辺境地に飛ばされるなんておかしいです!」
ああ……セドルとシャズナの二人からは、予想通りの言葉が出て来たわ。周囲の様子を見る限り、ラーナやウイング王太子殿下、ルークも同じような感想を持っているみたいね。
まず、彼ら二人に口を開いたのはラーナだった。
「伯爵家系として、私達を見下していた相手とは思えませんね。はっきり言って失望しています。大人しく罰に服していた方が、まだ威厳を保てていたと思うのに……その最後の威厳すらなくなってしまいましたね……」
「ラーナ・バーク……! おまえ……!」
セドルは目を充血させながら、ラーナを睨んでいる。王太子殿下の婚約者だけれど、まだ心の中では自分の方が上だというプライドがあるみたいね。それは立派なことだけれど、あなた、伯爵階級ですらなくなるんでしょ?
「これは見てられんな……お前ら」
「は、はい……王太子殿下……!」
セドルは表情を変え、ウイング王太子殿下に視線を合わせた。なんとか自分を良く見せようとしているのか、満面の笑顔を作りながら。
「まず、お前ら二人は平民の立ち位置になっとるんやで? しかも犯罪者の立場でもあるんや……その状態で、こんなところまで来て……どうしようもないな」
「平民の立場で護衛の制止を振り切り、王太子殿下の部屋へと侵入する……これは不法侵入と広義の意味での不敬罪になりますね」
ウイング王太子殿下も容赦ないけれど、ルークも青筋を立てながら、セドルたちを睨んでいた。まあ、流石に今回の行動に関して同情の余地はないけれど……はあ、これが私の元婚約者……溜息しか出ないわ。
シャズナも前に出て来て、ウイング王太子殿下にすがるように言葉を発する。いい加減に諦めた方がいいと思うんだけど……どんどん罪が重くなりそうね。
「お願いいたします……殿下! なんとか私達の罰の減刑を……! お願いいたします!」
なりふり構っていられないシャズナは、その場で土下座を始めた。ウイング王太子殿下もそれには苦笑いだ。
「いやいやいや、勘違いせんといてや? 俺の立場やルークの立場でも、元老院の決めた罰の変更なんかできないんやわ。それが出来たら、えらいことになるしな」
確かに……王太子殿下の性格次第で、簡単に罰の重い軽いを判定できるようになるわね。そんなことになったら、王国として成り立たなくなるわ。
「で、ですが……! 何事にも例外はあるはず……! もしも、ウェルナやラーナが罪がかかっていた場合は、出来るだけ軽くしてもらうように取り計らうでしょう?」
「そ、そうですよ……! それが可能なら、私達だって……!」
うわ~~~とうとう一線を越えてしまった発言ね二人共。セドルとシャズナの最後の言葉を聞いて、流石の王太子殿下とルークも眉間にしわを寄せていた。
……ご愁傷様。
私達の姿を見るなり、息も絶え絶えに話し出した。
「お、王太子殿下……ルーク様……! お願いします、どうかご慈悲を……!」
「い、いくらなんでも爵位剥奪の上に、辺境地に飛ばされるなんておかしいです!」
ああ……セドルとシャズナの二人からは、予想通りの言葉が出て来たわ。周囲の様子を見る限り、ラーナやウイング王太子殿下、ルークも同じような感想を持っているみたいね。
まず、彼ら二人に口を開いたのはラーナだった。
「伯爵家系として、私達を見下していた相手とは思えませんね。はっきり言って失望しています。大人しく罰に服していた方が、まだ威厳を保てていたと思うのに……その最後の威厳すらなくなってしまいましたね……」
「ラーナ・バーク……! おまえ……!」
セドルは目を充血させながら、ラーナを睨んでいる。王太子殿下の婚約者だけれど、まだ心の中では自分の方が上だというプライドがあるみたいね。それは立派なことだけれど、あなた、伯爵階級ですらなくなるんでしょ?
「これは見てられんな……お前ら」
「は、はい……王太子殿下……!」
セドルは表情を変え、ウイング王太子殿下に視線を合わせた。なんとか自分を良く見せようとしているのか、満面の笑顔を作りながら。
「まず、お前ら二人は平民の立ち位置になっとるんやで? しかも犯罪者の立場でもあるんや……その状態で、こんなところまで来て……どうしようもないな」
「平民の立場で護衛の制止を振り切り、王太子殿下の部屋へと侵入する……これは不法侵入と広義の意味での不敬罪になりますね」
ウイング王太子殿下も容赦ないけれど、ルークも青筋を立てながら、セドルたちを睨んでいた。まあ、流石に今回の行動に関して同情の余地はないけれど……はあ、これが私の元婚約者……溜息しか出ないわ。
シャズナも前に出て来て、ウイング王太子殿下にすがるように言葉を発する。いい加減に諦めた方がいいと思うんだけど……どんどん罪が重くなりそうね。
「お願いいたします……殿下! なんとか私達の罰の減刑を……! お願いいたします!」
なりふり構っていられないシャズナは、その場で土下座を始めた。ウイング王太子殿下もそれには苦笑いだ。
「いやいやいや、勘違いせんといてや? 俺の立場やルークの立場でも、元老院の決めた罰の変更なんかできないんやわ。それが出来たら、えらいことになるしな」
確かに……王太子殿下の性格次第で、簡単に罰の重い軽いを判定できるようになるわね。そんなことになったら、王国として成り立たなくなるわ。
「で、ですが……! 何事にも例外はあるはず……! もしも、ウェルナやラーナが罪がかかっていた場合は、出来るだけ軽くしてもらうように取り計らうでしょう?」
「そ、そうですよ……! それが可能なら、私達だって……!」
うわ~~~とうとう一線を越えてしまった発言ね二人共。セドルとシャズナの最後の言葉を聞いて、流石の王太子殿下とルークも眉間にしわを寄せていた。
……ご愁傷様。
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