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一心同体で・・・前編
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「はいど~も~リルだよ~」
「リトで~す」
「今日は異世界ハンターで新しいクエストが配信されたので、二人でやってみたいと思いま~す」
俺達はヘッドホンをつけながら、ハイテンショントークを繰りだしていく。
実は俺と瑠璃は2年ほど前から顔出しNGでゲームのネット配信を行っていた。
配信の時、俺はリト、瑠璃はリルの名前で、登録者数10万人ほどのそこそこ人気の実況者となっており、毎週土曜日の午後に配信することになっている。
そして俺と瑠璃はコントローラーを手に取り、狩りゲーである異世界ハンターのゲームをスタートする。
異世界ハンターは文字通り異世界で魔物を狩って素材を集め、武器や防具を揃えていくゲームだ。初期の段階で職業を選ぶのだが、俺は剣士、瑠璃は魔法使いを選んでいる。
「さあ、始まりました。今日のクエストは山岳ステージでアースドラゴンの討伐となっています。リトさん自信の程はいかがですか?」
「普通にやれば問題なく倒せると思うけど、敵は他にもいるからな」
俺の言葉に視聴者から
:それは相方のことですな
:リルさんのことだ
:フレンドリーファイアだ
ほぼ全てのコメントが、瑠璃からの攻撃に気をつけろで溢れかえっている。
「私はそんなことしませんよ~。たまたま敵がいる所にリトさんがいるだけです。ほら大事の前のゴブリンには目をつぶれって言うじゃないですか~」
「俺はゴブリンか! それを言うなら大事の前の小事には目をつぶれだろ」
「そうとも言いますね」
これまで瑠璃のせいでクエストを失敗したことは何度あるか数え切れない。敵は味方にもいるから油断せずに行こう。
そして俺達はいつものように会話をしながらマップを移動していく。
このステージには谷があり、プレイヤーが落ちるとそのままゲームオーバーになってしまうから気をつけなければならない。
「それじゃあいつも通り、俺が前衛で」
「私が後衛でやっていきますね~」
俺が攻撃しつつタゲを取り、瑠璃が離れた位置から魔法を放つのが俺達のスタイルだ。
情報だとアースドラゴンは防御力は高いが動きは遅いため、攻撃に当たらなければどうということはない。公式の動画で動きも確認したし、予想外のことが起きなければ倒せるはずだ。瑠璃は引きこもり時代にゲームをやり尽くしていたから、ゲームの腕は中々上手い。俺も元々ゲームはやっている方だったので、持ち前の動体視力もあり、普通にやっていれば負けることはないだろう。
そして俺達は問題なくアースドラゴンのいるマップに辿り着く。
するとアースドラゴンはマップの端の方にある崖の手前におり、こちらにはまだ気づいていていない様子だった。
「このマップは崖があるからみなさん落ちないように気をつけて下さいね~」
「しかしアースドラゴンは空を飛ぶことはできないけど、崖に落ちることはないから注意してくれ」
マップの端から端まで移動されるのはめんどくさいから、崖の手前ではめるように戦った方が良さそうだな。
「瑠璃、なるべく気づかれないように接近して崖の近くで闘うぞ。ギリギリまで攻撃しないように気をつけてくれ」
「了解で~す。今日も心を1つに、一心同体ですばらしいチームワークを見せちゃいますよ~」
俺達はマップにある岩や木に隠れて、アースドラゴンへと接近していく。そして隠れる物がなくなった時、俺はすばやく移動してアースドラゴンの顔に向かって剣を食らわせる。
するとアースドラゴンは雄叫びをあげ、それが開戦の合図となった。
「リトで~す」
「今日は異世界ハンターで新しいクエストが配信されたので、二人でやってみたいと思いま~す」
俺達はヘッドホンをつけながら、ハイテンショントークを繰りだしていく。
実は俺と瑠璃は2年ほど前から顔出しNGでゲームのネット配信を行っていた。
配信の時、俺はリト、瑠璃はリルの名前で、登録者数10万人ほどのそこそこ人気の実況者となっており、毎週土曜日の午後に配信することになっている。
そして俺と瑠璃はコントローラーを手に取り、狩りゲーである異世界ハンターのゲームをスタートする。
異世界ハンターは文字通り異世界で魔物を狩って素材を集め、武器や防具を揃えていくゲームだ。初期の段階で職業を選ぶのだが、俺は剣士、瑠璃は魔法使いを選んでいる。
「さあ、始まりました。今日のクエストは山岳ステージでアースドラゴンの討伐となっています。リトさん自信の程はいかがですか?」
「普通にやれば問題なく倒せると思うけど、敵は他にもいるからな」
俺の言葉に視聴者から
:それは相方のことですな
:リルさんのことだ
:フレンドリーファイアだ
ほぼ全てのコメントが、瑠璃からの攻撃に気をつけろで溢れかえっている。
「私はそんなことしませんよ~。たまたま敵がいる所にリトさんがいるだけです。ほら大事の前のゴブリンには目をつぶれって言うじゃないですか~」
「俺はゴブリンか! それを言うなら大事の前の小事には目をつぶれだろ」
「そうとも言いますね」
これまで瑠璃のせいでクエストを失敗したことは何度あるか数え切れない。敵は味方にもいるから油断せずに行こう。
そして俺達はいつものように会話をしながらマップを移動していく。
このステージには谷があり、プレイヤーが落ちるとそのままゲームオーバーになってしまうから気をつけなければならない。
「それじゃあいつも通り、俺が前衛で」
「私が後衛でやっていきますね~」
俺が攻撃しつつタゲを取り、瑠璃が離れた位置から魔法を放つのが俺達のスタイルだ。
情報だとアースドラゴンは防御力は高いが動きは遅いため、攻撃に当たらなければどうということはない。公式の動画で動きも確認したし、予想外のことが起きなければ倒せるはずだ。瑠璃は引きこもり時代にゲームをやり尽くしていたから、ゲームの腕は中々上手い。俺も元々ゲームはやっている方だったので、持ち前の動体視力もあり、普通にやっていれば負けることはないだろう。
そして俺達は問題なくアースドラゴンのいるマップに辿り着く。
するとアースドラゴンはマップの端の方にある崖の手前におり、こちらにはまだ気づいていていない様子だった。
「このマップは崖があるからみなさん落ちないように気をつけて下さいね~」
「しかしアースドラゴンは空を飛ぶことはできないけど、崖に落ちることはないから注意してくれ」
マップの端から端まで移動されるのはめんどくさいから、崖の手前ではめるように戦った方が良さそうだな。
「瑠璃、なるべく気づかれないように接近して崖の近くで闘うぞ。ギリギリまで攻撃しないように気をつけてくれ」
「了解で~す。今日も心を1つに、一心同体ですばらしいチームワークを見せちゃいますよ~」
俺達はマップにある岩や木に隠れて、アースドラゴンへと接近していく。そして隠れる物がなくなった時、俺はすばやく移動してアースドラゴンの顔に向かって剣を食らわせる。
するとアースドラゴンは雄叫びをあげ、それが開戦の合図となった。
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