102 / 118
連載
ボス戦後編
しおりを挟む
これは⋯⋯雷系の魔法が苦手なのか、それとも雷に対しての知識が不足しているのか、矢の数が氷矢魔法と比べて少ないな。
巨大トカゲはサーシャの攻撃に対して、大きな口から水溶性の物を吐き出して迎撃する。
すると雷の矢は消失し、巨大トカゲが吐き出した水溶性の物が辺りに飛び散った。
「きゃあぁぁっ! 何ですかこれは!」
サーシャから突然悲鳴が上がる。
ダメージを受けたように見えないが、もしかして雷の矢を弾いた水溶性の物が塩酸とか身体を溶かすものだったのか?
「ひぃっ! この液体ドロドロで気持ち悪いです!」
どうやらダメージを受けるようなものではなかったようだ。
巨大トカゲが出すドロドロの液体か。
爬虫類が苦手なサーシャにとっては耐え難いものだろう。
この液体が先程の稲妻魔法と雷矢魔法を防いだと見て間違いなさそうだ。
そしてよく見ると、ドロドロの液体が巨大トカゲの表面を覆っている。これが氷矢魔法が効かなかった理由だろう。
だがこれまでの攻防でわかったことがある。
「ふふ⋯⋯そういうことですか」
そして今の笑みを見る限り、サーシャもそのことに気づいたようだ。
俺は安全な場所で見ているから気づくことが出来たけど、戦いながら見抜くとはさすがだな。
「クラス4・氷球魔法」
サーシャは巨大トカゲに向かって氷の球を放つ。
今度は地面にではなく、巨大トカゲ本体へと向かっている。
おそらく巨大トカゲは氷の球を避けないはずだ。
そして予想通り、氷の球は巨大トカゲに直撃した。しかし表面を覆っている粘液が氷ついただけで、巨大トカゲ本体にはダメージはなさそうだ。
氷ついた粘液もすぐに剥がれ落ち、また粘液を身にまとっていた。
やはり氷魔法は巨大トカゲには効かないようだ。
そして氷の球を防いだ巨大トカゲは、サーシャへと突進してきた。
勝負をかけてきたか。
だがそれはサーシャも同じだった。
「そう来るのを待っていました」
サーシャはロッドに魔力を集める。
「サーシャお姉ちゃん早く魔法を使わないとトカゲさんが!」
ノノちゃんの悲痛な声が上がるが、サーシャはまだ魔法を放たない。
「まだよ。ギリギリまで引き付けて⋯⋯」
あの巨体が迫ってくるのは恐怖でしかないだろう。
もし魔法が効かなければ、サーシャは踏み潰されるかもしれない。
しかしサーシャは恐れることなく、勝機が来るタイミングまで堪え忍んでいた。
「ギャアウッ!」
巨大トカゲは獲物を食すためか口を開ける。
それはサーシャを一呑みするには十分な大きさだ。
サーシャまでの距離は数メートル。このままだと数秒後には胃の中に収まってしまう。
「そんなに食べたいなら、痺れるくらい美味しい物をご馳走してあげます! クラス4・雷球魔法!」
サーシャは巨大トカゲに向かって雷の球を放つ。
狙いは大きく開けた口の中だ。
この至近距離なら、直ぐ様粘液バリアを吐くことは出来ないし、弱点と思われる雷系の魔法を防ぐことは出来ないだろう。
巨大トカゲは氷系の魔法に関しては、食らっても問題ないと考えているのか、粘液で防御することはなかった。
しかし雷系の魔法に対しては粘液を使って防いでいた。
だから巨大トカゲは雷系の魔法に弱い可能性が高い。
その証拠に雷球魔法を食らった巨大トカゲは突進の勢いが弱まり、地面をのたうち回っている。
そしてサーシャは巨大トカゲをヒラリとかわし、再び魔力をロッドに集める。
「これで終わりです! クラス6・稲妻魔法!」
そしてバクステップしつつ、隙だらけの巨大トカゲに向かって稲妻を放った。
巨大トカゲは稲妻に対してなす術もなく食らうと、その身は黒焦げとなり、この勝負はサーシャの勝利で終わるのであった。
巨大トカゲはサーシャの攻撃に対して、大きな口から水溶性の物を吐き出して迎撃する。
すると雷の矢は消失し、巨大トカゲが吐き出した水溶性の物が辺りに飛び散った。
「きゃあぁぁっ! 何ですかこれは!」
サーシャから突然悲鳴が上がる。
ダメージを受けたように見えないが、もしかして雷の矢を弾いた水溶性の物が塩酸とか身体を溶かすものだったのか?
「ひぃっ! この液体ドロドロで気持ち悪いです!」
どうやらダメージを受けるようなものではなかったようだ。
巨大トカゲが出すドロドロの液体か。
爬虫類が苦手なサーシャにとっては耐え難いものだろう。
この液体が先程の稲妻魔法と雷矢魔法を防いだと見て間違いなさそうだ。
そしてよく見ると、ドロドロの液体が巨大トカゲの表面を覆っている。これが氷矢魔法が効かなかった理由だろう。
だがこれまでの攻防でわかったことがある。
「ふふ⋯⋯そういうことですか」
そして今の笑みを見る限り、サーシャもそのことに気づいたようだ。
俺は安全な場所で見ているから気づくことが出来たけど、戦いながら見抜くとはさすがだな。
「クラス4・氷球魔法」
サーシャは巨大トカゲに向かって氷の球を放つ。
今度は地面にではなく、巨大トカゲ本体へと向かっている。
おそらく巨大トカゲは氷の球を避けないはずだ。
そして予想通り、氷の球は巨大トカゲに直撃した。しかし表面を覆っている粘液が氷ついただけで、巨大トカゲ本体にはダメージはなさそうだ。
氷ついた粘液もすぐに剥がれ落ち、また粘液を身にまとっていた。
やはり氷魔法は巨大トカゲには効かないようだ。
そして氷の球を防いだ巨大トカゲは、サーシャへと突進してきた。
勝負をかけてきたか。
だがそれはサーシャも同じだった。
「そう来るのを待っていました」
サーシャはロッドに魔力を集める。
「サーシャお姉ちゃん早く魔法を使わないとトカゲさんが!」
ノノちゃんの悲痛な声が上がるが、サーシャはまだ魔法を放たない。
「まだよ。ギリギリまで引き付けて⋯⋯」
あの巨体が迫ってくるのは恐怖でしかないだろう。
もし魔法が効かなければ、サーシャは踏み潰されるかもしれない。
しかしサーシャは恐れることなく、勝機が来るタイミングまで堪え忍んでいた。
「ギャアウッ!」
巨大トカゲは獲物を食すためか口を開ける。
それはサーシャを一呑みするには十分な大きさだ。
サーシャまでの距離は数メートル。このままだと数秒後には胃の中に収まってしまう。
「そんなに食べたいなら、痺れるくらい美味しい物をご馳走してあげます! クラス4・雷球魔法!」
サーシャは巨大トカゲに向かって雷の球を放つ。
狙いは大きく開けた口の中だ。
この至近距離なら、直ぐ様粘液バリアを吐くことは出来ないし、弱点と思われる雷系の魔法を防ぐことは出来ないだろう。
巨大トカゲは氷系の魔法に関しては、食らっても問題ないと考えているのか、粘液で防御することはなかった。
しかし雷系の魔法に対しては粘液を使って防いでいた。
だから巨大トカゲは雷系の魔法に弱い可能性が高い。
その証拠に雷球魔法を食らった巨大トカゲは突進の勢いが弱まり、地面をのたうち回っている。
そしてサーシャは巨大トカゲをヒラリとかわし、再び魔力をロッドに集める。
「これで終わりです! クラス6・稲妻魔法!」
そしてバクステップしつつ、隙だらけの巨大トカゲに向かって稲妻を放った。
巨大トカゲは稲妻に対してなす術もなく食らうと、その身は黒焦げとなり、この勝負はサーシャの勝利で終わるのであった。
81
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
見捨てられた万能者は、やがてどん底から成り上がる
グリゴリ
ファンタジー
『旧タイトル』万能者、Sランクパーティーを追放されて、職業が進化したので、新たな仲間と共に無双する。
『見捨てられた万能者は、やがてどん底から成り上がる』【書籍化決定!!】書籍版とWEB版では設定が少し異なっていますがどちらも楽しめる作品となっています。どうぞ書籍版とWEB版どちらもよろしくお願いします。
2023年7月18日『見捨てられた万能者は、やがてどん底から成り上がる2』発売しました。
主人公のクロードは、勇者パーティー候補のSランクパーティー『銀狼の牙』を器用貧乏な職業の万能者で弱く役に立たないという理由で、追放されてしまう。しかしその後、クロードの職業である万能者が進化して、強くなった。そして、新たな仲間や従魔と無双の旅を始める。クロードと仲間達は、様々な問題や苦難を乗り越えて、英雄へと成り上がって行く。※2021年12月25日HOTランキング1位、2021年12月26日ハイファンタジーランキング1位頂きました。お読み頂き有難う御座います。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。