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エルフの集落にて 出会い編
運命 sideユリイカ
「何事だ!」
「若様、先程南の方角に空から何か降ってきた模様です!落ちた場所は妖精の森と思われます。」
その日、私を含めた集落の住民は地響きと謎の轟音によって目を覚ました。
監視塔の者によれば、空から降ってきた何かが落ちた故起きた地響きらしく被害は極軽度、崖や家屋が崩れる心配はないという。問題は、何が降ってきたのか分からぬ点と、落ちた場所にある。最初は若い竜人が飛行中に誤って墜落したのでは、と私は思ったのだがどうやら大きさからして違うようだ。
落ちたと考えられる場所は、我々エルフ族にとって神聖な地でもある妖精の森と告げられた。
「ならば、王子であるこの私が行かねばならないな。」
「で、ですが若様…確かに王族以外近づくことを許されない妖精の森とはいえ、若様おひとりで向かわれるのは危険です!」
「では誰が行くと言うのだ。父上が動けぬ今、私以外の王族はアイシーしか居らんというのに。」
「っではせめて護衛の二人を、って…あぁもういらっしゃらない!?」
皆の静止を振りのけ、こうして私は一人妖精の森へと向かった。
___森を抜けて初めてカノを見た時、おとぎ話に出てくる夜の妖精を見つけたのかと思った。
まるで、宝石のように美しい黒の髪と瞳の色を持つ彼にどうしようもなく惹かれた私は、思わず真名を名乗ってしまった。先程は幼いカノがいたからあの程度で済ませていたが、屋敷に帰ったら二人に場を改めて説教されることだろう…。
カノはいったい、何処から来たのだろうか。空から降ってきた何かの正体だとしても、何故空から落ちて来たのか。カノの種族であるニンゲンとは、空に住む者達なのか?
私の耳にも入らぬとは、余程少数な種族のようだ。
分からぬ事は絶えないが、今は焦り感情のままカノに問い質すのは悪手だろう。
幼いこの子に対して、精神的な負担はなるべく作りたくない。質問は集落に帰り、落ち着いた場が用意出来てからで十分だ。
己は大人なのだと言い張る可愛らしいカノを腕に抱きながら、私は一人思案を続けるのだった。
✱
25/12月20日 誤字脱字を編集しました。
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