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20 私が美の追求をする日が来るとは
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ユーリカの肌の感じとやつれ方を見て、まずはデトックスで毒素を出して、パン粥や野菜スープで少しずつ栄養を体に取り込めるようにしなければいけない、と思った。
怪しげな栄養食品は全て……もったいないけれど、捨てさせる。材料を見てみたけれど、これはユーリカの身体に害があっても有益なことは何もない。
ユーリカは私が指示したほとんど離乳食のようなメニューを丁寧に書き取り、しばらくこれで生活する事を約束した。
あとは、とにかく水を飲む事。お茶やコーヒーは避けて、水だ。余計な成分はとにかく入れない。変化が欲しいなら、半日果物をつけた水をたっぷり飲むようにと言っておいた。これも簡単にレシピを教えて、それを書き留める。
それから、今着ているドレスについても聞いてみた。やはり、というか、残念ながら、というか、彼女はコンプレックスを拗らせすぎて、自分の魅力を出す服装という物に無縁らしい。
私は一週間に一度、週末には絶対に訊ねるわ、と約束し、今日はグラード様というお財布兼美の追求者がいるので、彼に思いっきり甘えることにした。
「さ、行きましょうユーリカ! それで、グラード様、この国に来てから行きつけのエステサロンと美容院、ございますよね?」
「あるね。どっちから行くんだい?」
「エステからでお願いします」
「え? え?」
ユーリカが戸惑っているのを手を引いて、子供の頃のように顔を近づけて私は笑った。
「ユーリカ、私はグラード様に助けて貰ったの。すっごくやさぐれてひねくれてどうしようも無かった私を、助けてもらったのよ。だから、私とグラード様を信じて着いてきて」
「わ、わかったわ」
そうしてユーリカを連れ出してまずはグラード様行きつけのエステサロンに向かった。南国調で全て個室になっているエステサロンで、ユーリカと私は一番高いコース(これが一番毒素を抜いてくれそうだった)を選び、グラード様はお茶をしながら女性2人を待つことになった。今日の主役は私なので、自分はあくまでお財布に徹底する積りらしい。ありがたい事だ。
これでエステを受けて出て来たグラード様の方が自分より美しいなんて事があったら、ユーリカのコンプレックスは加速するだろう。
薬草を蒸した穴の開いた椅子に座って汗をかき、香油によるマッサージで血流や体の色んな流れをよくし、足つぼで内蔵のコリを解し(ユーリカの個室から悲鳴が聞こえて来たのは聞こえなかったことにしよう)私とユーリカは最後にそれぞれお風呂に入ってから、私はつやつやになって、ユーリカは多少げっそりとして個室を出た。
ここまで2時間程あったろう。持参の本を読んで待っていたグラード様は、目に見えて顔色がよくなったユーリカを褒めた。私を褒めない辺り、良く分かっていらっしゃる。
「とても顔色がよくなったね。体もスッキリしたんじゃないかい?」
「え、えぇ。とっても……なんだか、頭までスッキリしました」
「このコースは1年は通えるから、月に一度来るといいよ。これが私からルシアナへの誕生日プレゼントだからね」
私と一緒ならばユーリカはくじけずに通うことだろう、というのを見越しているらしい。
美は一朝一夕では成らず、を知っているからこそだと思うと、グラード様って……、と思わなくもないけれど、私はグラード様の過剰な程のサービスに今日は甘えることにした。
王子様のお財布が、淑女2人の美容ごときで痛むはずはない。
「じゃあ、次は美容院だね」
もうげっそりしているユーリカを笑顔で促して、私とグラード様は彼女を馬車に乗せた。
怪しげな栄養食品は全て……もったいないけれど、捨てさせる。材料を見てみたけれど、これはユーリカの身体に害があっても有益なことは何もない。
ユーリカは私が指示したほとんど離乳食のようなメニューを丁寧に書き取り、しばらくこれで生活する事を約束した。
あとは、とにかく水を飲む事。お茶やコーヒーは避けて、水だ。余計な成分はとにかく入れない。変化が欲しいなら、半日果物をつけた水をたっぷり飲むようにと言っておいた。これも簡単にレシピを教えて、それを書き留める。
それから、今着ているドレスについても聞いてみた。やはり、というか、残念ながら、というか、彼女はコンプレックスを拗らせすぎて、自分の魅力を出す服装という物に無縁らしい。
私は一週間に一度、週末には絶対に訊ねるわ、と約束し、今日はグラード様というお財布兼美の追求者がいるので、彼に思いっきり甘えることにした。
「さ、行きましょうユーリカ! それで、グラード様、この国に来てから行きつけのエステサロンと美容院、ございますよね?」
「あるね。どっちから行くんだい?」
「エステからでお願いします」
「え? え?」
ユーリカが戸惑っているのを手を引いて、子供の頃のように顔を近づけて私は笑った。
「ユーリカ、私はグラード様に助けて貰ったの。すっごくやさぐれてひねくれてどうしようも無かった私を、助けてもらったのよ。だから、私とグラード様を信じて着いてきて」
「わ、わかったわ」
そうしてユーリカを連れ出してまずはグラード様行きつけのエステサロンに向かった。南国調で全て個室になっているエステサロンで、ユーリカと私は一番高いコース(これが一番毒素を抜いてくれそうだった)を選び、グラード様はお茶をしながら女性2人を待つことになった。今日の主役は私なので、自分はあくまでお財布に徹底する積りらしい。ありがたい事だ。
これでエステを受けて出て来たグラード様の方が自分より美しいなんて事があったら、ユーリカのコンプレックスは加速するだろう。
薬草を蒸した穴の開いた椅子に座って汗をかき、香油によるマッサージで血流や体の色んな流れをよくし、足つぼで内蔵のコリを解し(ユーリカの個室から悲鳴が聞こえて来たのは聞こえなかったことにしよう)私とユーリカは最後にそれぞれお風呂に入ってから、私はつやつやになって、ユーリカは多少げっそりとして個室を出た。
ここまで2時間程あったろう。持参の本を読んで待っていたグラード様は、目に見えて顔色がよくなったユーリカを褒めた。私を褒めない辺り、良く分かっていらっしゃる。
「とても顔色がよくなったね。体もスッキリしたんじゃないかい?」
「え、えぇ。とっても……なんだか、頭までスッキリしました」
「このコースは1年は通えるから、月に一度来るといいよ。これが私からルシアナへの誕生日プレゼントだからね」
私と一緒ならばユーリカはくじけずに通うことだろう、というのを見越しているらしい。
美は一朝一夕では成らず、を知っているからこそだと思うと、グラード様って……、と思わなくもないけれど、私はグラード様の過剰な程のサービスに今日は甘えることにした。
王子様のお財布が、淑女2人の美容ごときで痛むはずはない。
「じゃあ、次は美容院だね」
もうげっそりしているユーリカを笑顔で促して、私とグラード様は彼女を馬車に乗せた。
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