すみません。その魔王は親友なので、勝手に起こさないでもらえます?

行枝ローザ

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賢者、勇者のひとりに会う。

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「さすがにこの姿のままではねぇ~……だから、息子が成人して傭兵となって兵営に住めるようになってからは、私自身はず~っと王宮の魔術師専用の部屋を用意してもらっていたんです。あまり人には合わず……『私自身の弟子』ということで時々パーティーには加わっていましたけど、王宮お抱えの冒険者でも同じ人たちとは組まなかったし、ここに住まわせてもらうなら居場所はわかりつつも、『老化しない魔術師』なんて厄介者を匿う必要も無い!っていうことでやっと解放してもらえたんです」
アハハとリムは明るく笑ったが、私たちはあまり笑い事ではないのではないかと、顔を見合わせた。
「……そうしたら、せっかく居ついたこの家の周りが、こんなに発展しちゃっったのか~」
「師匠に会えてツイて…いる?んでしょうか?」
「アハハ~……まあ、遠慮なく息子と一緒に…というか、会うことができるようになったので、うん……それはとても幸せなんですよ。学び舎の子たちで親のない子を引き取ることもできましたし」
そうなのだ。
私自身にも『見込みのある子を引き取らないか?』という打診はあったのだが、リムが里親の名乗りを上げ、自ら面接や実地試験などから養子にする子を選んでくれたのである。
もっとも学び舎に付属する宿舎にいる親のない子たちは、よほどのことがない限りローレンスやマーリウスも親代わりとして面倒を見ているため、勉学を辞めてしまわなければこの『集落の子』として村の役場に申請して籍を作ってもらった。
「なら、いっそのこともう変装も止めてしまってもいいのでは……?」
「う~ん……まあ、集落の中の人たちはみんな、私がこのままの姿でいたり、魔法をかけた姿を見たりしても驚いたり別人だとは思いませんからね~……でも、やっぱり他の地域から入ってきた人たちにまで晒すのは……」
確かにその気持ちはわかる。
私もできれば、何度も転生し、そしてその記憶を持っていることは知られたくはなかった──たとえ師弟関係で結ばれたこの3人の仲間にも。

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