魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

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第一章 流れ者の村

第50話 100%都合のいい結論なんてない

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 その頃のメルトヴァの町では一騒動が起きていた。それは移転騒ぎの事だっだ。最終的に議決を取るべく私は全員を城の広場に集めた。
「あなたはこの町を捨てると!」
「元は私は、この町に寄った只の旅人だ。見捨ててもいいのだよ?」
 井原はあえて、冷たい表情を取った。
「でも!」
「私はここに住み、ここが…ほぼ限界であると判断している。水、土、そして農作物もない。略奪と勢でしか生きていけない街に限界は必ず訪れる。ならばその前に自分たちの労働で生きれる場所に行くべきでは?」
「この土地は…。」
 この調子でお互い喧々諤々のまま、対話は3時間を超えていた。
「家は保証しますし、村はこの先の森林のある、革職人たちの村で産業もある。そこから新しい商売をすればいい。」
 そう、これこそが結論だった。この町の商人に聞いた所、基本的に食料品を買い、塩の利益をを中抜き商売するだけの町で、商売基盤があまりに弱かったのだ。その為、この町はこれはこれで問題のある移転したほうがいい町だった。しかも基本行商人が徒歩で歩いて行うので、効率は極めて悪い。そうなると、自分たちが荷車を用意して外見が悪かろうが、ゴーレム車を往復させた方がいずっと利益が街の為になるのだ。が、人間りが”自分に来る”分量を計算すると、彼らには利益が無いように思えた。だからこその平行線だった。
「父上、ここは見捨てたほうがいいかとと、おのれの欲の為に我らの提案を断るなぞ、言語道断。」
 ウルフェの言葉は厳しい。がそれは自分にとって心地よかった。
「な!」
「私たちはあなた方に乞われて、守る算段を建てている、にもかかわらず、そのための方策を言えば断るなら、守るに値せず。帝国に殺されても問題ないでしょう。それに帝国の先兵からどうやって商人が、身を守れましょう、逃げて再起を量れば生きれるかもしれないのに、どうして?」
 流石のいつも静かなウルフェが怒っている。
「我々の…。」
「我々の!」
 ウルフェが二の句を継ぐ男たちを睨みつける。
「我々の生きていく術が…。」
「先ほどの皮鎧を売るのでいいのでは?あれがあれば商売も成り立ちましょう。」
 但し、あの皮はちょっと劣化させて、手間を削る予定だが・・。
「しかし、代々続く塩商人である我々は何で生きていけばいいのか!」
「あなた方だけ残ってもよろしいのですよ。先ほども言ったでしょうに。本来は守る義理はないと。」
「しかし、守ってもらわねば、我々は!」
「あなた方に私たちは何も貰っていない。そうでしょう?そのくせ、守って欲しいと?」
「ぐ…が…。」
「商人ならば、なぜそこで、守ってもらうために代償を出す話をしないのです?それを払わないくせに、こっちが去っていけない理由は?しかもあなた方を安全地域にお連れするという父上の温情を断ってでもするのですか?」」
 実際彼らはこの城の王族を見捨てて、盗賊団が来たら、即座に拝み倒し、そして身の安全を図った。そして私達が来た時に帝国の抑えになって欲しいと言った。盾にして、自分たちの安全だけが欲しい、怠惰なくせに相手を即座に切る。そんな連中の考えが嫌いだった。そう言う顔だ。
「父上、去りましょう、この者たちを庇護においても何もないでしょう。」
「それは待っていただきたい!」
「だから、何を待つというのだ!」
 ウルフェの怒鳴り声が会場全体の空気を大きく震わせる。
「…止めよう、私たちは去る。帝国軍が来ても我々は知らない。それでいいではないか。新しい所を嫌うものはいる。そうだろ?それに対して我々が無頓着だったのだ。」
「分かりました。」
「なんで守ってくれないんだ!」
 いらだった少年だろう、街の一人が立ち上がる。
「逆に問おう、なぜ私たちが守る必要がある!」
「一緒にいるからだろ!」
「私と一緒に来たくないのに?これば守るって言ったんだぞ、こっちは。」
「そんなのお前の勝手だ!私達を守れよ!当然だろ?」
 この少年の意見に全員が頷く。
「じゃあ、私と来るものはある程度なら守ってやろう、が、来ない奴をどうやって守るんだ?」
「その武器防具とゴーレムとやらを置いていけ!そうすれば許してやる!」
「なにから?何から許すんだ?」
 冷静にしゃべっているが、こっちの庇護欲がガンガン削れる。しかも、少年はそこで押し黙ってしまう。勢いだけかよ!
「ついでに言おう、今ここで君たちを虐殺してもいいのだぞ?兵士たちには手加減していたからな。君たちを思い、移住の話をして、私はなぜ物を置いて逃げなくてはならない?」
 この言葉に後ろにゴーレムが現れる。流石に全員顔が青ざめ…口をつぐむ。
「強いんだろ、私達を守るのが当然じゃないか!」
「なぜ?」
「そんなの当然だからだ。」
 これは時々あるパターンだ。当然だからで論理構築され、なぜという言葉がない。こういう手合いには交渉は効かない。それは工事現場にいて時々出てくるからだ。
「強いから守るって…。第一じゃあ、帝国兵も君たちを守るのでは?」
「それはないに決まってるだろ1」
「じゃあ、なんで私はある?」
「それは当然だろう?」
 やっぱり論理崩壊してる。がこれに全員が期待した目で見ている。…これは意味がないな。
「帰ろう。それでいい。」
 私が後ろを向いたション間、数人が…ウルフェに吹き飛ばされた。…こっちを襲ってきやがった。
「決裂だな。」
「お前どうなってもいいのか!」
「どういう意味だ?」
「知らん!」
 外にはコアが気を効かさせたのだろう。馬車がいる。それに乗って、ウルフェ達共々外に出る。・・・もう一台?もう頭の昔にダンジョン内に格納したよ。そして、しばらく走ると、土壁を作りそして、その中にダンジョンを召喚し、あの村にもだった。

「…そういう訳か…すまない。本当に済まない。」
 帰ってきた井原たちを出迎えたモアレが頭を下げる。
「いや、あの連中が悪いんだ。」
 私達は夜分遅くに村につき…見張りをしていたオウルが私達をモアレの家に招き入れた。
「でもお姉ちゃん。ひどいね。」
「私達でそれを言うのは…。何を勘違いしてるんだという思いだ。」
「でも実際。」
「彼らの多くは傷を治せ無かったり獣を追う才能がなく、助けられていることを知っている人間だ。助けて当然。違う。助けられるために助けられる側も精一杯努力するんだ。それが助け合いなんだ。」
「だよね。」
「父さんも実際…傷を負って狩人を止める時に泣いていた。母もだ。だから私たちはこうやって立っている。」
 違うな、全然。こっちは守ってやってやりたくなる。
「なんか心が洗われるようだ、感謝するよ。」
「感謝することあったか?」
「そう言うところだよ。お姉ちゃん。」
 よくわからないが。
「とりあえず、私は寝る。すまない。」
「分かりました。我がマスター。」
 オウルが一礼する。自分にはいい仲間がいる。そう、痛感した。
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