魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

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第23章 それでもやっぱり領地開発したい

第1128話 知れば知る程根本が狂う現実はある。

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エレドア氏からすると、異世界転生人。そして勇者。これらの話を聞いたのが初めてだった。そこでまあ…異世界人の有能さを示させるべく、エレドア氏にとって難しい算数の問題を作ってもらった。そしてそれを…島原嬢はさらっと解いてしまった。
「え?」
「島原も気が付いた方がいい。君の計算能力と、統計学の知識だけでも…そこらの領主家で城主やれる程度には有能なんだ。」
「…でも自堕落な生活は無理でしょ?」
 余り乗る気ではないようだ、その様子にエレドア氏が一番ショックを受けている。庇護するべき可愛い相手と思っていたのが、実は無茶苦茶頭が良くて強いって事だ。
「まあ、知識があっても生かすことができないなら意味はない。穀物の計算を行い、備蓄と販売の分量が分かるだけでも…そこの彼からすれば超人だ。」
「ああ…まあ、そんな事が出来るのか?」
「…まあ…ああ。はい。」
 島原の回答はあいまいだった。
「まあ、その辺は理解してくれ。君の話を聞くに処世術が致命的に下手だ。」
 それには…エレドア氏も頷いてくれた。
「が、ダンジョン開設はしないのか?」
「まず私が出せるダンジョンの数は本国で手いっぱいで無理に近い事。そしてもう一つの件があって駄目だ。」
「どういう事だ?」
「さっき言った草原同盟だ。彼らのダンジョンはもう、この草原諸国に存在する。彼らが密輸品を高額で買い集めてるのは…いずれ自分たちのダンジョンでその密輸品を安くダンジョンで量産して売りさばくためだ。」
「あ…。」
「私達の商売はいずれ破綻する。と見ている。」
 今はザガートン国からの密輸品販売を中心に経済が回っているがそれがいずれ…草原諸国のダンジョンから出るようになれば密輸品の価値は消滅する。
「じゃあ、私のこの道具ってヤバいじゃん。そんな奴らが狙ってくるの!?」
「そうだぞ。だが能力を育てるにしても商売が必須だから…ギルドカードで買った…って事にするんだよ。そうすれば…ギルドには連中は手を出さない。運が良ければ向こうが勝手に物を買いに来るだけで終わる。」
「一つ聞いていいか、そんなに勇者もギルドも強いのか?」
「…心臓に悪いぞ、証明映像がある。」
「証明?」
「ギルドの上位組織”魔王軍”ははっきり言って、勇者討伐されるつもりのない連中の集まりだ。これは…ダンマス間で出回っている…まずこれを見ていただく。」
 最初に見せたのは魔王城ver2の私の視察映像だ。ついでに入場から建物の大きさが分かる玄関までの物だ。
「これが…魔王城。」
「の奥だな。真の魔王城と言ったところか。ついでにここでダンマス間の会議が行われることもある。そして…次が魔王軍で有名な魔王の一人”コクヨウ”と倒されたと言われていた魔王”エレノア”の戦闘だ。」
 次に見せたのが…魔王バトルでのコクヨウとエレノアのバトルだ。余りの映像に…
「い、いや、い。い。え?」
 エレドアは刺激が強すぎて気絶してる。
「わかるか、あれがギルドで防衛に入るんだ。もっとパワーアップしている可能性も高いんだ。向こうからすれば気まぐれで、文字通り街を踏み潰す事さえ容易いんだ。」
「あんなのが…魔王・・。勝てるわけないじゃん。」
 島原も映像を疑うように真摯に見ている。
「それは私も一緒だと思う。協調路線にした理由もそれだ。あれに勝とうと考えるのは非現実的だ。そして、方針としては向こうは融和だ。現在は。全部の存在を生かすというスタンスだ。だからこそ私達は文字通り生かされている。」
 私はエレドア氏をお姫様抱っこで抱え上げるとベットに寝かしつけた。
「…そりゃあ…うん。離れてよかった。」
「ああ、それでも…その辺は理解してほしい。草原がギルドに攻めれない理由だ。」
「強すぎるって事か。」
「私も、そこそこ名の通った者だ。それに敵対して戦うとは思えない。まあ、お墨付きとかと思ってくれ。」
 私は椅子に座ると改めて向かい合った。
「でもダンジョンを向こうは作る…魔王の再現か…。」
「相手の稼ぎ手段については知らん。それに私がここにいる事は向こうも知らん。」
「そんなことある?」
「まずかなり物理的距離が遠い上にここは最貧国だ。商売にならん縄張りに向こうが興味を示すとも思えない。」
 …一度に草原同盟ついて調べてみるか。
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