大好きな人に番が現れたので潔くセフレ離れします

きるる

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大好きな人の情けに感謝を 2※

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「あぁ…!はっ、…ぁ、ぁ…!」
「…はっ、…イリエ…」


中に中にフェリウスの剛直を誘い込むようにイリエの蜜壺は収縮し続け、蜜壁が包み込む。

最奥までフェリウスの切っ先が到達し、まるで子宮の入口と口づけをしたように感じたイリエは、もう頭の中が快感一色になる。


「っひ、ぁぁあっん、…っ!」
「…ああ、くそ。さっき達したばかり…」


快楽に侵されたイリエの腟内は蠢き始め、その動きに息を呑んだフェリウスが掠れた声で悪態を吐く。

ゆっくりと戻る灼熱の杭が抜かれる寸前で、ずちゅんっとまた最奥に突入した。


「んんっ…!ぁ、ぁ、ふぁ…!」


その速度が早さを増しイリエを翻弄する。
じゅぶんじゅぶんと淫らな水音と、耳を舐められながら、乱れるフェリウスの吐息でより上昇する快感に頭がおかしくなりそうだ。


「ぁ、ゃっ…ん、ふぅっ…!あ、ぁ…!」
「…っ、……く、そ」


またもや悪態を吐いたフェリウスが、律動を激しく小刻みに変えイリエの頭を抱え込む。

熱く荒い吐息に混ざって、フェリウスの僅かに漏れ喘ぐ小さな声がイリエの感度を驚異的に上げた。


「ぁ、ぁ、ぁ…っ、ん、ぁぁあ…っっ!!」
「っ、イリエ……イリエっ……!…っぐ…」


フェリウスの律動で一気に快感を押し上げられたイリエは、腟内に与えられた熱が集結しぎゅぎゅっと身体が強張り弛緩した直後、全身が小刻みに震え痙攣が下腹から全体に広がるような感覚に声も震え足が引き攣れたように宙を浮きながら達する。

フェリウスの強い一突きが最奥を穿ち、蜜壺の奥で熱い迸りが侵食するようにぶち撒けられる。ぐっぐっと最奥の子宮口を突破してやろうとするような動きにイリエの中は従順に反応を返した。

ゆっくりとした口づけが落ちてくる。ちゅる、にちゅ、と淫靡な音を立てながらイリエは大好きな口づけに下半身をひくつかせながらぽってりと赤くなった唇を必死に動かした。


「ん、ん、…ふ、ぁ、んん」
「…はっ、……イリエ…イリエ」


フェリウスが何度も名前を呼んでくれる。
今夜はなんて大盤振る舞いなんだろう。
番が現れたのにたかがセフレ相手にこんなにも優しくしてくれる。

なんて幸せな時間なのだろう。

イリエの中から出ようとしないフェリウスの屹立が口づけを交わしながら再度硬さを帯びていき、ゆっくりと律動が再開された。イリエの蜜壺はフェリウスの放ったものと蜜液でぐちゃぐちゃだが中の収縮は更に強くなり、フェリウスのものを出さないようにしているのかもしれない。


揺さぶられながらイリエの名前を呼ぶフェリウスへの愛しさを募らせながら、終わらない快楽と心地良い疲労に意識が途切れそうになる。


起きた時にはもうフェリウスは居ない。
これが最後だ。
イリエは口をちゅぷっと外しフェリウスの額に自分の額を合わせた。


最後に情けをかけてくれてありがとう、と。
心で呟いて、心で―――――さよなら、と囁いた。






翌朝カーテンの隙間から溢れる陽の光でイリエはゆっくりと瞼を上げる。

もう部屋にフェリウスの姿はない――――はずだった。


イリエを包む人肌の温もり。
すぐ上で聴こえる規則的な呼吸音。
目の前にある鎖骨とその向こうにある美しい豹柄模様。


「あ、れ……―――――あれっ!?」


日付が変わって朝のはずである。
目の前の人物が居るわけがないのだが、何故かいる。

素っ頓狂な声を上げ、びくっと動いたイリエに反応して、ふうっと頭上から吐息のようなものと共にいつもより掠れた低音が落ちてきた。


「…ん、何?…朝……か。イリエ…、何時、今…」


微かに開いた銀色の瞳は気怠そうで壮絶に艶麗だ。まだ半分ほどしか覚醒していないようで、寝ぼけ眼でイリエに時間を聞いてくる。

今の現状とイリエと共に居ることを把握しているだろうフェリウスに、イリエは頬を染めながらも朝早い時間だと伝える。


「あ、そ…まだ、早い…もう少し、…お前も寝ろ」
「…ぇ」


そう言ってイリエを抱き寄せてまた目を瞑ってしまったフェリウスだが、無意識に彼の胸元で拳を握っていたイリエの手を取り自分の背中に回させた。


「胸、当たって痛いから…回せ」
「…っ」


最早イリエの顔は真っ赤だ。
拳を握りしめたままフェリウスの背中に回された手をおずおずと開き背中に触れる。すると抱き込んでいたフェリウスの手がイリエの背中から上に上がり頭を撫でてくれる。更に頭上に唇が落ちてきて小さな温もりを感じる。

イリエはあまりの幸せな出来事に目頭が熱くなるが、ぐぐっと気合いを入れて目を閉じ、絶対に流すものかと耐え抜く。


(…ここまで、してくれるなんて)


ここまで情けをかけてくれるなんてセフレとしては上等、いやそれ以上ではないか。
二度と味わえないこんな幸せな時間をあと数刻だけと、イリエは身体全身から伝わるフェリウスの熱に微睡みを感じ、うとうとと目を閉じた。


一刻後、まだ眠っているフェリウスを起こさないようにゆっくりと寝台から出たイリエはシャワーを浴び、朝食の準備をした。

簡単ではあるがサラミとマッシュルームのチーズトーストと、玉ねぎたっぷりのトマトスープだ。

あと二刻ほどで昼に差し掛かる。イリエはフェリウスを起こし、半分まだ眠っている状態のフェリウスはシャワー室に消えていった。

朝食とコーヒーを提供し、時間は大丈夫か尋ねると「…本当はもっとゆっくりするはずだった」ととても面倒そうな顔をしていたので急遽用事が入ったのかもしれない。

服を着たフェリウスが玄関に向かうのを、イリエは初めて見送ることができた。


「じゃあ」
「はい。気をつけて」
「…ああ」


フェリウスが出て行きパタンと扉が閉まった。
暫くその場に佇んでいたイリエは、本来なら目の前で言うべきだった言葉をぽつりと呟いた。




「…ありがとう、ございました」





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