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第4話 氷の宰相との邂逅
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冬の陽がわずかに差し込み始めた中、リリアーナはグレイス領の朝を初めて穏やかな気持ちで迎えた。
屋敷に流れるのは、静かで整った時の音。廊下を掃く使用人の箒の音。台所から漂う香ばしい匂い。そして、遠くから聞こえる馬のいななき。
耳を傾けていると、胸の奥が少しだけ温かくなった。ここには、王都で味わうような刺すような視線も、嘲笑もない。ただ平穏があった。
支度を済ませると、侍女のセラーナが声をかけた。
「おはようございます、リリアーナ様。閣下が朝の執務の合間に少しお時間を下さるそうです。」
「わたくしに……?」
「はい。昨夜の食事会での働きが評判になったとか。きっと、そのことかと。」
少し緊張した。アランは冷静で、どこまでも理知的な男性だ。失礼をすれば、一瞬で氷の刃で切り捨てられそうな静かな怖さを纏っている。
けれど同時に、不思議と彼の前では嘘がつけなかった。
執務室の扉の前で深呼吸をひとつして、リリアーナはノックした。
「リリアーナ・エヴァンスです。お呼びにより参りました。」
「入りなさい。」低い声が応える。その声はいつも通り落ち着いているのに、扉越しに伝わる響きがやけに近く感じられた。
中に入ると、アランは書類から顔を上げた。灰色の瞳が真っ直ぐに彼女を見つめ、すぐに細められた。
「昨日の宴ではよく働いてくれたと、領民たちが喜んでいた。感謝を伝えておこう。」
「恐れ入ります。わたくしなど、ほんのわずかお手伝いしただけです。」
「いいや。君の笑顔は、あの場を柔らかくしたと皆が言っていた。……滅多に褒めない連中から聞いた言葉だ。」
思いがけぬ誉め言葉に、リリアーナは頬が熱くなるのを感じた。
「……うれしいです。何かの形でお役に立てたのなら。」
アランが机の上の書類をまとめる。沈黙が一瞬落ちたが、その沈黙が重くない。暖炉の火がぱちりと音を立て、その音がふたりの間を満たしていた。
やがて、アランが椅子にもたれながら言葉を発した。
「王都からの使者がまた動く。君がこの地にいることは、すでに噂として広まっている。」
「……わたくしを、再び追ってくるということでしょうか。」
「今のところ動きはない。ただ——」彼の瞳が鋭く光った。「内部で何かを探っている連中がいる。おそらく、あの一件の背後関係をな。」
リリアーナは息をのんだ。「背後関係……とは?」
「王太子の断罪劇は、あまりに筋書きが整いすぎていた。まるで誰かが、君を陥れるために舞台を仕立てたように。」
アランの言葉に、手のひらが冷たくなる。
「……でも、証拠なら王太子が持っておられました。あの手紙や帳簿の写し……」
「造られたものだよ。」
はっきりと断言されて、リリアーナは言葉を失った。
「そんな……では、わたくしは……」
「無実だ。最初から。それは私が調べた。」
目の前がじわりと滲んだ。胸の奥で何かが壊れる音がした。張り詰めていた糸のようなものが、一気にほどけていく。
「……宰相閣下、本当に、わたくしを信じてくださるのですか。」
「信じる信じないではない。事実だ。リリアーナ、君は罪を犯していない。」
アランの声は静かだったが、どこまでも確信に満ちていた。その確かさが何よりも温かく響いて、リリアーナの目からひとすじの涙がこぼれた。
「ずっと、誰も……信じてくれなかったのです。怖くて、悔しくて、でも、どうすればよいのか分からなくて……。」
アランは立ち上がった。広い机を回り込み、彼女のそばに歩み寄る。
「泣くな。君はもう、誰の前でも頭を下げる必要はない。」
その言葉に、肩を震わせながらリリアーナは唇を噛みしめた。どれほど救われたことか。
アランの指が一瞬だけ彼女の頬に触れ、涙を拭う。その仕草は驚くほど優しく、けれど同時に熱を秘めていた。
「宰相閣下……」
「ここでは敬称などいらない。呼び捨てでいい。」
「……アラン様。」
名を呼ぶと、彼の瞳がわずかに細まる。その灰色の光がまるで氷を溶かすように、柔らかに揺れた。
「君はここで生きればいい。誰に遠慮することもなく、自分のために。」
「でも、王太子の命令が……」
「彼の命令はもう届かない。届かせない。私はそういう立場にある。」
その静かな断言に、リリアーナは胸の鼓動が早まるのを感じた。王族さえ恐れるこの男が、自分のことを守ると口にする。その事実がどんな盾よりも強く、どんな鎖よりも甘かった。
「アラン様……ありがとうございます。」
「礼はいらない。この屋敷に君を迎えたのは、私自身の選択だ。」
そう言って、彼は窓の外に視線を向けた。白い雪がまた降り始めている。
「君は、氷を怖がらない女だな。」
「……氷?」
「ああ。多くの人間が私を“氷の宰相”と呼ぶ。だが君は初めから怯えなかった。」
「怖くなんてありません。氷は冷たいけれど、美しいと思います。」
その言葉に、アランの唇がわずかに緩んだ。
「君は変わっている。そして、私の知らない景色を見せる。」
その日の午後、アランは視察に出かけた。護衛を連れ、領内の工房や村を回るという。リリアーナも同行を願い出たが、彼は「まだ雪道は危険だ」とやんわり断った。
代わりに、書庫を自由に使う許可を出してくれた。
書庫はまるで小さな世界だった。壁一面の本棚、窓際には古い地図、机の上には記録の山。
リリアーナは本を手に取りながら、これまで知らなかった知識に心を奪われていく。政治、歴史、薬草学、聖職制度――女性が学ぶには遠い分野の書ばかりだ。
気づけば夢中になっていた。書物の間に、アランが記したらしい注釈が残っており、整った筆跡が美しかった。
夕方、アランが帰還したと聞いた。玄関で迎えると、彼の外套に淡い雪が積もっていた。
「お帰りなさいませ。」
「書庫を見ていたと聞いた。」
「はい。素晴らしい蔵書でした。まるで知の宝庫のような場所ですね。」
アランの目がわずかに和らいだ。
「読書が好きなのか。」
「はい。知ることが、生きる力になる気がするのです。」
「いい考えだ。君が望むなら、私の蔵書をすべて自由に使っていい。」
その後、暖炉の前で紅茶を飲みながら、アランは静かに語った。
「昔、知識が力になると教えてくれた人がいた。だが、その人はもういない。」
「……大切な方だったのですね。」
「そうだ。」
短く答えた声に、どこか遠い痛みが滲んでいた。その痛みに触れてはいけない気がして、リリアーナはそれ以上聞けなかった。
だがその夜、部屋に戻ってから眠りにつくまで、彼女の頭からはアランの横顔が離れなかった。
冷たいはずのその瞳が、ほんの一瞬見せた優しさ。
あのとき確かに感じた、氷の奥のぬくもり。
知らず知らずのうちに、彼女の胸の中に小さな芽が息づいていた。それはまだ名前のない感情。けれど、確かにそこに存在していた。
(続く)
屋敷に流れるのは、静かで整った時の音。廊下を掃く使用人の箒の音。台所から漂う香ばしい匂い。そして、遠くから聞こえる馬のいななき。
耳を傾けていると、胸の奥が少しだけ温かくなった。ここには、王都で味わうような刺すような視線も、嘲笑もない。ただ平穏があった。
支度を済ませると、侍女のセラーナが声をかけた。
「おはようございます、リリアーナ様。閣下が朝の執務の合間に少しお時間を下さるそうです。」
「わたくしに……?」
「はい。昨夜の食事会での働きが評判になったとか。きっと、そのことかと。」
少し緊張した。アランは冷静で、どこまでも理知的な男性だ。失礼をすれば、一瞬で氷の刃で切り捨てられそうな静かな怖さを纏っている。
けれど同時に、不思議と彼の前では嘘がつけなかった。
執務室の扉の前で深呼吸をひとつして、リリアーナはノックした。
「リリアーナ・エヴァンスです。お呼びにより参りました。」
「入りなさい。」低い声が応える。その声はいつも通り落ち着いているのに、扉越しに伝わる響きがやけに近く感じられた。
中に入ると、アランは書類から顔を上げた。灰色の瞳が真っ直ぐに彼女を見つめ、すぐに細められた。
「昨日の宴ではよく働いてくれたと、領民たちが喜んでいた。感謝を伝えておこう。」
「恐れ入ります。わたくしなど、ほんのわずかお手伝いしただけです。」
「いいや。君の笑顔は、あの場を柔らかくしたと皆が言っていた。……滅多に褒めない連中から聞いた言葉だ。」
思いがけぬ誉め言葉に、リリアーナは頬が熱くなるのを感じた。
「……うれしいです。何かの形でお役に立てたのなら。」
アランが机の上の書類をまとめる。沈黙が一瞬落ちたが、その沈黙が重くない。暖炉の火がぱちりと音を立て、その音がふたりの間を満たしていた。
やがて、アランが椅子にもたれながら言葉を発した。
「王都からの使者がまた動く。君がこの地にいることは、すでに噂として広まっている。」
「……わたくしを、再び追ってくるということでしょうか。」
「今のところ動きはない。ただ——」彼の瞳が鋭く光った。「内部で何かを探っている連中がいる。おそらく、あの一件の背後関係をな。」
リリアーナは息をのんだ。「背後関係……とは?」
「王太子の断罪劇は、あまりに筋書きが整いすぎていた。まるで誰かが、君を陥れるために舞台を仕立てたように。」
アランの言葉に、手のひらが冷たくなる。
「……でも、証拠なら王太子が持っておられました。あの手紙や帳簿の写し……」
「造られたものだよ。」
はっきりと断言されて、リリアーナは言葉を失った。
「そんな……では、わたくしは……」
「無実だ。最初から。それは私が調べた。」
目の前がじわりと滲んだ。胸の奥で何かが壊れる音がした。張り詰めていた糸のようなものが、一気にほどけていく。
「……宰相閣下、本当に、わたくしを信じてくださるのですか。」
「信じる信じないではない。事実だ。リリアーナ、君は罪を犯していない。」
アランの声は静かだったが、どこまでも確信に満ちていた。その確かさが何よりも温かく響いて、リリアーナの目からひとすじの涙がこぼれた。
「ずっと、誰も……信じてくれなかったのです。怖くて、悔しくて、でも、どうすればよいのか分からなくて……。」
アランは立ち上がった。広い机を回り込み、彼女のそばに歩み寄る。
「泣くな。君はもう、誰の前でも頭を下げる必要はない。」
その言葉に、肩を震わせながらリリアーナは唇を噛みしめた。どれほど救われたことか。
アランの指が一瞬だけ彼女の頬に触れ、涙を拭う。その仕草は驚くほど優しく、けれど同時に熱を秘めていた。
「宰相閣下……」
「ここでは敬称などいらない。呼び捨てでいい。」
「……アラン様。」
名を呼ぶと、彼の瞳がわずかに細まる。その灰色の光がまるで氷を溶かすように、柔らかに揺れた。
「君はここで生きればいい。誰に遠慮することもなく、自分のために。」
「でも、王太子の命令が……」
「彼の命令はもう届かない。届かせない。私はそういう立場にある。」
その静かな断言に、リリアーナは胸の鼓動が早まるのを感じた。王族さえ恐れるこの男が、自分のことを守ると口にする。その事実がどんな盾よりも強く、どんな鎖よりも甘かった。
「アラン様……ありがとうございます。」
「礼はいらない。この屋敷に君を迎えたのは、私自身の選択だ。」
そう言って、彼は窓の外に視線を向けた。白い雪がまた降り始めている。
「君は、氷を怖がらない女だな。」
「……氷?」
「ああ。多くの人間が私を“氷の宰相”と呼ぶ。だが君は初めから怯えなかった。」
「怖くなんてありません。氷は冷たいけれど、美しいと思います。」
その言葉に、アランの唇がわずかに緩んだ。
「君は変わっている。そして、私の知らない景色を見せる。」
その日の午後、アランは視察に出かけた。護衛を連れ、領内の工房や村を回るという。リリアーナも同行を願い出たが、彼は「まだ雪道は危険だ」とやんわり断った。
代わりに、書庫を自由に使う許可を出してくれた。
書庫はまるで小さな世界だった。壁一面の本棚、窓際には古い地図、机の上には記録の山。
リリアーナは本を手に取りながら、これまで知らなかった知識に心を奪われていく。政治、歴史、薬草学、聖職制度――女性が学ぶには遠い分野の書ばかりだ。
気づけば夢中になっていた。書物の間に、アランが記したらしい注釈が残っており、整った筆跡が美しかった。
夕方、アランが帰還したと聞いた。玄関で迎えると、彼の外套に淡い雪が積もっていた。
「お帰りなさいませ。」
「書庫を見ていたと聞いた。」
「はい。素晴らしい蔵書でした。まるで知の宝庫のような場所ですね。」
アランの目がわずかに和らいだ。
「読書が好きなのか。」
「はい。知ることが、生きる力になる気がするのです。」
「いい考えだ。君が望むなら、私の蔵書をすべて自由に使っていい。」
その後、暖炉の前で紅茶を飲みながら、アランは静かに語った。
「昔、知識が力になると教えてくれた人がいた。だが、その人はもういない。」
「……大切な方だったのですね。」
「そうだ。」
短く答えた声に、どこか遠い痛みが滲んでいた。その痛みに触れてはいけない気がして、リリアーナはそれ以上聞けなかった。
だがその夜、部屋に戻ってから眠りにつくまで、彼女の頭からはアランの横顔が離れなかった。
冷たいはずのその瞳が、ほんの一瞬見せた優しさ。
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(続く)
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