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2章
43 ハンナとの再会①
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少し歩くと、遠目にこじんまりとした平屋建ての家が見えてきた。
「あの家は?」
「私たちの秘密基地ですわ」
アリシアがそう言うと、レオナルドとロバートが顔を見合わせて笑った。
「秘密基地と言っても、叔母上にはいつもバレていたけどな」
「まあ、本当に僕たちだけでいられたはずがないよね」
幼い頃の4人は大人たちの目を盗んで邸を抜け出し、よくあの家で遊んでいた。
誰にもバレていないと思っていたのに、夕方になるといつもなぜかサンドラが迎えに来ていた。
公爵家の兄妹もいるのだ。本当に子どもたちの居所がわからなくなっていたら大問題になる。
アリシアたちが気付いていなかっただけで、本当は離れたところに多数の護衛がいたのだろう。
だけどそれを気づかれない様にして子どもたちの冒険心を満たし、その世界を守ってくれていた。
サンドラとはそういう人だった。
大人になった4人は、それがわかるようになったのだ。
「もう、お兄様は余計なことを言わないで」
拗ねたように言うアリシアが可愛かった。
初めからきちんと関係を築けていたら、こんなアリシアをずっと傍で見ることができたのだ。
「可愛い。可愛い、アリシア」
焦燥感に駆られたレイヴンは、気がついたらアリシアを抱き締めていた。
「きゃっ?!」
突然のことに驚いたアリシアは悲鳴を上げたが、うわ言の様に「好きだ。好きだよ」と繰り返すレイヴンに何かを感じたようで、抵抗せずに抱き締め返してくれた。
「どうなさったのです?」
いつものようにそっと髪を撫で、優しく声を掛けてくれる。
レイヴンは答えることができずに、しばらくアリシアの肩口に顔を埋めていた。
「僕たちはお邪魔のようですね」
レオナルドが呆れたような声を出す。
レオナルドは最近の2人を見慣れているので呆れているが、ジェーンとロバートはぽかんとしていた。
少し離れたところで2人の様子を見守っているようだった。
「落ち着きました?」
少しして顔を上げたレイヴンに、アリシアが優しく問いかける。
「うん。ごめんね」
照れくさそうに笑うレイヴンの頬に、アリシアがそっと触れた。
アリシアの手に自分の手を重ねて、レイヴンはアリシアの額と目元に口づけ、腰に腕をまわした。
少しでもアリシアの近くにいたい。
気にするような人目はないのだから、きちんとしたエスコートでなくてもいいだろう。
無言で肩をすくめたレオナルドが歩きだすと、みんな自然に歩きだしていた。
それぞれが他愛無いことを話しながら、家の方へと進んでいく。
歩いている内に、アリシアが前を歩くジェーンの後姿をじっと見ていることに気がついた。
どうかしたのかとレイヴンが声を掛ける前に、アリシアがぽつりと言った。
「疲れたから少し休みたいわ」
「具合が悪いのか?!すぐに休もう!どこか、楽にできるところはないか?!」
「えっ?!きゃあっ!!」
反射的にレイヴンはアリシアを抱き上げていた。
我慢することに慣れたアリシアが不調を訴えることなどほとんどない。
それを口にするとは、相当体が辛いのだろうと思うと気持ちが焦る。
急に横抱きにされたアリシアは、驚いてレイヴンにしがみついていた。
前を歩いていた3人も慌てて戻ってくる。
「日に当たり過ぎたのかもしれない。あそこの木陰に入ろう!!」
レオナルドの示す方を見ると、大きな木が芝生に影を作っている。
レイヴンは急いでそこまでアリシアを運んだ。
「あの家は?」
「私たちの秘密基地ですわ」
アリシアがそう言うと、レオナルドとロバートが顔を見合わせて笑った。
「秘密基地と言っても、叔母上にはいつもバレていたけどな」
「まあ、本当に僕たちだけでいられたはずがないよね」
幼い頃の4人は大人たちの目を盗んで邸を抜け出し、よくあの家で遊んでいた。
誰にもバレていないと思っていたのに、夕方になるといつもなぜかサンドラが迎えに来ていた。
公爵家の兄妹もいるのだ。本当に子どもたちの居所がわからなくなっていたら大問題になる。
アリシアたちが気付いていなかっただけで、本当は離れたところに多数の護衛がいたのだろう。
だけどそれを気づかれない様にして子どもたちの冒険心を満たし、その世界を守ってくれていた。
サンドラとはそういう人だった。
大人になった4人は、それがわかるようになったのだ。
「もう、お兄様は余計なことを言わないで」
拗ねたように言うアリシアが可愛かった。
初めからきちんと関係を築けていたら、こんなアリシアをずっと傍で見ることができたのだ。
「可愛い。可愛い、アリシア」
焦燥感に駆られたレイヴンは、気がついたらアリシアを抱き締めていた。
「きゃっ?!」
突然のことに驚いたアリシアは悲鳴を上げたが、うわ言の様に「好きだ。好きだよ」と繰り返すレイヴンに何かを感じたようで、抵抗せずに抱き締め返してくれた。
「どうなさったのです?」
いつものようにそっと髪を撫で、優しく声を掛けてくれる。
レイヴンは答えることができずに、しばらくアリシアの肩口に顔を埋めていた。
「僕たちはお邪魔のようですね」
レオナルドが呆れたような声を出す。
レオナルドは最近の2人を見慣れているので呆れているが、ジェーンとロバートはぽかんとしていた。
少し離れたところで2人の様子を見守っているようだった。
「落ち着きました?」
少しして顔を上げたレイヴンに、アリシアが優しく問いかける。
「うん。ごめんね」
照れくさそうに笑うレイヴンの頬に、アリシアがそっと触れた。
アリシアの手に自分の手を重ねて、レイヴンはアリシアの額と目元に口づけ、腰に腕をまわした。
少しでもアリシアの近くにいたい。
気にするような人目はないのだから、きちんとしたエスコートでなくてもいいだろう。
無言で肩をすくめたレオナルドが歩きだすと、みんな自然に歩きだしていた。
それぞれが他愛無いことを話しながら、家の方へと進んでいく。
歩いている内に、アリシアが前を歩くジェーンの後姿をじっと見ていることに気がついた。
どうかしたのかとレイヴンが声を掛ける前に、アリシアがぽつりと言った。
「疲れたから少し休みたいわ」
「具合が悪いのか?!すぐに休もう!どこか、楽にできるところはないか?!」
「えっ?!きゃあっ!!」
反射的にレイヴンはアリシアを抱き上げていた。
我慢することに慣れたアリシアが不調を訴えることなどほとんどない。
それを口にするとは、相当体が辛いのだろうと思うと気持ちが焦る。
急に横抱きにされたアリシアは、驚いてレイヴンにしがみついていた。
前を歩いていた3人も慌てて戻ってくる。
「日に当たり過ぎたのかもしれない。あそこの木陰に入ろう!!」
レオナルドの示す方を見ると、大きな木が芝生に影を作っている。
レイヴンは急いでそこまでアリシアを運んだ。
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