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3章
105 三兄弟②
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「モルガン伯爵家で優秀だと言われているのはロバート殿、ロイ兄様です。伯爵家では3人の兄弟其々が6歳になった時から家庭教師をつけて教育を始めています。ロイ兄様に家庭教師がつくようになると、家庭教師はロイ兄様の理解力の高さに驚いたといいます。何でもすぐに理解して身につけることができた兄様は、半年もしない内に1つ上のリカルド兄様が学んでいるところまで追いつき、1年が経つ頃には2つ上のルーファス兄様が学んでいるところまで追いついてしまいました」
そうなるとロバートを教えている家庭教師は鼻高々となった。
自分が教えているロバートの優秀さを他家でも吹聴し、ロバートが三男であることを嘆いた。
「優秀なロバート様が跡継ぎになれば伯爵家の将来は安泰なのに」と言ってまわったのだ。
ロバートの優秀さが知られる様になったのはこの家庭教師が一因だった。
「それを知った伯父様は、すぐにこの家庭教師をクビにしました。そして家族を集め、伯爵家の跡継ぎは長男のルーファス兄様であること、リカルド兄様とロイ兄様はいずれ伯爵家を出て独立しなければならないこと、その為に3人共しっかりと学ばなければならないことを話されたそうです。そしてその時から伯父様は、ルトビア公爵家の集まりに出ることを止めました」
「……それは何故?」
「ライアン伯父様は、『自分は既にモルガン伯爵家の人間になった。他家の集まりにこれ以上出ることは出来ない』と仰ったそうです。勿論それは事実です。ライアン伯父様はルトビア公爵家の出身ですが、婿入りした時点でモルガン伯爵家の方になっています。ロイ兄様たち3人も、ルトビア公爵家の孫ですがモルガン伯爵家の兄弟です。公爵家の集まりに招待はしても、必ず出席しなければならないわけではありません」
それはジェーンも同じである。
但し、ジェーンはルトビア公爵家が後ろ盾になっていることを示す為に必ず出席するよう言われていた。
ジェーンの方も、公爵家の集まりに出ることで少しの間だけでもあの家から抜け出すことができ、更に教育を受けることもできるので出席することを望んでいた。
ライアンも結婚してすぐに出席を止めなかったのは、伯爵家に婿入りしても元は公爵家の人間なのだという矜持があったのかもしれない。
それにモルガン伯爵家がライアンを女婿にしたのは、ルトビア公爵家との繋がりが欲しかったからである。
前伯爵はライアンや孫たちが公爵家と懇意にし、血族として恩恵にあずかることを望んでいたはずだ。
だけどライアンはその繋がりをすっぱりと切ってしまった。
「この頃私はまだ幼かったので詳しいことは知りません。私の物心がついた時には、ライアン伯父様もロイ兄様たち3人も、ルトビア公爵家の集まりに来ることは無くなっていました。私はそのことを深く考えたことがありませんでしたが、今なら伯父様の気持ちがわかる気がします」
「伯爵の気持ち?」
「……伯父様は、デミオン殿のことを思い出されたのではないでしょうか」
そうなるとロバートを教えている家庭教師は鼻高々となった。
自分が教えているロバートの優秀さを他家でも吹聴し、ロバートが三男であることを嘆いた。
「優秀なロバート様が跡継ぎになれば伯爵家の将来は安泰なのに」と言ってまわったのだ。
ロバートの優秀さが知られる様になったのはこの家庭教師が一因だった。
「それを知った伯父様は、すぐにこの家庭教師をクビにしました。そして家族を集め、伯爵家の跡継ぎは長男のルーファス兄様であること、リカルド兄様とロイ兄様はいずれ伯爵家を出て独立しなければならないこと、その為に3人共しっかりと学ばなければならないことを話されたそうです。そしてその時から伯父様は、ルトビア公爵家の集まりに出ることを止めました」
「……それは何故?」
「ライアン伯父様は、『自分は既にモルガン伯爵家の人間になった。他家の集まりにこれ以上出ることは出来ない』と仰ったそうです。勿論それは事実です。ライアン伯父様はルトビア公爵家の出身ですが、婿入りした時点でモルガン伯爵家の方になっています。ロイ兄様たち3人も、ルトビア公爵家の孫ですがモルガン伯爵家の兄弟です。公爵家の集まりに招待はしても、必ず出席しなければならないわけではありません」
それはジェーンも同じである。
但し、ジェーンはルトビア公爵家が後ろ盾になっていることを示す為に必ず出席するよう言われていた。
ジェーンの方も、公爵家の集まりに出ることで少しの間だけでもあの家から抜け出すことができ、更に教育を受けることもできるので出席することを望んでいた。
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「……伯父様は、デミオン殿のことを思い出されたのではないでしょうか」
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