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3章
139 誤解①※微
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アリシアは閨の時、拒否する言葉を口にしそうになるといつも手で口を塞いで飲み込んでいた。
気持ちのない相手に抱かれなければならないアリシアが、本能的にレイヴンを拒絶してしまうのは仕方がないことだと思う。
それでもアリシアはそれを口にしないよう懸命に堪えていた。
だからレイヴンも、気付かないふりをし続けたのだ。
「アリシアが嫌なことはできるだけしたくない。だけど閨を無くすことはできない。それは申し訳ないと思ってる。でも嫌なことを飲み込まないで欲しいんだ。本当の気持ちを教えて欲しいって言ったよね。嫌なことは嫌だって言って良いんだ」
こんなことを言ってもアリシアに拒否されるのは悲しい。いつかは受け入れて欲しいと願っている。
だけどアリシアが本当の気持ちを言えずに飲み込んでいる方がもっと嫌だった。
「アリシアが嫌だと言っても僕は怒らない。罰を与えたりしない。正妃の座から降ろそうなんて絶対に思わない。だからこれからはちゃんと教えて」
レイヴンはできる限り優しい声音で語りかけた。
レイヴンが望めばアリシアは従おうとするだろう。だけど強制したいわけではない。
だけどアリシアから返ってきたのは思いがけない言葉だった。
「違います…っ!レイヴン様に抱かれるのが嫌なわけではありません!」
「え?」
「レイヴン様に抱かれるのは、初めから嫌ではありませんでした…っ!あれは本当に、違うんです…!」
アリシアは必死だった。
レイヴンが何のことを言っているのか、アリシアにも心当たりがあった。
確かに閨の時、感極まってくると無意識に拒否する言葉が出そうになる。
それを聞かれないようにと必死に堪えていた。
だけど本当に違うのだ。
「閨の時、嫌だと言ってしまうのは…」
アリシアはそこで言い淀む。
顔だけではなく、首筋まで赤くなっているのが自分でもわかる。
だけどアリシアが言わなければ、レイヴンはずっとアリシアがレイヴンを拒否していると思ったままなのだ。
「………気持ち良くて……」
「え?」
「い、嫌だと言ってしまうのは、…気持ち良すぎる、からです。お、おかしくなってしまいそうで…」
「っ!!」
アリシアはそこまで一気に言うと、赤くなった顔を隠すように深く俯いた。
閨で「いや」と言ってしまうのは、気持ち良すぎるせいだ。
強い快感に、わけがわからなくなる。
強い刺激が怖くて、だけどもっと欲しくて、それしか考えられなくなる。
それが怖い。
「…僕に抱かれるのが、嫌なんじゃない?」
レイヴンの呆然とした声がした。
アリシアはコクコクと何度も頷く。
閨は妃としての義務ではあったけれど、レイヴンに抱かれるのが嫌だと思ったことは一度もなかった。
だけど強い刺激を受けると反射的に「いや」だと言ってしまう。
妃として、王太子殿下に与えられるものを拒否するような言葉を口にするのはいけないことだと思っていた。
だから言ってしまいそうになると口を塞いで懸命に堪えていたのだ。
「わ、私は、レイヴン様に抱かれることを、嫌だと思ったことは一度もありません」
気持ちのない相手に抱かれなければならないアリシアが、本能的にレイヴンを拒絶してしまうのは仕方がないことだと思う。
それでもアリシアはそれを口にしないよう懸命に堪えていた。
だからレイヴンも、気付かないふりをし続けたのだ。
「アリシアが嫌なことはできるだけしたくない。だけど閨を無くすことはできない。それは申し訳ないと思ってる。でも嫌なことを飲み込まないで欲しいんだ。本当の気持ちを教えて欲しいって言ったよね。嫌なことは嫌だって言って良いんだ」
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だけどアリシアが本当の気持ちを言えずに飲み込んでいる方がもっと嫌だった。
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だけどアリシアから返ってきたのは思いがけない言葉だった。
「違います…っ!レイヴン様に抱かれるのが嫌なわけではありません!」
「え?」
「レイヴン様に抱かれるのは、初めから嫌ではありませんでした…っ!あれは本当に、違うんです…!」
アリシアは必死だった。
レイヴンが何のことを言っているのか、アリシアにも心当たりがあった。
確かに閨の時、感極まってくると無意識に拒否する言葉が出そうになる。
それを聞かれないようにと必死に堪えていた。
だけど本当に違うのだ。
「閨の時、嫌だと言ってしまうのは…」
アリシアはそこで言い淀む。
顔だけではなく、首筋まで赤くなっているのが自分でもわかる。
だけどアリシアが言わなければ、レイヴンはずっとアリシアがレイヴンを拒否していると思ったままなのだ。
「………気持ち良くて……」
「え?」
「い、嫌だと言ってしまうのは、…気持ち良すぎる、からです。お、おかしくなってしまいそうで…」
「っ!!」
アリシアはそこまで一気に言うと、赤くなった顔を隠すように深く俯いた。
閨で「いや」と言ってしまうのは、気持ち良すぎるせいだ。
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強い刺激が怖くて、だけどもっと欲しくて、それしか考えられなくなる。
それが怖い。
「…僕に抱かれるのが、嫌なんじゃない?」
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アリシアはコクコクと何度も頷く。
閨は妃としての義務ではあったけれど、レイヴンに抱かれるのが嫌だと思ったことは一度もなかった。
だけど強い刺激を受けると反射的に「いや」だと言ってしまう。
妃として、王太子殿下に与えられるものを拒否するような言葉を口にするのはいけないことだと思っていた。
だから言ってしまいそうになると口を塞いで懸命に堪えていたのだ。
「わ、私は、レイヴン様に抱かれることを、嫌だと思ったことは一度もありません」
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