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第2部 5章
70 協力関係②
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「今後の方針についてはこれまでと変わりありません。女領主の是非を問う議論が広まったら、王女に王位継承権がないのはおかしいのではないか、という議題を投げかけます。本当はここまでの間に女領主の成しえた実績があれば良いのですが、残念ながら時間がありません」
今のところ女領主はジェーンしかいない。
実績を示せるのはジェーンだけで、実務にあたるのはこれからだ。人々を納得させられるだけの成果を上げるには時間が掛かる。
「いや、それでも待った方が良い。殿下も話題になればそれで良いわけではないだろう。成功させなければ意味がない」
ロバートがそう言うと沈黙が落ちた。
レイヴンに視線が集まってくる。
確かにロバートの言う通りだった。
女性にも領主としてやっていける能力があるのだから、王女にも王として国を統治する能力がある。
そう主張するのだから、女領主の能力を示す実績があった方が良い。
だけどそれには時間が掛かるのだ。
「殿下もこの改革が簡単に進むとは思っていないでしょう。今現在直面している問題があるわけではないのです。議会で議題に載ってからも数年は掛かりますよ」
「……それはわかっている」
女性の爵位継承があんなに早く認められたのは、ジェーンという実例があったからだ。女婿が白い結婚を貫き、愛人の子に爵位を継がせる。以前の制度では合法的な爵位の簒奪が可能だった。
その問題を早急に解決する必要があったからだ。
だけど今回は違う。
例えば国王の王子がレイヴン1人だけならもう少し話を進めやすかったかもしれない。
だけど実際にはジェイが、他にも側妃が生んだ王子がいる。早急に王女の継承権を認める必要などないのだ。きっと結論が出るまでには何年も掛かるだろう。
「ロバート殿の言う通りだ。じっくりと時間を掛けてやろう」
時間が掛かることは初めからわかっていた。
元々レイヴンが王女の継承権を認めさせたいのは、アリシアが生んだ第一子が王女だった時に、側妃を娶るよう求める声を抑えたいからだ。
それを思えばまだ時間はある。
「わかりました。ではしばらくはこのままで。……本当はパトリシア殿下が嫁がれてから議会に上げられればいいのですが」
カナリーが嫁いだので、一番年長の王女はパトリシアになった。
この国での王位継承権は必ずしも年齢順ではないが、国王がユリアへ寄せる信頼を考えるとレイヴン、ジェイに続いてパトリシアが3番目になるだろう。
だけどパトリシアにも婚約者がいる。
王位を継ぐつもりなどなく、継承権を与えられたとしても放棄して降嫁するだろう。
そういったところも懸念材料となる。
「もっと具体的な話になればクラーク伯爵たちと話し合うさ」
その為に今もクラーク伯爵たちと顔を繋いでいるのだ。
レオナルドは、「そうですね」と頷いた。
その後は他愛のない話に戻った。
ジェーンと一緒にロバートから領地の話を聞いたりする。
1年では最悪なところからやっと少し立ち直ったくらいだ。
しばらくそうしているとアリシアが戻って来た。
何事もなかったような顔をして優雅に微笑んでいる。
レイヴンたちも何事もなかったかのように受け入れた。
何をしていたのか問い掛ける者はいない。
そのまま和やかな雰囲気でお茶会は続けられた。
今のところ女領主はジェーンしかいない。
実績を示せるのはジェーンだけで、実務にあたるのはこれからだ。人々を納得させられるだけの成果を上げるには時間が掛かる。
「いや、それでも待った方が良い。殿下も話題になればそれで良いわけではないだろう。成功させなければ意味がない」
ロバートがそう言うと沈黙が落ちた。
レイヴンに視線が集まってくる。
確かにロバートの言う通りだった。
女性にも領主としてやっていける能力があるのだから、王女にも王として国を統治する能力がある。
そう主張するのだから、女領主の能力を示す実績があった方が良い。
だけどそれには時間が掛かるのだ。
「殿下もこの改革が簡単に進むとは思っていないでしょう。今現在直面している問題があるわけではないのです。議会で議題に載ってからも数年は掛かりますよ」
「……それはわかっている」
女性の爵位継承があんなに早く認められたのは、ジェーンという実例があったからだ。女婿が白い結婚を貫き、愛人の子に爵位を継がせる。以前の制度では合法的な爵位の簒奪が可能だった。
その問題を早急に解決する必要があったからだ。
だけど今回は違う。
例えば国王の王子がレイヴン1人だけならもう少し話を進めやすかったかもしれない。
だけど実際にはジェイが、他にも側妃が生んだ王子がいる。早急に王女の継承権を認める必要などないのだ。きっと結論が出るまでには何年も掛かるだろう。
「ロバート殿の言う通りだ。じっくりと時間を掛けてやろう」
時間が掛かることは初めからわかっていた。
元々レイヴンが王女の継承権を認めさせたいのは、アリシアが生んだ第一子が王女だった時に、側妃を娶るよう求める声を抑えたいからだ。
それを思えばまだ時間はある。
「わかりました。ではしばらくはこのままで。……本当はパトリシア殿下が嫁がれてから議会に上げられればいいのですが」
カナリーが嫁いだので、一番年長の王女はパトリシアになった。
この国での王位継承権は必ずしも年齢順ではないが、国王がユリアへ寄せる信頼を考えるとレイヴン、ジェイに続いてパトリシアが3番目になるだろう。
だけどパトリシアにも婚約者がいる。
王位を継ぐつもりなどなく、継承権を与えられたとしても放棄して降嫁するだろう。
そういったところも懸念材料となる。
「もっと具体的な話になればクラーク伯爵たちと話し合うさ」
その為に今もクラーク伯爵たちと顔を繋いでいるのだ。
レオナルドは、「そうですね」と頷いた。
その後は他愛のない話に戻った。
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しばらくそうしているとアリシアが戻って来た。
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そのまま和やかな雰囲気でお茶会は続けられた。
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