【本編完結】幸福のかたち【R18】

朱里 麗華(reika2854)

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番外編2

今日の佳き日に 4

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『今日の佳き日に 3』の公開後、少し訂正しました。

王族の控室からノティスのところへ向かった一行の中からジェイを削除。
そしてジェーンの義母はアンジェではなくアンジュでした……<(_ _)>

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★


 国王とレイヴンが控室を訪れるとノティスが出迎えた。傍らにはジェイがいる。

「父上、異母兄上あにうえ、本日はありがとうございます」

 言葉と共にノティスが頭を下げる。
 同時にジェイも頭を下げた。

 国王はその立場故に他の父親のように振舞うことができない。王太子であるレイヴンも同様だ。
 だから自然とジェイがその役目を担い、ジェイに付き添うことになった。
 因みにレオナルドは主催者側として動いているので、不備や不便がないか朝から教会を歩きまわっている。先ほどもその一環で王家の控室の様子を見に来ていたのだ。
 マーサが呼びに来たのに合わせて今は他の場所を確認しに行ってしまった。
 アダムは教会を訪れる招待客たちの相手をしているだろう。

「……立派になったな」

 国王が顔を上げたノティスに声を掛ける。
 タキシードを着こなすノティスは身長も伸びて、すっかり大人の顔になっていた。
 そんな異母弟の顔を見ながらレイヴンは昔を思い出す。
 
 まだ実母の側妃と暮らしていて、我儘一杯だったノティス。レイヴンも嫌な態度ばかり取られて顔を合わせるのが不快だった。
 それなのに側妃が幽閉されてマルグリットが面倒を見ることになった。
 本殿に連れて来られたノティスの萎れた姿に驚いたものだ。だけど周りの者に見捨てられたのはこれまでの報いだと同情しなかった。
 だけど癇癪を起すノティスに根気よく向き合うマルグリットを見て、レイヴンも少しずつ考えを改めるようになった。同じ様にノティスも態度を変えていった。
 そうして如何に自分が周りの大人の都合よく扱われていたのか理解したノティスは、人間不信になって本殿に引き籠るようになった。
 あの時ジェーンと知り合わなければ、今も俯き人目を避けて暮らしていたかもしれない。

「ジェーン嬢と出会えて良かったね」

「はい。――本当に幸運でした」

 ジェーンと知り合えて幸運だったと照れながらもはっきり言いきったノティスにレイヴンの頬が緩む。
 きっと2人は何年経っても互いに裏切ることなく支え合って生きていくだろう。
 それと同時に「やっぱり僕の異母弟おとうとだな」とも思う。

「そなたは我らの自慢の息子だ。きっとあれ・・もそう思っているだろう」

「――はい。ありがとうございます」

 国王は「誰が」とは言わなかった。
 だけどノティスには伝わっているだろう。
 そしてそれが願望で、事実とは違っていることも。
 だけどいつか本当になると良い。


 国王とレイヴンはその後ジェイに労いの声を掛け、4人でしばらく談笑した。
 ノティスは式が終わると王籍から外れるので気軽に話すのも難しくなる。生活の拠点がキャンベル侯爵家の領地になれば尚更だろう。

「それを言えば異母兄上あにうえは……?」

 ノティスに水を向けられるとジェイは嫌な顔をした。
 ノティスよりふたつ年上のジェイはまだ婚約すらしていない。レイヴンに中々子ができなかったこともあって身の振り方が決まらなかったからだ。
 だけどクロウが生まれ、もうすぐ2人目も生まれる。
 ジェイも自分の人生を考えて良いのだ。

「……俺のことは良いので気にしないで下さい」

 そっぽを向いたジェイが憮然とした声を出す。
 ジェイにも色々思うところがあるのだろう。




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