王人

神田哲也(鉄骨)

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5巻

5-3

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「じゃあ、また王都で」
「おう。兄貴に会ったら、すぐに追いつくわ」

 そんな言葉を交わして、俺達がパウーラをって一日。
 カサシスを除く俺達一行は、草原の中に延びる街道を進んでいた。草原といっても、そこかしこから岩が顔を出しているので、辺り一面、緑というわけではない。
 ベルドザルム侯爵から贈られたあしの馬に荷物をくくりつけ、俺達はそれを囲むようにして歩く。
 周りを見渡せば、本当に岩が多い。
 岩の大きさは、子供程度のものから屋敷くらいのものまで様々だ。
 何百年、何千年と雨や風にさらされて形を変えたのか、岩は個性豊かな形をしていた。
 岩の中央に大きな穴が空いているもの。天に向かう剣のように尖ったもの。はたまた、地面に寝転んでいるかに見える平たいもの。人や獣に似たシルエットのものまである。
 時折吹く強い風が岩の隙間を吹き抜け、獣の遠吠えみたいな音が聞こえることもあった。
 この音を聞いた昔の人は、草原に本当に魔獣が棲んでいると信じていたらしく、ここ一帯は『える魔獣の岩原』と呼ばれている。
 今では街道ができたのでそれに沿って進めばいいが、この辺りはよくきりも出るため、道に迷う人も多かったようだ。古い人は「岩原さまに惑わされた」と言い、目に見えない存在におそれを抱き、語り継いでいる。
 太陽が沈み、今は夕刻。空は青、紫色、赤やオレンジのグラデーションでいろどられている。
 遠い丘の上に立つ岩は黒い影となり、いくつもの人影が並んでいるさまを想起させた。
 俺は遠くから目をつけていた、街道沿いにある卵形の大きな岩までたどり着くと、皆に声をかける。

「今夜はこの辺りで夜営しようか」
「了解した。なら、辺りの様子を探ってくる」
「任せたよ」

 俺の返事を聞くや否や、せきわんの狼人ルプスが軽快な動きで近くの岩に飛び乗り、辺りを見回しては次の岩に飛び移っていく。
 ダオスタまでの道程は、あと半分かそれ以上といったところだ。
 行きと違い、帰りはゆっくりと景色を楽しみながらだったので、歩みは遅い。
 特に急ぎの用事はないのだ。
 ダオスタへ神光教会の教主が来訪するのに合わせて、奴隷解放を決行するという獣人ムーダン達の計画のことは気になるが、教主が到着するまでまだ時間がかかる。時間的な余裕はあるはずだ。
 俺は父から頼まれて、奴隷解放に協力することになっている。
 もし何かあれば、このムーダンから渡された鳥かごに、伝書鳩の要領で鳥が飛んでくる手はずになっているから大丈夫だろう。

「なあなあアラン。夜は何を食べるんだ?」
「あの町でもらった葡萄があったはずだよね、アラン?」
「ちゃんと葡萄もあるから。落ち着け、二人とも」

 俺にまとわりついてきたグイとターブを宥めると、近くにある手ごろな石を集め、き火をおこす。
 鍋に法術で出した水をためて火にかけたら、その中に食材を投入。麦に野菜、肉に魚と、豪華である。これらもベルドザルム侯爵が厚意でくれたものだ。もちろん、ターブの言っていた葡萄もそう。
 いい具合に鍋が煮えて、美味しそうな匂いが辺りに漂ってきたときのことだった。

「主。あちらの方角からゴブリンの群れが向かってきている」

 戻ってきたルプスが、そんなことを報告してきた。
 ただのゴブリンの群れならば、結界を張って近づけないようにすればいい。
 だが、続く彼の言葉を聞き、その選択肢はなくなった。

「ゴブリンは何かを追っているようだ。おそらく、人を」


   †


 吹く風が草を揺らし、岩と岩の間を通り抜ける。
 それに逆らって、俺達は駆けた。

「……っ! ……っ!!」

 風を切る音に混じって、何かが聞こえてくる。
 ぎゃあぎゃあとした声はゴブリンのものだろう。
 そして、高い声が二つ。
 それは段々近づいてきている。
 声からするに、若い男性。いや、少年だろうか。

「……ろっ! ……っちだ! ……早く!」

 少年は誰かに指示を出しているようだった。
 俺は探知の術を展開して、状況把握を試みる。
 結果わかったのは、ルプスの言う通り、この岩の反対側、四十メートルほど先に人と思われる反応が二つ。やはり、ゴブリンの群れに追われているらしい。
 二人が必死で逃げているのは、風の音の合間に聞こえる声からもわかる。
 俺は剣を抜き、ゴブリンとの戦闘に備えた。
 後ろに続くルプスは透明な水の腕を生やし、グイは大きな黒いつちを手にし、ターブも風の衣をまとう。
 この三人はパウーラでの戦いで精霊に力を借りたが、その後も力を自由に使えていた。
 俺も、意識すればいつでも光の剣を使うことができるようになっている。俺に与えられた、邪神に対抗するための力だ。
 日が落ちた草原で、ついに動く影を見つけた。
 逃げる二つの影と、それを追う十匹ほどのゴブリンの群れ。

「そこの二人、こっちだ!」

 駆けながら、追われている二人に声をかける。
 二人は俺達に気がついたのか、こちらに向かってきた。どちらも随分と小柄だ。
 二人は手を繋いで、一人がもう一人を必死で引っ張っている。

「あっ!」

 手を引っ張られていたほうが、つまずいて転んだ。

「リフィ!?」

 繋がれていた手は、その拍子に離れてしまう。
 置き去りにされた小さな影。
 手を引っ張っていた影は、たたらを踏んで戻ろうとするが、ゴブリンのほうが早かった。
 ゴブリンは好機とばかりにリフィと呼ばれた影に飛び掛かる。
 このままでは、その小さな体がゴブリンの棍棒によって傷つけられてしまう。
 だけど、そうはならなかった。

「……ぐぎゃ?」

 俺がリフィの前に立ちはだかって棍棒を受け止め、そのままゴブリンの懐にもぐりこみ、首をはねたのだ。先の声は、中空に舞ったゴブリンの口から漏れたものである。
 剣を振り抜いた俺の脇を、二つの影が駆け抜ける。
 一つは膨張させた透明な腕を振りかぶる影。
 もう一つは巨大な槌を振り上げる小さな影。
 水しぶきとともに何匹かのゴブリンが岩へと叩きつけられ、同時にごうおんがして岩共々ゴブリンの血しぶきが舞った。
 そして強い風が、ゴブリンを一瞬のうちに空高く運び上げる。
 遭遇してものの数十秒で、ゴブリンの群れはこの世を去った。
 俺はゴブリンの魂に静かに祈りを捧げる。
 それを終えて振り返ると、そこには抱き合って震える、小さな獣人の少年と少女の姿があった。

「大丈夫か?」

 声をかけるが、返事はない。
 よく見れば、二人の格好はみすぼらしいものだった。
 首には大きな鉄製の首輪、さらけ出ている二の腕には焼印がある。
 間違いない。彼らは奴隷だ。
 なぜ、奴隷がこんなところに? 主人はどこにいるのか? そんな疑問が湧いてくる。
 そんなことを考えていると、いつの間にか震えの止まった二人は、力強く頷き合った。
 そしてこう言ったのだ。

「助けてください! お願いします! 助けてください!」

 俺にではなく、ルプスに向けて。


 話を聞けば、二人はダオスタから逃げてきた獣人奴隷だという。
 ダオスタを脱出し馬車に乗れたまではよかったものの、この近くでゴブリンの群れに襲われてしまった。二人は馬車から降ろされ、逃げるように言われたのだそうだ。

「……ということは、まだ近くにゴブリンに襲われている人達がいるのか?」
「う、うん。みんな、まだ戦ってると思う。お願いだよ、みんなを助けてよ! お願いだよ!」
「おね、お願いします!」

 すがりつく二人の子供に困惑の表情を浮かべたルプスが、俺を見る。

「……主」

 そこに込められていた思いはすぐにわかった。

「もちろん。助けよう。場所は? この先なのか?」
「……あっち」
「どのくらいの距離だ? ここから遠いのか?」
「そんなことわからないよ。必死に走ってきたから」

 俺の問いに獣人の女の子が答える。いかにも俺のことを警戒している様子だったが、ダオスタから逃亡してきたと聞けば、納得だ。
 俺が先日助けたルチア、そして彼女の母親のように、迫害されている獣人達が人間を怖がる気持ちは、よくわかるから。
 しかし、まだ疑問が残る。なぜ、今ダオスタからこの子達は脱走してきたのか。
 ムーダン達の作戦はまだのはずなのに、だ。
 何だか嫌な予感を覚えつつも、獣人の子供の案内で、ゴブリンの群れがいるという場所に向かおうとした、そのとき。

「アラン、何か飛んできたぞ」
「鳥だね。アラン」

 グイとターブに言われて空を見上げると、一羽の鳥が飛んできていた。
 ちなみに今の二人の姿は幻術によって、人間の子供に見えている。だからこそ、獣人の子供達は迷わずルプスにすがり付いたのだろう。
 ムーダンから預かっている鳥籠の中に舞い降りた鳥の足には、小さな手紙が巻きついていた。
 手紙には、こう書かれていた。

『下の奴らの不満を抑えきれず、やむなく作戦を決行した。王都は混乱している。至急、会って話をしたい。最初に会った、あの部屋で待つ』

 時機を待たずして……完全に想定外の事態だ。
 手紙には『至急』と書いてある。
 もうこんな場所まで獣人達が逃げてきているのだから、事態が大分進んでいるのであろうことはわかった。
 すぐに王都に向かいたい気持ちはあるものの、今現在、ゴブリンに襲われている獣人達を見捨てるわけにもいかない。
 そんな迷いを見てとったのか、ルプスが俺の前に立った。

「主、俺達がこの子達と獣人達を助けに行く」
「ルプス……」
「主は王都へ」

 数瞬のかっとうの後、俺は無言で頷くのだった。




 第二章




 アラン達がパウーラの亜人討伐に発ってすぐのこと。
 パウーラが亜人の群れに襲われているという報せを受け、ダオスタの騎士団と冒険者が救援のために出立した――この情報を、ムーダンはすぐにつかんでいた。
 王都で苦痛をいられている同胞の解放を達成する。それがムーダンの、いや、ムーダン達の掲げる旗だ。
 もともとは、王都に神光教会の教主が来訪するのに合わせ、その誘導や警備に人員が割かれることで生まれる隙を突き、計画を実行する予定だった。
 しかしパウーラの件で、王都から騎士団という障害がいなくなる。教主の来訪を待たずして、王都内の警備が手薄になる。それだけで、獣人達が計画を早める理由としては十分すぎた。
 王都の地下に張り巡らされている地下道は、獣人達の暮らすこの流民地区にも伸びている。
 その流民地区の地下道の中に作られた一室、かつてアランがムーダンと初めて顔を合わせた場所で、何人かの獣人が議論を交わしていた。

「今この機会を逃すべきではない!」
「そうだ! 今ならば騎士団の一部がいない上に、計画を妨害するかもしれなかった冒険者までも不在なんだぞ!」
「いや、少なくなったとはいえ、たった二つの騎士団がいなくなっただけだ。ここはやはり慎重に進めるべきではないか」
「そうだ、事をいてはせっかくの計画が台無しになってしまう」

 彼らはムーダンとともに、王都脱出の計画を初期の頃から進めているメンバーだった。
 一方の主張は、ダオスタの騎士団とこの街の冒険者がパウーラへと向かい、警備が手薄になっているこの機会に、奴隷解放――すなわちダオスタ脱出計画を実行しようというもの。
 もう一方の主張は、今は大人しくしておき、やはり計画通りに教主来訪に合わせて遂行したほうがいいのではないかというものだ。
 相反する意見がぶつけられ、議論が始まってかれこれ二時間以上。話は平行線で、一向にまとまる気配はない。まさにこうろんおつばくそのものである。
 ムーダンはけんけんごうごうとした皆の意見に耳を傾けながら、沈黙を守っていた。
 机を強く叩く音が響く。衝撃で机の上にあった地図や書類が震え、計画を立案する際に使われていた、木でできた小さなこまがいくつも倒れた。

「教主が来たって同じだろう! うまくいく保証などない!」
「なにより、その教主が来るのが遅れているから、俺達の計画も延期されているんだ! 支援者達だって、そうそう待ってはくれないぞ!」
「だが、今は兵士達の状況がつかめない。それはどうするのだ? 騎士団や一部の冒険者がいなくなったって、奴らはいるんだぞ!」
「そんなもの、力で押し通せばいいだろう!」
「そうだ! こっちには力自慢の熊人だっているんだぞ! 人間の兵士なんざ、敵じゃねえ!」

 話し合いがヒートアップし、取っ組み合いの喧嘩に発展しようとした、そのときだった。
 バタン! と、勢いよくドアの開かれる音が皆の耳に届く。
 話し合いの行われている場に、男が突然駆け込んできたのだ。
 男は急いで駆けつけたのか、額には汗をかき、息を切らしている。身につけている衣服も、心なしか乱れていた。
 話し合いは突然のちんにゅうしゃによって、一時中断されることとなった。

「何事だ!?」

 話し合いに参加していた体の大きな犬人の男が、いらちを隠そうともせず、闖入者に問いかける。
 彼は、今すぐに計画を実行に移すべきだと主張していたうちの一人だった。
 一分一秒が惜しいのに、話し合いは進まず、突然の男の乱入でさらに決断が遅れるかもしれない。彼が現れた男を睨みつけるのも当然といえた。
 だが、男のほうはそんな犬人の苛立ちなど気にも留めていない。それよりも、自身の持つ情報を伝えることに意識が向いていたのだ。

「た、大変だ! ドルムの奴ら、やりやがった! あいつら、貴族の屋敷に押し入っちまったんだ!」

 その言葉は先程までの議論を吹き飛ばし、場を騒然とさせるに十分だった。

「な、なんだって!?」
「貴族の屋敷にだと!?」
「あいつら、こんなときに何をやらかしやがるんだ!」
「状況は!? 状況はどうなっているんだ!?」

 一呼吸の間に言葉の意味を理解した者が、一斉に報せを持って来た男に詰め寄る。
 男は四方八方を完全に囲まれた状態で、この衝撃の情報を伝えてもなお静かに椅子に座っている指導者に向けて、続きを報告した。

「ドルムの奴らが押し入ったのは、シシリアム子爵の屋敷だ。ドルムの奴、子爵とそこの婦人達を人質にして、屋敷を乗っ取りやがった」
「なっ!? よりにもよって、シシリアム子爵、だと? なんてことをしてくれたんだ! 彼は今回の計画の支援者だぞ!」
「子爵は、この町にいくつも孤児院を建てている人徳者だ。その中には獣人の子供を育てている場所さえある。今回の計画にだって、積極的に資金や情報を提供してくれた。ドルムの奴、何を思ってそんなことを……」
「すぐに奴を止めなければ!」
「いや、もう遅い。今頃屋敷は兵士達に取り囲まれてるさ」
「なんてことだ……」
「こんなことが他の支援者に知られたら、どうなってしまうんだ」

 いくらなげいても、事態は好転しない。突然の出来事に獣人達は右往左往するばかりだ。
 そんな者達を見て、彼らの指導者であるムーダンが立ち上がる。

「落ち着け!」

 皆の視線が、意識が自らに向くのを待って、ムーダンは続けた。

「……起きてしまったことは仕方がない。ドルム達が暴走した以上、当初の計画通り、神光教会の教主到着を待って決行するのはもう無理だ。今日の出来事で、人間達はさらに俺達獣人に対する締め付けを厳しくするだろうからな」
「ああ。教主到着のとき、俺達獣人が変な行動をしないか、常に目を光らせるだろうさ」

 やせ細った犬人が口にした同意の言葉に、ムーダンは頷きを返すと、一拍置いて強い口調で言い放った。

「だから俺達が取れる選択肢は一つだけだ。ドルムらが兵士を引きつけているうちに計画を実行に移す。……全ての支援者に連絡を! 皆はすぐに事前の計画の通りに動くんだ! 東西南北、準備ができ次第、すぐに地下道から脱出しろ。急げ!」

 その指示を受けて、先ほどまで混乱の極みにあった獣人達は慌ただしく一斉に部屋の外へと出て行った。
 部屋の中に残されたのは、静けさとムーダンただ一人。
 深く呼吸をすると、ムーダンも他の獣人達の後を追い、地下道に準備しておいた穴をくぐり抜けて、小さな家の床下から地上にい出る。
 家の天井には小さな穴が空いており、そこから日の光が差し込んでいる。雨でも降れば、この穴から水が流れ落ちてくるだろう。
 狭い室内にあるのは、小さな椅子とテーブルだけ。いつも見張りを頼んでいる老夫婦の姿も今はなかった。
 ムーダンは部屋のすみにある扉を目指す。扉の先には小さな部屋があり、そこには天井から吊るされている鳥かごがいくつもあった。
 かごの中にはそれぞれ、灰色をした一羽の鳥が止まり木にとまっている。
 彼らは自分達を眺める一人の獣人のことを、ただ静かに見つめ返していた。
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