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55.お仕事頑張ります。
しおりを挟む車に乗り込むとマネージャーからの視線を感じる。
「なーに?マネージャー」
「いや、元気そうだと思ってな。」
車を発進させつつ、マネージャーが答える。俺は嬉しくて堪らないことを、マネージャーにも報告する。
「えへへ!リンさんと付き合えたからね!」
「っ!?…俺は良かったと言っていいやつか?それ…」
驚愕に染まったマネージャーの顔。それに加えて、少しの疑心が除く瞳でこちらに問いかける。まぁ…自分でも思ってるくらいだから、仕方ないけどね。今回はちゃんと無理強いじゃない。
「疑わないでよ…大丈夫!それに一緒に住んでくれるんだよ!」
「合意を得てるんだな?」
「うん!」
ふぅ…と溜め息を吐きつつも信じてくれたらしい。俺が嘘を言わないという、信頼が現れていて嬉しかったけど、疑い過ぎだよ。
押しまくって無理矢理意見を通したことは間違ってないんだけど。半ば脅すように同意を取ったことも事実だけど…。
「マネージャー、今日の仕事巻きで!」
「無理言うなよ…早く帰りたいのは、わかったけどね。」
「うん、リンさんが待ってるから帰りたい!」
「はぁ…まあ、お前が元気になって良かったけどな。」
「うん、心配してくれて、ありがとうございました!」
「ああ、二人にも謝っとけよ。」
「はーい」
今日の撮影はMV撮影だったよね。途中でもえぎと理人も拾って、現場につく。乗り込んできた、もえぎと理人にもすぐに元気になったみたいで良かったと言われた。
そんなにすぐ分かるくらい顔色違ったか。それに表情も全ッ然違うってさ。事情を話せば、先ほどと同じように、疑われつつも、祝福してくれた。リンさんといる俺はより輝いている、らしい。
「藍ちゃん良かったね!」
「体調も良さそうだしな。」
「うん!二人ともありがと!」
「リンさんに呆れられないようにな。」
「そうだよ!藍ちゃんリンさんが居ないと駄目なんだから」
「うん!頑張る!」
今日の曲は、明るい曲調でテンポのいいものだった。だからこそ、キラキラとしてる俺の方が良かったみたい。調子がいい俺はミスを出すこともなく、望みどおりに、巻きで撮影を終わらせることができた。
MVいい感じだった。リンさんも喜んでくれるといいな。そして、久しぶりにSNSを更新した。alfalfa三人の笑顔の写真を載せた。
「今日の藍ちゃんは凄かったね、りっちゃん!」
「そうだな、愛の力かねぇ?」
「揶揄わないでよ、でもリンさんのおかげで頑張れるのは本当だけどね!」
「藍月、早く帰りたいんだろ。送ってやるから早く乗れ。」
「マネージャーありがと!!」
「藍ちゃんまたね!」
「また明日な藍月」
「うん二人ともまた明日!」
リンさんが待ってくれてる家に帰る。それだけで気分は天に登るようなものなのに、さらにご飯まで…。楽しみだなー。
「藍月、浮かれてるとこ悪いが、司馬咲さんと話させろ。」
「…えー…今日ですか?」
「まぁ、今日でなくてもいい。時間作ってくれ。」
「はーい」
マネージャーがリンさんと話すって何話す気なんだろう…。ふたりきりにしたくないな。
「ところで俺も同席していいですか?」
「ああ、お前も居てもいい。一時的に退席させるかもしれないけどな」
「わかりました」
_______________
「はぁ…安心した…」
「だな…また元気な藍月が戻ってきて良かったわ。」
「うん!一時期すっごい体調悪そうだったもんね…何があったのか言ってくれないからわからないけど、なんとかなったみたいだね。」
「そうだな、このまま仲良くしといてくれれば良いんだけどな。」
「藍ちゃんの執着凄いし大丈夫じゃない?」
「…そうだな、アイツが一度手に入れたら離すわけ無いか。」
「僕もりっちゃんに浮気されないように頑張ろ!」
「しねぇよ。お前もすんなよ」
「うん!大好きりっちゃん」
「ん、俺も好きだぞ」
「エヘヘ///」
_______________
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