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97.ライブ後です。
しおりを挟む藍月くんたちとともにホテルについて、藍月くんと一緒の部屋に戻る。その後、ソファに座った藍月くんにドリンクを出し、お風呂の準備をする。
「ありがとうございます、リンさん」
「ううん、大丈夫?疲れてない?」
「ちょっと疲れてます」
「なにかしてほしいこととか…マッサージとか?」
「マッサージしてくれるんですか?」
「うん、この間少し勉強したから」
「じゃあお願いします」
足のマッサージのために、彼の足の側で座る。靴を脱がせて、靴下も脱がせる。クリームとかないから滑りが少し悪いかもしれない。痛みがないように力加減を考えつつ、藍月くんの疲れを取るために揉んでいく。
「気持ちいいです。リンさん」
「ふふっよかった」
反対の足も揉みこんで、一通りのマッサージが終わった。少しは癒せてるといいんだけど。
「これで終わりだよ。お風呂入っておいで」
「はーい」
お風呂に向かった藍月くんを見送って、明日のために荷物を整理する。机においてあったりする荷物をカバンに詰めていく。忘れ物がないように帰らないといけない。
よし、だいたい詰められたかな。あとは明日の朝。あとは目覚ましをセットしておかないと。起きれる気がしないし。
藍月くんが上がったので、俺もお風呂に向かった。お風呂から上がると、藍月くんがソファで寛いでいる様子だ。
「あ!リンさん、これ目にあてといてください。もう遅いかもだけど一応、ね?」
「なんで?」
「目赤くなってたの気になってて。泣いたんですか?」
「…少しだけ」
藍月くんに渡された濡れたタオルを目に乗せつつ答える。泣いたのバレてたかぁ。
「理由は聞いても?」
「…ホントは…あの記事が出てから、ずっとずっと不安だった。ツアーがあることだって聞いていたし。俺が大好きなものを全部ぶち壊しちゃったんじゃないかって…」
「リンさん…」
「だけど、今日のライブを見て、大丈夫だったんだなって思えて、それで安心した?というか、涙出てきて…だからホントはちゃんとは見れてないんだ。涙で視界がぼやけてて…画面に目を向けても全然綺麗に見えなかった」
「リンさん…ぎゅってしてもいいですか?」
「うん…」
「リンさん、不安だったんですね…」
「うん…」
「話してくれてありがとうございます。俺は本当のこといえば、そのときに言ってほしかったです。頼ってほしかった。でも…俺が自分のことでいっぱいいっぱいで、頼れなかったんですよね?」
「…」
「俺もっと頼れる男になります!だから、今度なにかあったら言ってくださいね」
「うん…」
「約束です」
「ん、約束」
「じゃあリンさんを安心させるために、ステージに立ち続けますよ。」
「うん…ステージに立っている藍月くん好きなんだ」
「ありがとうございます。」
「今日もキラキラしてて…」
「ふふっリンさんに褒められるのって照れますね」
「照れてるの?顔みたい」
「駄目ですよ。そのままタオル乗せといてください」
タオルもそろそろいいかなと思って外すと、藍月くんに見つめられていた。…何してるの藍月くん…。
「藍月くん…?」
「はっ!ごめんなさい!可愛いなぁと思って…」
「なにそれ…ふふっ」
「あの、キスしたい」
「いいよ、俺もしたい」
そういえば藍月くんに熱烈なキスを送られた。ライブ関係で忙しかったから、キスなんてするどころではなかった。久々のキスに盛り上がりかけた気持ちを沈めて、一緒に眠りについた。
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