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しおりを挟む学校に向かっている途中で、茜君たちが待っていてくれた。どうやら秋夜さんが指示していたらしい。俺の護衛だそうだ。そんな大げさな…とも思うが、秋夜さんに思ってもらえるのは嬉しいことなので黙っておく。
「おはよう!茜くん、藍くん」
「おはよう、如月」「はよ」
「お前ら香夜のこと頼んだ」
「「はい」」
「秋夜さんは今日は教室行かないんですか?」
「ん、今日はGRACEに顔出してくる」
「GRACE…俺一回も行ったことないんですけど大丈夫ですか?」
「ん?大丈夫。そんなに縛りなんかないから。俺は行かなきゃだけど」
「でも一回くらい行ってみたいです!」
「そ?なら放課後行ってみよっか。」
「はい!」
「って言っても、香夜の知ってる奴ばっかだと思うけど。」
「??」
「咲人とか凰李とかが居るだけだよ」
「咲人さんと神谷さん…?」
「そう…まぁだから目新しいことなんかないと思う」
「そうなんですね!ちょっと安心です…知らない人に囲まれると緊張しますし」
「そうだね、じゃあまた昼に」
「はい!行ってらっしゃい、秋夜さん」
「ん、香夜も行ってらっしゃい」
「行ってきます!」
茜と藍は黙ってみていたが、廊下でイチャイチャと…新婚カップルさながらのやり取りまで見せつけられる…朝っぱらからなんなんだ…と思わなくもないが、仲良くしててくれる分には平和だ。俺達に害がないように仲良くしててくれ…。
それにしても…俺達が如月の護衛か…前からやってたことではあるけど、もっと厳重に言いつけられたから…もしかしたらなんかあったのかもな。俺達に出来るのは、如月から目を離さないことくらいか。
秋夜さんと別れて三人で教室に向かう。今日はお茶と調理実習…今日も疲れそうだ…。茜くんも鳴海も器用にこなすからなぁ…。はぁ…俺も頑張ろう。そのうち出来るようになるさ!
「鳴海!おはよう!」
「かぐちゃんおはよ!二人もおはよ!」
「おはよう」「はよ」
「ねぇ、茜たちは聞いてるの?かぐちゃんのこと」
「なんのこと?」
「知らねぇ」
「?…なんのこと?」
「え?かぐちゃんは聞いてるでしょ?」
「ん?知らないけど?何かあったっけ?」
「えぇ?まぁ…いっか…じゃあ授業中にでも話すよ。」
「俺そうすると聞けないけど?」
「まあ、茜にでも聞いてよ」
「わかったよ。」
そうして授業中に聞かされたのは、…春夜さんが俺に興味を持ってて…それで秋夜さんは警戒している…という内容だった…俺には意味がよく分からなかったけど…まぁ茜くんは分かったようなので…いいのかな?
秋夜さんが言ってたやつかな?秋夜さんの番ってだけで価値があるから気をつけろって言ってたもんね…。気をつけるって具体的には何したらいいんだろ?一人にならないようにすればいいだけかな?
「俺は取り敢えず一人にならないようにすればいい?」
「そうだね、本当に気をつけるんだよ?かぐちゃん」
「うん」
「じゃあこの話はここまで!かぐちゃんの相談にのるよ!」
「あ、うん!相談って秋夜さんのことなんだけど…」
「うん、それで?」
「ええっと…これからの関係性について迷ってるっていうか…俺って庶民だし、もっといい人いる筈だよなぁとか考えちゃって…」
「それは違うよかぐちゃん。番って本当に特別だから。」
「そうなの?」
「そうだ…藍の代わりなんて居ねぇんだよ。アイツしか駄目なんだよ。お前は…早々に佐久間さんに捕まってたから知らねぇだろうけど…近づかれただけで、わかるだろ?」
「ええ…んー…そもそも近づいたことないから…わかんない…」
「まあ、かぐちゃんは自信持っていいよってこと!!」
「そう…なんだね…ありがとう。俺Ωの自覚薄いし…まだそういう感覚って分かんなくて…」
「うん!何時でも聞いてよ!」
「うん!鳴海も茜くんもありがとう!」
「うん!」「おう」
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