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142. 卒業旅行3
しおりを挟むヨルクの食事を見てるけど、出店のご飯ってめちゃめちゃ種類あるし、色々食べてみたい。美味しそうだなぁ。テスラさんが側にいたら、分け合って色々食べさせてもらうんだけど。他の人とは流石に出来ないよね。この世界では分け合って食べるという文化は無いようだし。そもそもテスラさんが嫌みたいだからしないんだけどさ。まぁリオネルは特別だ。家族だし!いや、テスラさんも家族だけど。
「美味しい?」
「ああ、美味しいぞ。食べるか?」
「いや、いらない。今度食べる時の参考に聞きたいだけ。」
「…そうか。そうだな…一番美味かったのは、あそこの猪の獣人がやっている店だな。」
「へぇなるほど。ありがと。」
「ああ」
「ちなみにナルアの好きな魚だとあそこの店がオススメだ。」
「そっか!ありがとエル」
「ああ」
「…なんだかエルの情報の方が嬉しそうだな…。」
「嫉妬していないで早く食べてください。ヨルク様」
「くっ…余裕だな…エル」
「はぁ…面倒くさいな…」
「なっなんだと!?」
「街中ですよ?お静かにお願いしますヨルク様」
「あ、ああ…そうだな。すまない…って違う!面倒くさいってなんだエル!!」
「…はぁ…」
「ぐっ…お、俺が悪かった…」
「それでいいんです。早く食べ終えてください。」
「わかっている!」
そう言ってやけくそ気味にバクバクと食べ物を口に詰め込んでいくヨルク。喉につまらせそうで心配になるくらいだけど、大丈夫だったようで、あっという間に食べ終わってしまった。みんなも食べ終えていたので、早速街の観光に移る。
肉も魚も旨そうだなぁ。テスラさんに食べさせてあげたい…。いや、今はみんなとの旅行楽しまないとな。これから早速温泉だからな!まぁ…裸を見せる訳にはいかないから、足湯なんだけどさ。足湯でも楽しみだよね。
温泉卵あるかな?あるといいなー。温泉卵ってなんか好きだったんだよな。トロッとしてて美味いんだよね。無かったら最悪自分で温泉に卵つけりゃあいいのか…?温泉卵って本当にそれで出来るのか?なんか作り方がちゃんとあるのかな?自分で作ったことは無いから知らないんだよね。
でも考えてたら本格的に食べたくなってきた。さっき朝ご飯食べたからお腹は空いていないけど。卵が固まるにはそれなりの温度が必要になる。とりあえず温泉に行ってみないことには分からないな。
「卵買ってきていい?」
「え?卵?何に使うの?ナルア」
「えっと温泉で茹でる?」
「「「……」」」
「温泉でゆで卵作るの?」
「うん!」
「…ナルア…それって美味しいの?」
「さぁ?作ったことないから」
「えっとじゃあやめておこう?」
「えぇ…やりたい!駄目?」
「「「駄目」」」
メル、リオネル、ロウくんに声を揃えて否定された。なんでだ…。温泉卵の何が駄目だっていうんだ!
まぁその理由はすぐに分かったんだけど…。この世界では、身体を洗ってからお風呂に入るというのが浸透しておらず、療養で来ている冒険者なんかは汚れを落とさずに湯に浸かるようだった。
その結果として、湯がとても汚いのである。垢や泥?なんかでとても淀んでいる。とても入りたいとは思えないようなものだった。この足湯は無料で開放されているから余計にその傾向が強いようだった。俺は入ろうと思わないけれど、それでも足湯は混み合っていたし中々人気のようだ。
メルたちはこのような惨状になっていることを知っていたのだろうな。だから止められたのだろう。せっかくやってきた手前残念だが、宿の温泉に期待することにして、諦めようと思う。
「えっと、俺はとりあえず足湯には浸からずに温泉街見て回ろうと思う。」
「僕達もそうしようか?ロウ」
「うん、そうだね」
「リリスも」
「んじゃあ俺もそうする。」
みんなも足湯には入らないようで、結局街を歩くことになった。リリスとウルと俺、メルとヨルクとエル、リオネルとロウくんで別れる。ウルの肩をちょんちょんと突いて、振り返ったウルに顔を寄せる。
「ウル、俺別れたらいい感じに逸れるからさ、リリスと二人きりにしてあげるから、頑張ってね?」
「なっ!?…わかった…」
「まぁ俺の事は心配しなくていいから。」
俺がしてあげられるアシストはこれくらいのものだ。リリスも満更でもない感じの態度をとっているから、ちゃんと気持ちさえ伝えれば、イイ感じになると思うんだよね。まぁ俺は俺でテスラさんとデートしよっかな。
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