222 / 239
220.2回目の学園祭8
しおりを挟むそんなこんなで、1年ぶりに父さん、母さん、ヨルク達も魔術学園都市にやって来ていた。元騎士団長のツェルトさんにも挨拶に行くって父さんとリオネルで会いに行ったり、ヨルク達は久しぶりに会ったからってロウくんも連れて出かけていった。
結局のところ、来たと思ったらすぐに去っていって母と俺、ティナさん、ウェンさん、テスラさん、ティアウェルが残った。いつもの面々+母だね。まぁそれもそれでいっか。
「お邪魔します。」
「あ!ウェネル!いらっしゃい」
「ん、ティアウェル…久しぶり。」
「きゅーん!」
うんうん、仲良しで微笑ましい。と思っていたら隣で絶対零度の視線でウェネルを見てるウェンさんがいた。まぁこれも見慣れたものだ。そもそもククルとウェネルをみんなに会わせようと思ったけど、ククルも国の人たちを出迎えなくてはならないので来れなくて、ウェネルだけでもと呼んだのだ。
まぁ、みんな居なくなっちゃったんだけど…ウェネルもティアウェルも会えて嬉しそうだからいっか。
「母さん、今度俺達ダンジョン探索するんだ!」
「そうかそうか、楽しんで来いよ!でも気を付けて行けよ!」
「うん!ダンジョン行くまで頑張って修行する!」
「おう。」
「ナルアは私が守るから問題ない。」
「うん、頼りにしてるテスラさん!」
「相変わらずのバカップルで安心したぜ。仲良くやってるんだな」
「うん。えへへ」
兄貴もナルアも幸せそうで何よりだな。特に兄貴は詰まらなさそうに生きてるの見てきてるから余計にそう思うのかもしれない。最近はトワとの二人の生活に慣れてきて、家が静かなことが当たり前になっていた。
こんなふうに騒がしくも暖かな空間が懐かしく、そして寂しくも感じられた。慣れたと思っていたが、やはり子どもたちが独り立ちしたのが寂しかったのかもしれない。去年はまだあまり実感もなかったしな…。
「…ん…母さん?」
「ん?どうしたナルア」
「ぼーっとしてどうしたの?疲れてるなら部屋で休む?」
「いや、平気だ。ちょっと考え事をな。」
「そう?…えっと、ここ行かない?絶対母さんが好きな味だと思うんだ!」
「おう、いいな!」
「じゃあ明日ね!」
「おう」
俺の好きな味か…ちゃんと覚えててくれてんだな。息子の優しさに嬉しくなる。そして兄貴に呼ばれ、二人きりで話すことになった。
「どうしたんだ?」
「……お前から…お前たちから息子を奪ってしまったこと…申し訳ないと思っている。」
「…いきなりなんだよ」
「正直な気持ちだ。これを。」
「なんだよこれ?」
「ナルアといつでも話せる魔導具だ。」
「は…?なんでそんなすげぇ物…」
「お前は昔から寂しがりだからな。トワがいても寂しいだろうと思ってな。アイツも騎士団長になって忙しいだろうからな。」
「…ありがとう…兄貴…」
「ああ。会いたくなったらいつでも来い。それか呼んでもいいぞ」
「うん…」
はぁ…バレバレかよ。全く敵わねぇよな…
我が兄ながらイイ男だぜ…。ナルアも幸せな訳だ。こんなにも愛されたらそりゃあ惚れるわ。俺はもうトワが居るから、別だけどさ。
96
あなたにおすすめの小説
真空ベータの最強執事は辞職したい~フェロモン無効体質でアルファの王子様たちの精神安定剤になってしまった結果、執着溺愛されています~
水凪しおん
BL
フェロモンの影響を受けない「ベータ」の執事ルシアンは、前世の記憶を持つ転生者。
アルファ至上主義の荒れた王城で、彼はその特異な「無臭」体質ゆえに、フェロモン過多で情緒不安定な三人の王子たちにとって唯一の「精神安定剤」となってしまう。
氷の第一王子、野獣の第二王子、知略の第三王子――最強のアルファ兄弟から、匂いを嗅がれ、抱きつかれ、執着される日々。
「私はただの執事です。平穏に仕事をさせてください」
辞表を出せば即却下、他国へ逃げれば奪還作戦。
これは、無自覚に王子たちを癒やしてしまった最強執事が、国ぐるみで溺愛され、外堀を埋められていくお仕事&逆ハーレムBLファンタジー!
捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~
水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。
死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!?
「こんなところで寝られるか!」
極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く!
ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。
すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……?
「……貴様、私を堕落させる気か」
(※いいえ、ただ快適に寝たいだけです)
殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。
捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!
この世界は僕に甘すぎる 〜ちんまい僕(もふもふぬいぐるみ付き)が溺愛される物語〜
COCO
BL
「ミミルがいないの……?」
涙目でそうつぶやいた僕を見て、
騎士団も、魔法団も、王宮も──全員が本気を出した。
前世は政治家の家に生まれたけど、
愛されるどころか、身体目当ての大人ばかり。
最後はストーカーの担任に殺された。
でも今世では……
「ルカは、僕らの宝物だよ」
目を覚ました僕は、
最強の父と美しい母に全力で愛されていた。
全員190cm超えの“男しかいない世界”で、
小柄で可愛い僕(とウサギのぬいぐるみ)は、今日も溺愛されてます。
魔法全属性持ち? 知識チート? でも一番すごいのは──
「ルカ様、可愛すぎて息ができません……!!」
これは、世界一ちんまい天使が、世界一愛されるお話。
転生したら嫌われ者No.01のザコキャラだった 〜引き篭もりニートは落ちぶれ王族に転生しました〜
隍沸喰(隍沸かゆ)
BL
引き篭もりニートの俺は大人にも子供にも人気の話題のゲーム『WoRLD oF SHiSUTo』の次回作を遂に手に入れたが、その直後に死亡してしまった。
目覚めたらその世界で最も嫌われ、前世でも嫌われ続けていたあの落ちぶれた元王族《ヴァントリア・オルテイル》になっていた。
同じ檻に入っていた子供を看病したのに殺されかけ、王である兄には冷たくされ…………それでもめげずに頑張ります!
俺を襲ったことで連れて行かれた子供を助けるために、まずは脱獄からだ!
重複投稿:小説家になろう(ムーンライトノベルズ)
注意:
残酷な描写あり
表紙は力不足な自作イラスト
誤字脱字が多いです!
お気に入り・感想ありがとうございます。
皆さんありがとうございました!
BLランキング1位(2021/8/1 20:02)
HOTランキング15位(2021/8/1 20:02)
他サイト日間BLランキング2位(2019/2/21 20:00)
ツンデレ、執着キャラ、おバカ主人公、魔法、主人公嫌われ→愛されです。
いらないと思いますが感想・ファンアート?などのSNSタグは #嫌01 です。私も宣伝や時々描くイラストに使っています。利用していただいて構いません!
悪役令嬢の兄、閨の講義をする。
猫宮乾
BL
ある日前世の記憶がよみがえり、自分が悪役令嬢の兄だと気づいた僕(フェルナ)。断罪してくる王太子にはなるべく近づかないで過ごすと決め、万が一に備えて語学の勉強に励んでいたら、ある日閨の講義を頼まれる。
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
記憶を無くしたら家族に愛されました
レン
BL
リオンは第三王子で横暴で傲慢で侍女や執事が少しでも気に入らなかったら物を投げたり怒鳴ったりする。家族の前でも態度はあまり変わらない…
家族からも煩わしく思われたていて嫌われていた… そんなある日階段から落ちて意識をなくした…数日後目を覚ましたらリオンの様子がいつもと違くて…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる