転生したら猫獣人になってました

おーか

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223.2回目の学園祭11

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学園祭の当日がやって来ました!テスラさんたちも見に来てくれるし、精一杯格好つけるとしよう!父も母も弟も見てるから成長したところを見せたいし。

「ウェネル、ククル、チノさん、カルネさん頑張りましょう!」

「ん…」「ああ、頑張ろう」「ええ」「ああ」

1年の演技が終わると、盛大な拍手が贈られる。ホノくん頑張ってた!目があったので、頷いておいた。ホノくんがニッコリ笑ったので良かったよ!という気持ちが伝わったと思う。

今年は去年みたいな特別なことはせずに、よくある感じの淡々と魔法を使うものにしておいた。目立ちたくないという俺の希望を叶えてもらった形だ。俺は人には見せないほうがいい魔法の数々は封印して、一般的な雷魔法なんかを使ってみせた。

まぁまぁの盛り上がりだったと思う。ティアウェルも目をキラキラさせて見てくれてたし!そんなティアウェルの反応にウェネルも満足気だった。まぁあくまで普通だったと思うから、俺の事忘れてくれたらいいな。

まぁそう都合よく行かないよね。出番も終わったことだし、このまま姿を隠すことにしよう。俺達が出ていく前に何人かが立ち上がったのはわかった。おそらく待ち伏せされるんだろう。この都市に滞在できる中で確実に接触することができる最後の機会だからね。

「…テスラさん」

「ナルア、お疲れ様。良かったぞ」

「んふふ!ありがと」

「他の奴らはどうした?」

「ん?もう解散だから別れたよ」

「ふむ、ならいい。」

ちゃんと動いているようだな。事前にナルアを狙う奴らを潰せたならそれで良し。それも掻い潜って来るなら…容赦はしない。

「ねぇねぇテスラさん、家帰る?」

「ああ、学園祭が終わるまでは大人しくしておこう」

「うん、研究室とか篭もる?」

「いや、みんなが帰るまではみんなと過ごそう」

「うん!」

家の結界は万全だから問題ないが、家から出た時に狙われる可能性が高い。身内に弱いやつはいないが、全員に守りの魔導具も配布しておいたので大丈夫だろう。

この都市では入場制限などもあるため大規模な人数を動かすのは難しい。加えて国同士の暗黙の了解として守られている都市でもある。下手なことをすれば、国家間の問題になる。この都市の権力者、学園長もこちらの味方だ。

手を回せる部分には回した。これだけ守りを固めてもまだ手を出そうというのなら、余程の馬鹿だと言わざる負えない。

「やっほーナルア」

「コウウさん…なんで家に?」

「ああ、俺達もう帰るから別れの挨拶に来たよー。」

「早いですね」

「うん…予定ではもうちょっとゆっくりする筈だったんだけどね…国の方で問題が起こったみたいでさ。」

「問題…」

急遽帰らなくてはならないほどの問題…不穏な雰囲気を感じる。

「ん、まぁそう言うわけでまた来年会えたらいいね!じゃあね!」

「…あの…待って…」

引き留めにも応じず、軽い調子で去っていってしまった。けれどその目には確かな決意が見て取れた。まるで死地にでも向かうみたいな…

「すまないナルアくん。コウウと仲良くしてくれてありがとう。」

「ノックスさん、問題って…」

「ああ…内密の話だが、スタンピードが起こった。コウウは強いからな…戦場に送り込まれるだろう…俺も共に行く。」

危険なモンスターが溢れる地に向かう…それでか。せっかく少しだけ仲良くなれたのに…知っている人が死ぬかも知れないなんて嫌だ。俺が強いと知っていても、俺を巻き込まないように何も話さなかったコウウさん。本当に俺を利用したいんじゃなくて仲良くなりたいと思ってくれたんだな。こんな時にやっと分かるなんてね…。

俺に何か出来ること…一緒に行くことは出来ない。けれど何か力になりたい。魔導具なら…

「え…あ…少しだけ待っててください!!テスラさん!守りの魔導具と癒やしの魔導具渡しても良いですよね?」

「ナルアがあげたいのならそうしたらいい。」

「うん」

きっとこれが二人を守ってくれる。大丈夫…俺の自信作の魔導具だもん。ありがとう、と受け取って去っていくノックスさんを見送る。





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