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1巻
1-2
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わたしたちはお互いをあだ名で呼ぶし、家が近いからタイミングが合えば一緒に登校したり下校したりもする。特にコタが人見知りなこともあり、わたしたちが特別な仲なんじゃないかと思う人は多いみたいだ。
「同じ日に同じ病院で生まれたの。親同士も仲良いから、家族みたいな感じかな」
「そっか。だからすごく仲良さそうなんだね」
でもコタのことを、恋愛対象として見たことはない。そんなことを感じる以前に、コタはわたしにとって当たり前に身近にいる存在だったから。
他の人に聞かれたときと同じように答えながら、頭の中では投稿する文章のことでいっぱいだ。
〝委員会の日。読むぞ~〟
しぃちゃんと撮ったことが自慢しているように見えるのも困るし、このくらいがちょうどよさそう。
「せーので投稿しよう」
「うん、いいよ」
「せーのっ」
同じアングルの二枚の写真が、同時にRNの世界に飛んでいく。そのときわたしは、これまで感じたことのないような高揚感に包まれていた。
◆
『もしかして、隣にいるのしぃちゃん? 二人ともかわいい~』
その日、わたしのRNの投稿には亜弥たちからのコメントがたくさんついた。
「しぃちゃんと撮っちゃった……嘘みたい……」
夜十一時。自分の部屋でベッドに入ったわたしは、RNのアプリアイコンをタップした。
代わり映えのしない、自分の投稿一覧。その中で、最新の一枚だけが輝いて見える。
しぃちゃんとふたりで写真を撮った。
しぃちゃんもそれを、RNに投稿してくれた。
帰り道、コタにそれがいかにすごいかを熱く報告したのだけど、「ふうん、よかったね」と興味なさそうに言われた。
これがどれだけのビッグニュースか、コタは分かっていないんだ。
しぃちゃんのプロフィールページを見ると、どれもかわいくっておしゃれな投稿ばかり。週末にはいつも、都内のいろんなカフェに行っているみたいだ。
「やっぱり、しぃちゃんはすごいなぁ」
プロフィール欄にもcafeの文字が入っている。前に、趣味はカフェ巡りって言っていたっけ。
再び写真を指先でスクロールし、一際きらきらした一枚をタップした。
「わぁ、ピクシーランドの写真だ。かわいすぎる……」
大人気のテーマパークでの一枚。キャラクターのぬいぐるみの帽子をかぶったしぃちゃんたちが、チュロスを片手に俯き加減で映っている。その時期にやっていたイベントのグッズをたくさん身に着けていて、華やかでかわいらしい。
「もう何年もピクシーランド行ってないなぁ」
小さい頃に大好きだったピクシーランド。
昔は家族でよく行っていたけれど、中学になってからは部活が忙しくてなかなか行けなくなり、高校に入ってからは金銭的な理由もあり足が遠のいた。
だって、一日遊ぶためのパスポートが一万円近くもするのだから。お母さんも、「昔は五千円で行けたのにねえ」とため息をついていた。
交通費に食事代、その上グッズを買い揃えるとなると、一日で三万円くらいは飛んでしまうはず。それなのに、しぃちゃんたちは何か月に一度はピクシーランドに行っている。
たくさんのグッズを身に着けている写真、ピクシーランドのお城の前で手を繋いでジャンプする楽しそうな動画、カラフルでかわいいフードやドリンク。
「いいなぁ、わたしもピクシーランドでこういうの撮りたい」
そうは言ってみても、現実では無理なことは分かっている。亜弥たちとも「ピクシーランドに行きたいね」と話してはいるけれど、実際には実現できていない。
「どう頑張っても、しぃちゃんにはなれないんだなぁ……」
しぃちゃんの投稿一覧を見たあとに自分のページに戻ると、その色合いの差にがっくりときてしまう。ふたりで写真を撮って投稿したという喜びや高揚感は、あっという間に色あせてしまった。
たった一枚、一緒に撮った写真をふたりでRNに投稿しただけ。だからなんだというのだろう。
どうしようもない虚しさが、わたしの心を覆っていった。
◆
外苑前は街路樹ひとつとってもオシャレで、すれ違う人みんながインフルエンサーやモデルに見える。そんな場所にいる自分たちも、普段よりも一歩大人になったみたいだった。
「わ~っ! かわいいっ!」
白を基調とした洗練されたカフェで歓声を上げる。
ある日曜日。わたしたちは四人揃ってフラワーパフェを食べに来ていた。
「本物だぁ……、やばいかわいすぎる……!」
合計四つのフラワーパフェが運ばれてきて、わたしたちは撮影を始める。
周りのお客さんも写真を撮るのが主な目当てなようで、あちこちでパシャパシャとシャッターを切る音が聞こえてくる。
フラワーパフェは、背が低くて丸いグラスに入れられていた。
一番下には桜色のジュレ、その上にシリアルが敷き詰められ、バニラとストロベリーアイスがワンスクープずつ。その上に、高級いちごと食用花がセンス良く散りばめられている。あしらわれている花の種類や配置はパフェによって微妙に異なっていて、それがまたおしゃれな雰囲気を倍増させていた。
「ちょっとアイスティーも入れたいよね、このグラスもおしゃれだし」
ひとりにつき、ワンドリンク・ワンフード制。
わたしたちはそれぞれにフラワーパフェとアイスティーを注文していた。ドリンクに関しては相談したわけじゃなかったけれど、なんとなく、みんな同じものを頼んでいた。
「ひとりずつ食べてるとこ、動画撮らない?」
千秋の提案に、わたしたちはすぐに同意する。その前にまずは鏡で前髪をチェック。そのタイミングでちょうど、RNの通知が鳴った。
RNからの通知はランダムだ。それでも午前中に一度、お昼時から午後三時にかけて一度、放課後の時間帯から夜にかけて一度、となんとなくの法則みたいなものがある。
実際に今日だって、RNから通知がきそうな時間帯を予想して、何週間も前に予約をした。
「RN、分かってる! よしっ、急いで撮って投稿しよ!」
嬉しそうな亜弥に、みんなで盛り上がる。フラワーパフェを食べに来た一番の目的は、RNに投稿することなのだから。
フラワーパフェを両手で持ったり、ぱくっとお花を食べて肩を震わせてみたり、スプーンを口元にあててみたり。
そうして全員が投稿を終えた頃には、アイスはとろりと溶けていて、花たちは半分飲み込まれるように沈んでいた。
カフェを出て、青々としたイチョウ並木を歩く。前を行くのは亜弥と千秋で、その後ろを和菜とわたしが並んでついていくような形だった。
「あっ、コメント来てる! 今までで一番のハート数かも!」
亜弥がスマホを片手に興奮するように言い、千秋が「わたしも!」と声を跳ねさせる。
わたしたちは四人で、それぞれのフラワーパフェの動画を投稿した。RNで繋がっているのは中学や高校の友達が大半だから、共通のフレンドも多くいる。きっとわたしの動画にも、普段よりも多くの反応がついているのだろう。
それでもなんとなく、スマホを見る気にはなれなかった。
「沙幸、大丈夫? 体調悪い?」
隣の和菜が、そんなわたしに気付いてそっと声をかけてくれる。
気を遣ってか、前の二人には聞こえないように。
「そんなことないよ、大丈夫」
心配をかけまいと、いつものように明るい笑顔を見せると、和菜はほっとした様子を見せてからスマホでRNを開いた。
わたし以外の全員が、視線を手元のスマホに向けている。
そういえば今日、みんなと目が合ったのは何回だったかな。話をしていても、笑い合っていても、いつだって視線はスマホの中に固定されている。きっと普段は、わたしだってそうなんだろう。
三人に気付かれぬよう、そっと息を吐き出す。
今日のお会計は、アイスティーと合わせて四千百八十円。パフェは三千円と書いてあったけど、それは税抜き価格で、実際にはこんな金額になってしまった。
パフェを食べる頃にはアイスはどろどろに溶けていて、まったりとした口当たりにお水ばかり飲んでしまった。あんなに綺麗だったお花もしんなりとしてしまって、食べてみてもなんの味もしなかった。シリアルも水分を吸ってしまい、歯ごたえもあまりない。
さらにはアイスティーも氷がとけたら香りが薄くて、水と変わらないような感じに思えた。
「いいの撮れてよかったね!」
なおも視線はスマホのままのみんなの言葉に、わたしも勢いをつけて頷く。
「ね、来てよかった!」
──本当にそう思ってる?
もうひとりの自分がわたしに聞く。
確かにかわいい動画や写真は撮れたけど、食べ頃を過ぎたパフェはお世辞にもおいしいとは言えなくて、お財布の中だってすっかり空っぽ。切り崩しながら使っているお年玉だって、いつまでもあるわけじゃない。
憧れていたフラワーパフェの投稿ができて満足しているはずなのに、どうしようもない虚しさが胸を支配している。
「あっ、RN! みんなで撮ろ!」
再び鳴り響く通知音。外苑前であることが分かるイチョウ並木をバックに、わたしたちは顔をピースで隠すようにして写真を撮った。
みんなに嘘をついている罪悪感と、早く帰りたいと思ってしまうことへの自己嫌悪と、抑えきれない虚無感と。
──いつまでこんなことを続けるんだろう。いつまでこんな状況が続くんだろう。
笑顔の仮面の中、わたしがそう呟いたのが聞こえた気がした。
◇
そこは誰もいない、見知らぬ公園だった。
さびれたブランコに、コンクリート製の大きな山型の滑り台。ところどころ塗装が剥げたざらざらとした動物の置物が等間隔で並んでいる。
滑り台の下のトンネルの中で、わたしは小さく震えていた。
気がついたらこの場所にいた。
呼吸はできているはずなのに酸素は薄く感じてしまうし、意識ははっきりしてるのになんだか夢を見ているように現実味がない。
色んな音が鼓膜を揺らすも一枚布を被ったようにぼんやりと響くだけで、目に映るのは無機質なコンクリートでできた壁のみだ。
ここはどこなのだろう。
今は何時なのだろう。
どうしてこの場所にいるのだろう。
……わたしは一体、誰なんだろう?
無意識に制服のポケットに手を入れる。
「あれ……ない……」
何がないのか、分からない。それでも何かがないということは分かる。
焦燥感が足元から駆け上がり、わたしはあたふたと左右のポケット、内ポケットからスカートのポケットに手を入れて確認する。
「ない……。なんにも……」
一体何を探しているのかも分からないのに、大きな絶望感がわたしを襲う。
そして気付いてしまった。今のわたしには、身に着けているこの制服以外、本当に何もないのだということに。
「ま、まずは落ち着かないと」
心細さと不安でどうにかなりそうだ。しかしそんなことをしても、きっと何も解決しない。まずは冷静になって、ちゃんと考えなきゃ。
無理矢理に深呼吸をしていると、ふわりとした柔らかな感触が、脛のあたりを掠めていった。
「……猫?」
そこにいたのは、黄色い目をクリッとさせた痩せっぽちの黒猫。
こちらを見上げると「ミャア」と目を細めて鳴く。その存在は、張り詰めていた気持ちを少しだけ和らげてくれる。
「きみもひとりなの……?」
首輪などもしていないし、カリカリに痩せた体を見る限り野良猫なのだろう。
黒猫は伸ばしたわたしの手をさらりとかわすも、数秒すると鼻先をくんくんとさせながら一歩二歩とこちらに再び近づいてくる。それからわたしは害がないと思ったのか、すりっともう一度手元に体を寄せた。
「かわいい……」
背中をゆっくり撫でると、黒猫は気持ちよさそうに体を伸ばし、ゴロゴロと喉を鳴らす。
孤独なわたしを受け入れてくれたようで、小さく笑みが浮かんだ時だった。
「──あれ?」
公園の街灯越しに、黒い影がトンネルの中まですっと伸びる。
「クロ、友達か?」
トンネルの入り口に、ひとりの男の人がしゃがみ込んだ。
無意識にびくりと体が跳ねてしまう。わたしの手元にいた黒猫はそれに驚いたのか、トンネルの入り口へと小走りしていく。
「よしよし、腹減っただろ。今日こそは一緒に帰るからな」
ワシワシと黒猫の頭を撫でた男の人は、そう言ってからこちらへと目を向けた。
薄茶色の髪の毛に、焦茶色の瞳。年齢はわたしより少し上くらいかもしれない。
優しそうな雰囲気を纏った彼に見つめられ、思わず息を呑んだ。とても懐かしい気がしたからだ。
もしかしたらこの人は、わたしがどこの誰なのかを知っているのかも──
「もう十時過ぎてるけど大丈夫? 駅か家まで送ろうか?」
しかし返ってきたその言葉に、わたしは小さく肩を落とした。
この人も、わたしがどこの誰かを知らないんだ。
大きな絶望感が改めて両肩にのしかかってくる。ぎゅ、と両膝を抱えると、別の声が彼の後ろから聞こえてきた。
「颯斗、クロいた? ……って、女の子?」
「そう。何も言わなくってさ」
わたしに最初に声をかけてくれた彼は、はやとという名前らしい。記憶なんてないけれど、その名前を聞いても何も感じないから、やっぱりわたしたちは初対面なのだろう。
彼は黒猫をひょいと胸元へ抱き上げ、優しく撫でる。
「家出少女とか? とりあえず警察じゃないの」
会話に出てきた警察という言葉に、反射的に顔を上げた。
「け、警察はやだ……!」
二人は驚いたようにこちらを見る。最初に声をかけてくれた人の後ろにいるのは、金髪をツンツンと尖らせた同じ年かもう少し上くらいの男性。両耳に大きなシルバーのピアスをいくつもつけている彼の背中には、派手で真っ赤なギターケース。
怖い人かもしれないと思い、つい目をそらした。
「悠、怖がらせるなよ」
「なんだよ俺かよ⁉ こんなに心優しいのに⁉」
最初の彼が『はやと』で、金髪が『ゆう』。頭の中で、ふたりの名前と顔を一致させていく。
「よかった、声が出ないとかじゃなくて」
大袈裟に頭を抱える悠の声を無視し、颯斗はわたしにゆっくりと穏やかな声で話しかける。
わたしに不安を与えないようにしてくれているのが分かり、ちょっとだけ警戒心がゆるむ。
「えーっと、家はどこ?」
わたしが首を横に振ると、二人は顔を見合わせた。
「それじゃあ、名前は?」
「……ユキ、だと思う」
自然に声が出た。
自分が誰なのかも分からないのに、それだけはわかる。頭の中のどこかで何度も、誰かにそうやって呼ばれ続けている気がするから。
「ユキは誰かを待ってる? 行くところはあるの?」
颯斗が気遣うように聞いてくれて、わたしは再び首を横に振る。
心細くてたまらなかった。これから自分がどうなるのか、どうしたらいいのか、何ひとつ分からない。こうして正直に言ったところで、警察に引き渡されてしまうのが当然の流れだろう。
「どうするか……」と颯斗が唸ったのと、「じゃあうちに来ればいいじゃん!」と悠が明るく言ったのが同時だった。
驚いて二人を見ると、颯斗が悠を呆れたように見ている。
悠はあっけらかんと言った。
「だってさ、警察やだって言ってたじゃん。それで行くとこもないんでしょ。しかも記憶喪失とか、放っとけないじゃん」
「俺だって放っておくつもりはないけど、いきなりうちに連れてくのはまずいだろ」
「なんで? いいじゃん、部屋なら余ってるし」
「そういう問題じゃなくって」
「じゃあユッキーに聞けばいいじゃん。なあ、うち来る?」
目の前で繰り広げられる言葉のやりとりを眺めるしかなかったわたしに、金髪の彼が最後の問いを投げる。
最初の彼が窺うようにこちらを見て、わたしは改めて二人の顔を交互に見つめた。
ここにひとりではいたくない。それに、会ったばかりだけどふたりのことを信用していい気がした。
「行きたい、です」
そう最後まで言い終わる前に、限界を超えた空っぽのお腹がギュルルと間抜けな音を出す。合わせるように、黒猫が「ミャア」とひと鳴き。
「よっしゃ、帰って夕飯にすんぞ!」
金髪は張り切るように袖をまくると、満面の笑みでわたしに手を差し出した。
「同じ日に同じ病院で生まれたの。親同士も仲良いから、家族みたいな感じかな」
「そっか。だからすごく仲良さそうなんだね」
でもコタのことを、恋愛対象として見たことはない。そんなことを感じる以前に、コタはわたしにとって当たり前に身近にいる存在だったから。
他の人に聞かれたときと同じように答えながら、頭の中では投稿する文章のことでいっぱいだ。
〝委員会の日。読むぞ~〟
しぃちゃんと撮ったことが自慢しているように見えるのも困るし、このくらいがちょうどよさそう。
「せーので投稿しよう」
「うん、いいよ」
「せーのっ」
同じアングルの二枚の写真が、同時にRNの世界に飛んでいく。そのときわたしは、これまで感じたことのないような高揚感に包まれていた。
◆
『もしかして、隣にいるのしぃちゃん? 二人ともかわいい~』
その日、わたしのRNの投稿には亜弥たちからのコメントがたくさんついた。
「しぃちゃんと撮っちゃった……嘘みたい……」
夜十一時。自分の部屋でベッドに入ったわたしは、RNのアプリアイコンをタップした。
代わり映えのしない、自分の投稿一覧。その中で、最新の一枚だけが輝いて見える。
しぃちゃんとふたりで写真を撮った。
しぃちゃんもそれを、RNに投稿してくれた。
帰り道、コタにそれがいかにすごいかを熱く報告したのだけど、「ふうん、よかったね」と興味なさそうに言われた。
これがどれだけのビッグニュースか、コタは分かっていないんだ。
しぃちゃんのプロフィールページを見ると、どれもかわいくっておしゃれな投稿ばかり。週末にはいつも、都内のいろんなカフェに行っているみたいだ。
「やっぱり、しぃちゃんはすごいなぁ」
プロフィール欄にもcafeの文字が入っている。前に、趣味はカフェ巡りって言っていたっけ。
再び写真を指先でスクロールし、一際きらきらした一枚をタップした。
「わぁ、ピクシーランドの写真だ。かわいすぎる……」
大人気のテーマパークでの一枚。キャラクターのぬいぐるみの帽子をかぶったしぃちゃんたちが、チュロスを片手に俯き加減で映っている。その時期にやっていたイベントのグッズをたくさん身に着けていて、華やかでかわいらしい。
「もう何年もピクシーランド行ってないなぁ」
小さい頃に大好きだったピクシーランド。
昔は家族でよく行っていたけれど、中学になってからは部活が忙しくてなかなか行けなくなり、高校に入ってからは金銭的な理由もあり足が遠のいた。
だって、一日遊ぶためのパスポートが一万円近くもするのだから。お母さんも、「昔は五千円で行けたのにねえ」とため息をついていた。
交通費に食事代、その上グッズを買い揃えるとなると、一日で三万円くらいは飛んでしまうはず。それなのに、しぃちゃんたちは何か月に一度はピクシーランドに行っている。
たくさんのグッズを身に着けている写真、ピクシーランドのお城の前で手を繋いでジャンプする楽しそうな動画、カラフルでかわいいフードやドリンク。
「いいなぁ、わたしもピクシーランドでこういうの撮りたい」
そうは言ってみても、現実では無理なことは分かっている。亜弥たちとも「ピクシーランドに行きたいね」と話してはいるけれど、実際には実現できていない。
「どう頑張っても、しぃちゃんにはなれないんだなぁ……」
しぃちゃんの投稿一覧を見たあとに自分のページに戻ると、その色合いの差にがっくりときてしまう。ふたりで写真を撮って投稿したという喜びや高揚感は、あっという間に色あせてしまった。
たった一枚、一緒に撮った写真をふたりでRNに投稿しただけ。だからなんだというのだろう。
どうしようもない虚しさが、わたしの心を覆っていった。
◆
外苑前は街路樹ひとつとってもオシャレで、すれ違う人みんながインフルエンサーやモデルに見える。そんな場所にいる自分たちも、普段よりも一歩大人になったみたいだった。
「わ~っ! かわいいっ!」
白を基調とした洗練されたカフェで歓声を上げる。
ある日曜日。わたしたちは四人揃ってフラワーパフェを食べに来ていた。
「本物だぁ……、やばいかわいすぎる……!」
合計四つのフラワーパフェが運ばれてきて、わたしたちは撮影を始める。
周りのお客さんも写真を撮るのが主な目当てなようで、あちこちでパシャパシャとシャッターを切る音が聞こえてくる。
フラワーパフェは、背が低くて丸いグラスに入れられていた。
一番下には桜色のジュレ、その上にシリアルが敷き詰められ、バニラとストロベリーアイスがワンスクープずつ。その上に、高級いちごと食用花がセンス良く散りばめられている。あしらわれている花の種類や配置はパフェによって微妙に異なっていて、それがまたおしゃれな雰囲気を倍増させていた。
「ちょっとアイスティーも入れたいよね、このグラスもおしゃれだし」
ひとりにつき、ワンドリンク・ワンフード制。
わたしたちはそれぞれにフラワーパフェとアイスティーを注文していた。ドリンクに関しては相談したわけじゃなかったけれど、なんとなく、みんな同じものを頼んでいた。
「ひとりずつ食べてるとこ、動画撮らない?」
千秋の提案に、わたしたちはすぐに同意する。その前にまずは鏡で前髪をチェック。そのタイミングでちょうど、RNの通知が鳴った。
RNからの通知はランダムだ。それでも午前中に一度、お昼時から午後三時にかけて一度、放課後の時間帯から夜にかけて一度、となんとなくの法則みたいなものがある。
実際に今日だって、RNから通知がきそうな時間帯を予想して、何週間も前に予約をした。
「RN、分かってる! よしっ、急いで撮って投稿しよ!」
嬉しそうな亜弥に、みんなで盛り上がる。フラワーパフェを食べに来た一番の目的は、RNに投稿することなのだから。
フラワーパフェを両手で持ったり、ぱくっとお花を食べて肩を震わせてみたり、スプーンを口元にあててみたり。
そうして全員が投稿を終えた頃には、アイスはとろりと溶けていて、花たちは半分飲み込まれるように沈んでいた。
カフェを出て、青々としたイチョウ並木を歩く。前を行くのは亜弥と千秋で、その後ろを和菜とわたしが並んでついていくような形だった。
「あっ、コメント来てる! 今までで一番のハート数かも!」
亜弥がスマホを片手に興奮するように言い、千秋が「わたしも!」と声を跳ねさせる。
わたしたちは四人で、それぞれのフラワーパフェの動画を投稿した。RNで繋がっているのは中学や高校の友達が大半だから、共通のフレンドも多くいる。きっとわたしの動画にも、普段よりも多くの反応がついているのだろう。
それでもなんとなく、スマホを見る気にはなれなかった。
「沙幸、大丈夫? 体調悪い?」
隣の和菜が、そんなわたしに気付いてそっと声をかけてくれる。
気を遣ってか、前の二人には聞こえないように。
「そんなことないよ、大丈夫」
心配をかけまいと、いつものように明るい笑顔を見せると、和菜はほっとした様子を見せてからスマホでRNを開いた。
わたし以外の全員が、視線を手元のスマホに向けている。
そういえば今日、みんなと目が合ったのは何回だったかな。話をしていても、笑い合っていても、いつだって視線はスマホの中に固定されている。きっと普段は、わたしだってそうなんだろう。
三人に気付かれぬよう、そっと息を吐き出す。
今日のお会計は、アイスティーと合わせて四千百八十円。パフェは三千円と書いてあったけど、それは税抜き価格で、実際にはこんな金額になってしまった。
パフェを食べる頃にはアイスはどろどろに溶けていて、まったりとした口当たりにお水ばかり飲んでしまった。あんなに綺麗だったお花もしんなりとしてしまって、食べてみてもなんの味もしなかった。シリアルも水分を吸ってしまい、歯ごたえもあまりない。
さらにはアイスティーも氷がとけたら香りが薄くて、水と変わらないような感じに思えた。
「いいの撮れてよかったね!」
なおも視線はスマホのままのみんなの言葉に、わたしも勢いをつけて頷く。
「ね、来てよかった!」
──本当にそう思ってる?
もうひとりの自分がわたしに聞く。
確かにかわいい動画や写真は撮れたけど、食べ頃を過ぎたパフェはお世辞にもおいしいとは言えなくて、お財布の中だってすっかり空っぽ。切り崩しながら使っているお年玉だって、いつまでもあるわけじゃない。
憧れていたフラワーパフェの投稿ができて満足しているはずなのに、どうしようもない虚しさが胸を支配している。
「あっ、RN! みんなで撮ろ!」
再び鳴り響く通知音。外苑前であることが分かるイチョウ並木をバックに、わたしたちは顔をピースで隠すようにして写真を撮った。
みんなに嘘をついている罪悪感と、早く帰りたいと思ってしまうことへの自己嫌悪と、抑えきれない虚無感と。
──いつまでこんなことを続けるんだろう。いつまでこんな状況が続くんだろう。
笑顔の仮面の中、わたしがそう呟いたのが聞こえた気がした。
◇
そこは誰もいない、見知らぬ公園だった。
さびれたブランコに、コンクリート製の大きな山型の滑り台。ところどころ塗装が剥げたざらざらとした動物の置物が等間隔で並んでいる。
滑り台の下のトンネルの中で、わたしは小さく震えていた。
気がついたらこの場所にいた。
呼吸はできているはずなのに酸素は薄く感じてしまうし、意識ははっきりしてるのになんだか夢を見ているように現実味がない。
色んな音が鼓膜を揺らすも一枚布を被ったようにぼんやりと響くだけで、目に映るのは無機質なコンクリートでできた壁のみだ。
ここはどこなのだろう。
今は何時なのだろう。
どうしてこの場所にいるのだろう。
……わたしは一体、誰なんだろう?
無意識に制服のポケットに手を入れる。
「あれ……ない……」
何がないのか、分からない。それでも何かがないということは分かる。
焦燥感が足元から駆け上がり、わたしはあたふたと左右のポケット、内ポケットからスカートのポケットに手を入れて確認する。
「ない……。なんにも……」
一体何を探しているのかも分からないのに、大きな絶望感がわたしを襲う。
そして気付いてしまった。今のわたしには、身に着けているこの制服以外、本当に何もないのだということに。
「ま、まずは落ち着かないと」
心細さと不安でどうにかなりそうだ。しかしそんなことをしても、きっと何も解決しない。まずは冷静になって、ちゃんと考えなきゃ。
無理矢理に深呼吸をしていると、ふわりとした柔らかな感触が、脛のあたりを掠めていった。
「……猫?」
そこにいたのは、黄色い目をクリッとさせた痩せっぽちの黒猫。
こちらを見上げると「ミャア」と目を細めて鳴く。その存在は、張り詰めていた気持ちを少しだけ和らげてくれる。
「きみもひとりなの……?」
首輪などもしていないし、カリカリに痩せた体を見る限り野良猫なのだろう。
黒猫は伸ばしたわたしの手をさらりとかわすも、数秒すると鼻先をくんくんとさせながら一歩二歩とこちらに再び近づいてくる。それからわたしは害がないと思ったのか、すりっともう一度手元に体を寄せた。
「かわいい……」
背中をゆっくり撫でると、黒猫は気持ちよさそうに体を伸ばし、ゴロゴロと喉を鳴らす。
孤独なわたしを受け入れてくれたようで、小さく笑みが浮かんだ時だった。
「──あれ?」
公園の街灯越しに、黒い影がトンネルの中まですっと伸びる。
「クロ、友達か?」
トンネルの入り口に、ひとりの男の人がしゃがみ込んだ。
無意識にびくりと体が跳ねてしまう。わたしの手元にいた黒猫はそれに驚いたのか、トンネルの入り口へと小走りしていく。
「よしよし、腹減っただろ。今日こそは一緒に帰るからな」
ワシワシと黒猫の頭を撫でた男の人は、そう言ってからこちらへと目を向けた。
薄茶色の髪の毛に、焦茶色の瞳。年齢はわたしより少し上くらいかもしれない。
優しそうな雰囲気を纏った彼に見つめられ、思わず息を呑んだ。とても懐かしい気がしたからだ。
もしかしたらこの人は、わたしがどこの誰なのかを知っているのかも──
「もう十時過ぎてるけど大丈夫? 駅か家まで送ろうか?」
しかし返ってきたその言葉に、わたしは小さく肩を落とした。
この人も、わたしがどこの誰かを知らないんだ。
大きな絶望感が改めて両肩にのしかかってくる。ぎゅ、と両膝を抱えると、別の声が彼の後ろから聞こえてきた。
「颯斗、クロいた? ……って、女の子?」
「そう。何も言わなくってさ」
わたしに最初に声をかけてくれた彼は、はやとという名前らしい。記憶なんてないけれど、その名前を聞いても何も感じないから、やっぱりわたしたちは初対面なのだろう。
彼は黒猫をひょいと胸元へ抱き上げ、優しく撫でる。
「家出少女とか? とりあえず警察じゃないの」
会話に出てきた警察という言葉に、反射的に顔を上げた。
「け、警察はやだ……!」
二人は驚いたようにこちらを見る。最初に声をかけてくれた人の後ろにいるのは、金髪をツンツンと尖らせた同じ年かもう少し上くらいの男性。両耳に大きなシルバーのピアスをいくつもつけている彼の背中には、派手で真っ赤なギターケース。
怖い人かもしれないと思い、つい目をそらした。
「悠、怖がらせるなよ」
「なんだよ俺かよ⁉ こんなに心優しいのに⁉」
最初の彼が『はやと』で、金髪が『ゆう』。頭の中で、ふたりの名前と顔を一致させていく。
「よかった、声が出ないとかじゃなくて」
大袈裟に頭を抱える悠の声を無視し、颯斗はわたしにゆっくりと穏やかな声で話しかける。
わたしに不安を与えないようにしてくれているのが分かり、ちょっとだけ警戒心がゆるむ。
「えーっと、家はどこ?」
わたしが首を横に振ると、二人は顔を見合わせた。
「それじゃあ、名前は?」
「……ユキ、だと思う」
自然に声が出た。
自分が誰なのかも分からないのに、それだけはわかる。頭の中のどこかで何度も、誰かにそうやって呼ばれ続けている気がするから。
「ユキは誰かを待ってる? 行くところはあるの?」
颯斗が気遣うように聞いてくれて、わたしは再び首を横に振る。
心細くてたまらなかった。これから自分がどうなるのか、どうしたらいいのか、何ひとつ分からない。こうして正直に言ったところで、警察に引き渡されてしまうのが当然の流れだろう。
「どうするか……」と颯斗が唸ったのと、「じゃあうちに来ればいいじゃん!」と悠が明るく言ったのが同時だった。
驚いて二人を見ると、颯斗が悠を呆れたように見ている。
悠はあっけらかんと言った。
「だってさ、警察やだって言ってたじゃん。それで行くとこもないんでしょ。しかも記憶喪失とか、放っとけないじゃん」
「俺だって放っておくつもりはないけど、いきなりうちに連れてくのはまずいだろ」
「なんで? いいじゃん、部屋なら余ってるし」
「そういう問題じゃなくって」
「じゃあユッキーに聞けばいいじゃん。なあ、うち来る?」
目の前で繰り広げられる言葉のやりとりを眺めるしかなかったわたしに、金髪の彼が最後の問いを投げる。
最初の彼が窺うようにこちらを見て、わたしは改めて二人の顔を交互に見つめた。
ここにひとりではいたくない。それに、会ったばかりだけどふたりのことを信用していい気がした。
「行きたい、です」
そう最後まで言い終わる前に、限界を超えた空っぽのお腹がギュルルと間抜けな音を出す。合わせるように、黒猫が「ミャア」とひと鳴き。
「よっしゃ、帰って夕飯にすんぞ!」
金髪は張り切るように袖をまくると、満面の笑みでわたしに手を差し出した。
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