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29/脅迫と誘惑
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タクシーでわたしのアパートまでやって来たとおやを職場まで車で送り、帰宅した後荷物をまとめ始める。大抵の物は彼のマンションに置いているし、持って行くものは衣類と化粧品くらいだった。
樹李さんに貰ったバイブは、少し悩んだけれどチェストにしまっておくことにした。これを持っていこうものなら、また餌食になるに違いない。嫌ではないけれど、道具よりも彼の身体で気持ち良くなりたいわたしからすれば、絶対的に必要な物ではないのだし。
何時この部屋に戻ってくるかわからないので、シーツも洗い布団も干した。部屋の掃除も入念に済ませ、ごみをまとめて捨てると荷物を車に詰んだ。
(忘れ物……ないよね)
思ったよりも荷物が重いので、仕事帰りのとおやに運ぶのを手伝ってもらおうと考えていた。どっちにしろ足のないとおやを職場まで迎えに行かなければならないので、彼の仕事が終わる時間に荷物を積んだ車で向かうことにした。
とおやの定時は十八時。十分前には駐車場の隅に車を止め、彼の仕事が終わるのを待った。到着しているとメッセージを送っておかなければ。
(あれ……とおや? ……誰、あの人)
ピンヒールを履いたロングヘアーの派手な女性が、とおやの手を引き駐車場へと向かってくる。何やら話しているが、わたしにそれが聞こえる筈もない。手前側に停まっている黒いフーガの影に二人は隠れ、完全に店舗と道路からその姿を見ることは出来ない死角に入り込む。……わたしからは丸見えであるけれど。
女性の腕を振りほどき、怒った様子のとおやは店舗へと戻って行こうとする。その腕を後ろから掴んだ女性は、あろうことか彼の手を自分の胸に押し当て、無理矢理に撫で回させる。困惑し、その手を引っ込めたとおやに抱き付いた女性は、彼の首筋それに頬へと順に唇を落とした。
(何やってるの……あれ……)
愛車の中からその光景を呆然と見つめることしか出来ない。彼女がとおやの唇を指でなぞった所で彼は彼女を突き飛ばし、店舗へと戻って行った。
(どうしよう……)
今すぐ車を飛び出して、「わたしの彼氏に何をするのよ!」と怒鳴り掴みかかる?揉み合いになったとしても勝てる自信はある。なんせわたし昔は格闘虫女と呼ばれた──……。
「……あれ?」
涙がぽろぽろと零れ落ちている。止まらない、止まらない、どうしよう。感情に任せてあの女を殴り飛ばしてしまいたいのに、こんな状態ではそれもきっと出来っこない。──悔しい。
(とおやは、わたしのなんだから……!)
あんな化粧の派手な女なんかに、とおやを取られたくない、負けたくない。絶対に、絶対に取られたくない。
どのくらい泣いたのかわからない。コンコン、と窓ガラスをノックする音に顔を上げると、驚いた顔のとおやが車の外に立ち尽くしていた。
*
◆
彼女──マユミさん──伊勢本 摩弓さんがうちの不動産会社に姿を現したのは、閉店のおよそ一時間前。あと一時間でほたるに会えるとウキウキだった俺の背に、受付担当のおばちゃん 成瀬さんが声をかけてきたのだ。
「桃哉ちゃん、お客さん。ご指名だよ」
嫌な予感に顔をしかめ、受付カウンターへと向かう。キャバクラでの仕事中とは全く違う装いのマユミさんが、カウンターに肘を付き俺が現れるのを待っていた。
「どうしたんですか、そんな格好で」
「変かな?」
「いえ……」
化粧は仕事中より薄いが、平均的に言えばまだ濃い方だと思われる。いつも胸元の開いた派手なドレス姿のマユミさんは、身体のラインがはっきりと表れるニットワンピース姿。ストッキングを履き足元はピンヒール。肌が全く見えないのが逆にエロい雰囲気の服装だった。
「引っ越し考えてて。部屋探し、お願いしたくて」
「それなら、ヒラの俺よりもっと──」
「君がいいの」
真っ赤な口紅の塗られた厚い唇が、妖艶に上がり弧を描く。俺の気を知ってか知らずか、マユミさんは知った顔に手を振り、挨拶を交わす。
「……どの辺で探してるんですか」
「おっ、やる気になってくれた?」
「仕事ですから……」
彼女の言う条件に合う物件を何件かリストアップしていく。決断の早いマユミさんは俺が提案した物件の中から二件ほど選び、実際に見てみたいと言い出した。
「ご希望の日時は?」
「桃哉君が案内してくれるんだよね?」
「わかりません」
「上手いこと根回ししてよ。じゃないと……」
『話しちゃうよ、彼女さんのこと』
──と、俺の耳許で囁いた。驚いて周りを見回すが誰にも見られていないようだった。
「……いい加減に──」
「さてと、日時も決まったし帰ろうかなあ」
席を立つマユミさんを、店の外まで見送るよう成瀬さんが俺の背を叩く。このおばちゃん、彼女と俺の仲を絶対に勘違いしていると思う。いい迷惑だ。
すたすたと前を歩くマユミさんは、店から出ると同時に俺の手を掴み駐車場へと引いて行く。こんな姿を成瀬さんに見られたら、すぐさまおかしな噂が広まってしまうだろう。
「マユミさん、お願いします。親父にだけは絶対に言わないで下さい」
歩道を進み駐車場へと辿り着く。黒いフーガの影に入った俺達は、人目を避けるように車体の後ろに隠れた。
「いいよ、黙っててあげる。仕方ない……一回でいいよ」
「……一回?」
「1セックス」
「ふざけないでください」
「ふざけてないよ、本気。私さ~良い男見ると、どうしても食べたくなっちゃうんだよね」
言いながら俺の股間に熱い視線を投げる彼女。食べたいってそういうことか、変態かこいつ。
「君のはとっても美味しそう。彼女にもそう言われない?『美味しい』って」
ほたるのフェラを思い出し、身体が熱くなる。あの小さな口、それに熱い舌──全身が溶けてしまいそうなあの快感。
(やっべ……)
身体というより正確に言えば熱いのは股間であって。身の危険を察した俺はマユミさんに背を向けようとするが、彼女は追従してくる。嫌な女だ。
「隠さなくてもいいじゃない」
「なっ……」
「勃ってるの? かわい~」
マユミさんが俺の腕を掴む。道路から死角になっている左手が、俺の股間に──。
「いい加減にして下さい!」
「っ!?」
掴まれた腕を振りほどき、俺は店舗へと足を向ける。が、すぐに追い付かれ、またしても腕を掴まれてしまう。あまり乱暴なことはしたくないが、こうなったら──。
「……な、ちょ……!」
「大きいの触るのは初めて?」
掴まれた俺の手は、マユミさんの胸へと押し当てられていた。ほたるのものより大きな胸……あいつは確かDカップとか言ってたから……これはE、もしくはそれ以上か。
「大きいの良いでしょ? なんでもしてあげるよ?」
驚いて手を引っ込めると、即座に抱きつかれてしまった。肩を掴み引き剥がそうとした刹那、一層身を寄せてくる彼女。
「……っ!?」
「これは今日のお礼。次会う時はもっといいことしましょ」
首筋、それから耳へ唇が押し当てられた。指先で唇をなぞられ、どきりと胸が跳ね上がる。黙ってマユミさんを突き飛ばし、俺は足早に店舗へと向かった。
(口紅、ついてねえよな……?)
彼女が追ってこないことに胸を撫で下ろし、スマートフォンをインカメラにして自分の姿を写し出す。画面の中の首筋にも耳にも、真っ赤な口紅はついておらず安堵した。
店舗に戻るととっくに定時は過ぎており、閉店準備もほぼ完了していた。受付の成瀬さんに「彼女?」とからかわれたので秒で否定をし、帰り支度を開始する。
(ほたる……ほたる……ほたる……)
早くほたるに会いたい。思い切り抱きしめて、あんな女ことなんて忘れてしまいたかった。
それなのに、だ。
駐車場へと向かい、真っ赤なジュリエッタを見つけ駆け寄る。運転席に座りうつ向くほたるがぼろぼろと涙を流している姿を見て、俺の全身の血は一瞬で凍りついてしまった。
樹李さんに貰ったバイブは、少し悩んだけれどチェストにしまっておくことにした。これを持っていこうものなら、また餌食になるに違いない。嫌ではないけれど、道具よりも彼の身体で気持ち良くなりたいわたしからすれば、絶対的に必要な物ではないのだし。
何時この部屋に戻ってくるかわからないので、シーツも洗い布団も干した。部屋の掃除も入念に済ませ、ごみをまとめて捨てると荷物を車に詰んだ。
(忘れ物……ないよね)
思ったよりも荷物が重いので、仕事帰りのとおやに運ぶのを手伝ってもらおうと考えていた。どっちにしろ足のないとおやを職場まで迎えに行かなければならないので、彼の仕事が終わる時間に荷物を積んだ車で向かうことにした。
とおやの定時は十八時。十分前には駐車場の隅に車を止め、彼の仕事が終わるのを待った。到着しているとメッセージを送っておかなければ。
(あれ……とおや? ……誰、あの人)
ピンヒールを履いたロングヘアーの派手な女性が、とおやの手を引き駐車場へと向かってくる。何やら話しているが、わたしにそれが聞こえる筈もない。手前側に停まっている黒いフーガの影に二人は隠れ、完全に店舗と道路からその姿を見ることは出来ない死角に入り込む。……わたしからは丸見えであるけれど。
女性の腕を振りほどき、怒った様子のとおやは店舗へと戻って行こうとする。その腕を後ろから掴んだ女性は、あろうことか彼の手を自分の胸に押し当て、無理矢理に撫で回させる。困惑し、その手を引っ込めたとおやに抱き付いた女性は、彼の首筋それに頬へと順に唇を落とした。
(何やってるの……あれ……)
愛車の中からその光景を呆然と見つめることしか出来ない。彼女がとおやの唇を指でなぞった所で彼は彼女を突き飛ばし、店舗へと戻って行った。
(どうしよう……)
今すぐ車を飛び出して、「わたしの彼氏に何をするのよ!」と怒鳴り掴みかかる?揉み合いになったとしても勝てる自信はある。なんせわたし昔は格闘虫女と呼ばれた──……。
「……あれ?」
涙がぽろぽろと零れ落ちている。止まらない、止まらない、どうしよう。感情に任せてあの女を殴り飛ばしてしまいたいのに、こんな状態ではそれもきっと出来っこない。──悔しい。
(とおやは、わたしのなんだから……!)
あんな化粧の派手な女なんかに、とおやを取られたくない、負けたくない。絶対に、絶対に取られたくない。
どのくらい泣いたのかわからない。コンコン、と窓ガラスをノックする音に顔を上げると、驚いた顔のとおやが車の外に立ち尽くしていた。
*
◆
彼女──マユミさん──伊勢本 摩弓さんがうちの不動産会社に姿を現したのは、閉店のおよそ一時間前。あと一時間でほたるに会えるとウキウキだった俺の背に、受付担当のおばちゃん 成瀬さんが声をかけてきたのだ。
「桃哉ちゃん、お客さん。ご指名だよ」
嫌な予感に顔をしかめ、受付カウンターへと向かう。キャバクラでの仕事中とは全く違う装いのマユミさんが、カウンターに肘を付き俺が現れるのを待っていた。
「どうしたんですか、そんな格好で」
「変かな?」
「いえ……」
化粧は仕事中より薄いが、平均的に言えばまだ濃い方だと思われる。いつも胸元の開いた派手なドレス姿のマユミさんは、身体のラインがはっきりと表れるニットワンピース姿。ストッキングを履き足元はピンヒール。肌が全く見えないのが逆にエロい雰囲気の服装だった。
「引っ越し考えてて。部屋探し、お願いしたくて」
「それなら、ヒラの俺よりもっと──」
「君がいいの」
真っ赤な口紅の塗られた厚い唇が、妖艶に上がり弧を描く。俺の気を知ってか知らずか、マユミさんは知った顔に手を振り、挨拶を交わす。
「……どの辺で探してるんですか」
「おっ、やる気になってくれた?」
「仕事ですから……」
彼女の言う条件に合う物件を何件かリストアップしていく。決断の早いマユミさんは俺が提案した物件の中から二件ほど選び、実際に見てみたいと言い出した。
「ご希望の日時は?」
「桃哉君が案内してくれるんだよね?」
「わかりません」
「上手いこと根回ししてよ。じゃないと……」
『話しちゃうよ、彼女さんのこと』
──と、俺の耳許で囁いた。驚いて周りを見回すが誰にも見られていないようだった。
「……いい加減に──」
「さてと、日時も決まったし帰ろうかなあ」
席を立つマユミさんを、店の外まで見送るよう成瀬さんが俺の背を叩く。このおばちゃん、彼女と俺の仲を絶対に勘違いしていると思う。いい迷惑だ。
すたすたと前を歩くマユミさんは、店から出ると同時に俺の手を掴み駐車場へと引いて行く。こんな姿を成瀬さんに見られたら、すぐさまおかしな噂が広まってしまうだろう。
「マユミさん、お願いします。親父にだけは絶対に言わないで下さい」
歩道を進み駐車場へと辿り着く。黒いフーガの影に入った俺達は、人目を避けるように車体の後ろに隠れた。
「いいよ、黙っててあげる。仕方ない……一回でいいよ」
「……一回?」
「1セックス」
「ふざけないでください」
「ふざけてないよ、本気。私さ~良い男見ると、どうしても食べたくなっちゃうんだよね」
言いながら俺の股間に熱い視線を投げる彼女。食べたいってそういうことか、変態かこいつ。
「君のはとっても美味しそう。彼女にもそう言われない?『美味しい』って」
ほたるのフェラを思い出し、身体が熱くなる。あの小さな口、それに熱い舌──全身が溶けてしまいそうなあの快感。
(やっべ……)
身体というより正確に言えば熱いのは股間であって。身の危険を察した俺はマユミさんに背を向けようとするが、彼女は追従してくる。嫌な女だ。
「隠さなくてもいいじゃない」
「なっ……」
「勃ってるの? かわい~」
マユミさんが俺の腕を掴む。道路から死角になっている左手が、俺の股間に──。
「いい加減にして下さい!」
「っ!?」
掴まれた腕を振りほどき、俺は店舗へと足を向ける。が、すぐに追い付かれ、またしても腕を掴まれてしまう。あまり乱暴なことはしたくないが、こうなったら──。
「……な、ちょ……!」
「大きいの触るのは初めて?」
掴まれた俺の手は、マユミさんの胸へと押し当てられていた。ほたるのものより大きな胸……あいつは確かDカップとか言ってたから……これはE、もしくはそれ以上か。
「大きいの良いでしょ? なんでもしてあげるよ?」
驚いて手を引っ込めると、即座に抱きつかれてしまった。肩を掴み引き剥がそうとした刹那、一層身を寄せてくる彼女。
「……っ!?」
「これは今日のお礼。次会う時はもっといいことしましょ」
首筋、それから耳へ唇が押し当てられた。指先で唇をなぞられ、どきりと胸が跳ね上がる。黙ってマユミさんを突き飛ばし、俺は足早に店舗へと向かった。
(口紅、ついてねえよな……?)
彼女が追ってこないことに胸を撫で下ろし、スマートフォンをインカメラにして自分の姿を写し出す。画面の中の首筋にも耳にも、真っ赤な口紅はついておらず安堵した。
店舗に戻るととっくに定時は過ぎており、閉店準備もほぼ完了していた。受付の成瀬さんに「彼女?」とからかわれたので秒で否定をし、帰り支度を開始する。
(ほたる……ほたる……ほたる……)
早くほたるに会いたい。思い切り抱きしめて、あんな女ことなんて忘れてしまいたかった。
それなのに、だ。
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