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37/肉欲の宴(2)
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扉を開け、廊下を駆ける。玄関にいたあのスーツ男に、預けた荷物とコートを無理矢理持ってこさせる。
「ほら、これも着て」
「あり……ありがとう……」
流石に素肌に自分のコート一枚では身体が冷えるだろうと、俺は自分のコートを彼女の肩に掛ける。そうしておぶって立ち上がると、スーツの男が玄関扉の前に立ち塞がった。
「おい、お前どけよ」
「いいのですか?」
「何がだよ」
「こんな機会、滅多とありませんよ? 何度も呼んで貰える方なんてほんの一握りで──」
「うるせえな、ならお前が混じってこいや!」
男を押し退け重い扉を一気に押す。幸い追ってくる者は誰もおらず、俺と彼女は寒く冷たい廊下を渡りきり、エレベーターを目指す。瞳美の車でここまで来たことを思い出し、この先どうしたものかと俺が途方に暮れるのはエレベーターが一階に到着した直後だった。
*
「本当にありがとうございました……」
「いや、こっちこそ車があって助かった」
俺が助けた女性は自分の運転する車で、どうやら友人とパーティーに参加していたようだった。話を聞くと失恋した彼女本人を慰めるからという名目で友人がこのパーティーに誘ったらしい。
「それなのに……あんなエッチなパーティーだったなんて」
「……だな」
「あなたも知らなかったんですか?」
「……まあね」
小柄で幼く、茶目っ気のありそうな顔立ち。サイドテールにした明るい茶髪に、細い指。見るからに年下だろうが、彼女は一体いくつなのだろう。
「あの……おいくつですか?」
「俺? 二月で二十三」
「わあ、そうなんですね」
「君は?」
「今、十八です」
「み……未成年」
「ですよ」
彼女はよく喋った。高卒で現在は会社勤めであること。最近歯の矯正を終えたこと。実家の猫が可愛いこと。彼氏と別れたばかりであること。
「すみません、私ばかり喋って」
「いや」
よくよく見ると可愛らしい顔立ちだった。笑うと下がる眉も愛らしいし、十八の割には仕草が色っぽい。コートを着ているのでボディラインはよくわからないが、先程見た半裸姿──胸はそこそこあったように見えた。
「本当に、助けてくれたのがあなたでよかった。もう……どうなっちゃうかと」
「俺も帰ろうとしてたところだったからさ」
「そうなんですか?」
「ああ。あんな大勢でヤるなんて……吐き気がする」
何も知らず友人に連れてこられたことを説明すると、彼女の瞳が一瞬だけ輝いた。赤信号で停車すると同時に、俺の手を握りじいっと見つめてくる。
「なっ……何?」
「お礼がしたいんです。助けてもらったお礼が」
「いや、気にしなくていい」
「私が気にします」
信号が青に変わる。そういえばこの車は一体何処へ向かっているのか。彼女のに聞けば「私の家」だという。
「家!?」
「お礼をさせて下さい。私、あなたとなら別に……」
彼女の言わんとする意味は理解出来た。俺だってオナニーしようとしていた所をあんな場所に連れて行かれたんだ──すぐにでもしたい。けれど、それは誰でもいいという訳ではなくて。
「君、未成年がそんな……」
「未成年ですけど、処女じゃないです」
「おいおい……」
(……待てよ? 俺は合法的に未成年とセックスが出来るのか?)
妄想が妄想を呼び、身体はすぐに反応し始める。俺が黙り込んだのをいいことに、車はどんどん住宅地へと進んで行く。
「色んな人がエッチしてるのみて……私、したくなっちゃったんですよね。でも、あんな大勢の場で、知らない人となんて怖くて」
「俺も知らない人だろ?」
「それでも、助けてくれました。一人で帰ればよかったのに、あなたは助けてくれた」
三階建てのアパートの前で車は止まる。俺はどうやって彼女の部屋まで向かったのか、よく覚えていない。
気が付くと、暗い部屋の中ジャケットを脱ぎネクタイを解き──ズボンのベルトに手を掛けていた。カチャカチャとバックルを外す俺の首に手を回し、熱い口づけを交わしながら彼女もコートを脱いだ。
「コート……ありがとうございました」
「……」
「ハンガー、掛けますから、待って……んッ……」
細い身体を抱き寄せ、胸に触れた。ほたるの胸に比べるとやはり小さく、揉み心地は悪い。けれど大きさの割には柔らかく、口に含むと大きく彼女が仰け反った。
「んんッ……ベルト、邪魔……ですね」
「すぐに脱ぐから」
「あ、ちょっと……」
ベッドに押し倒し、彼女の残った衣服を手早く剥ぎ取った。自分のズボンと下着も取り払い、すぐに彼女の股の間へ手を伸ばす。
「お……?」
「あれ、パイパン……初めてです?」
「あ……ああ」
現れた彼女の秘部に、一切の毛がなかったのだ。つるつるのマンコは、目を凝らすと愛液でベタベタだ。指を挿しこみ掻き回し、ねっとりとそこにまとわりついた愛液を見せつけると、手で口を覆い、恥ずかしげに目を伏せる彼女。
(堪んねえな、こいつ……)
未成年で、パイパンで、ガリガリな割には胸はあって、顔もそこそこときた。おまけに処女じゃないなんて、楽にセックスできて良い。
そんな彼女の恥じらう表情が一瞬、ほたると重なる。ほたるのあの、何度抱いても、何度服を脱がせても恥ずかしそうに背ける、愛おしいあの顔が──
(──あれ?)
俺はほたるいうものがありながら、一体何をしている?
「あッ……ふぅッ、う……あぁ、気持ちいい……」
俺の下で喘ぐこの女は、ほたるではない。似ても似つかぬ普通の──ちょっと可愛い未成年だ。冷静になった頭とは裏腹に、犯せばどんな声で啼くのか、早く早くと急かす下半身はガチガチで。いつもこのタイミングでほたるがフェラをしてくれると、それだけでイキそうになって──……あれ?
(…………ほたる)
ほたるとは別れた……いや、フラれたというのに、脳裏に浮かぶのはあいつの乱れてゆく顔ばかり。
『とお……やぁ……とおやッ……!』
喘ぎながら懸命に俺の名を呼ぶほたるが、大好きだった。
(ほたるに、会いたい…………!)
いや……駄目だ。あいつとはもう別れたんだ。俺が誰とセックスしようが、あいつには関係ない。
目の前のつるつるなマンコを舌先で味わい顔を上げる。息の上がった彼女が手にしていた避妊具を受け取り装着すると、俺は頭の中からほたるを消し去り、目の前の彼女の膣に挿入を果たした。
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