跪いて愛を乞い願う

刑事である草薙竜司は、とある事件の犯人を追っていた。それは、捜査の合間に起きたほんの一瞬の出来事だった。
人々が行き交う雑踏に吹いた一陣の風により、目を開けた次の瞬間には見知らぬ土地に1人に佇んでいた。
画面越しの映像でしか見たことのないような海外の建物、竜司が住んでいた世界には存在しない生き物。それは容赦なく竜司に向かって襲いかかる。
為す術もなく逃げ回る竜司は、そこで1人の少年と出会った。彼を守るために戦う選択をした竜司は、そこで己のスキルを覚醒させた。難を逃れたところで、少年は竜司に約束をした。
「いつか、強くなってあたなたのために戦いたい!」
子供の可愛い口約束だと思い、竜司はその約束を承諾した。
その後、遅れてやってきた軍に保護された竜司。帰る術も見つからず途方に暮れていたが、腕を買われて軍に入隊。このセレニア帝国領で生きて行くことを選んだ。
そして20年後……あのとき少年だった男は、かつての約束を果たすために、この世界ではいつの間にかリュージと呼ばれ、軍の総帥になった男の元へやってきたのだった。
「私の命は生涯あなただけに捧げます。どうか、この命尽きるまでお側にいることをお許し下さい」
以前よりも重たい思いを携えて。
少年、ルシード・ハイスは軍の将軍まで上り詰め、約束通りリュージのためにその身を費やす。そんな中で、リュージもルシードを労い交流を深めようと彼を食事に誘う。
そこで見たのは、いつもリュージの前では完璧であろうとするルシードの意外な一面だった。その一面を見れたことを嬉しく思う反面、ルシードからの思いには応えられずにいた。
そのとき、リュージとルシードの前に帝国に数百年居座り続けている因縁の妖魔インウィディアがその姿を現した。
どうにか危機を乗り切りはしたが、ルシードがインウィディアに攫われてしまう。
仲間のおかげで長くに渡り見つけられずにいたインウィディアの根城を探し出すことに成功したリュージは、妖魔討伐とルシードの救出に向かう。
だが、そこで待ち構えていたのは、インウィディアに操られているルシードだった。
傷つきながらもどうにかルシードを取り戻すことに成功したリュージ。連戦の末、長年の宿敵であるインウィディアの討伐にも成功する。
国に戻り、再びルシードからの想いをぶつけられたリュージは、今度は逃げることなくその想いに応えるのだった。

※カクヨム掲載の加筆修正版
24h.ポイント 35pt
112
小説 19,572 位 / 215,164件 BL 4,941 位 / 29,877件

あなたにおすすめの小説

嫌われ魔術師の俺は元夫への恋心を消去する

SKYTRICK
BL
旧題:恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する ☆11/28完結しました。 ☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます! 冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫 ——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」 元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。 ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。 その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。 ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、 ——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」 噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。 誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。 しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。 サラが未だにロイを愛しているという事実だ。 仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——…… ☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!

【完結】Restartー僕は異世界で人生をやり直すー

エウラ
BL
───僕の人生、最悪だった。 生まれた家は名家で資産家。でも跡取りが僕だけだったから厳しく育てられ、教育係という名の監視がついて一日中気が休まることはない。 それでも唯々諾々と家のために従った。 そんなある日、母が病気で亡くなって直ぐに父が後妻と子供を連れて来た。僕より一つ下の少年だった。 父はその子を跡取りに決め、僕は捨てられた。 ヤケになって家を飛び出した先に知らない森が見えて・・・。 僕はこの世界で人生を再始動(リスタート)する事にした。 不定期更新です。 以前少し投稿したものを設定変更しました。 ジャンルを恋愛からBLに変更しました。 また後で変更とかあるかも。 完結しました。

敵国の将軍×見捨てられた王子

モカ
BL
敵国の将軍×見捨てられた王子

あなたと過ごせた日々は幸せでした

蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。

運命よりも先に、愛してしまった

AzureHaru
BL
幼馴染で番同士の受けと攻め。2人は運命の番ではなかったが、相思相愛だった。そんな時、攻めに運命の番が現れる。それを知った受けは身籠もっていたが、運命の番同士の子供の方が優秀な者が生まれることも知っており、身を引く事を決め姿を消す。 しかし、攻めと運命の番の相手にはそれぞれに別の愛する人がいる事をしり、 2人は運命の番としてではなく、友人として付き合っていけたらと話し合ってわかれた。 その後、攻めは受けが勘違いしていなくなってしまったことを両親達から聞かされるのであった。

獣人将軍のヒモ

kouta
BL
巻き込まれて異世界移転した高校生が異世界でお金持ちの獣人に飼われて幸せになるお話 ※ムーンライトノベルにも投稿しています

過労死転生した公務員、魔力がないだけで辺境に追放されたので、忠犬騎士と知識チートでざまぁしながら領地経営はじめます

水凪しおん
BL
過労死した元公務員の俺が転生したのは、魔法と剣が存在する異世界の、どうしようもない貧乏貴族の三男だった。 家族からは能無しと蔑まれ、与えられたのは「ゴミ捨て場」と揶揄される荒れ果てた辺境の領地。これは、事実上の追放だ。 絶望的な状況の中、俺に付き従ったのは、無口で無骨だが、その瞳に確かな忠誠を宿す一人の護衛騎士だけだった。 「大丈夫だ。俺がいる」 彼の言葉を胸に、俺は決意する。公務員として培った知識と経験、そして持ち前のしぶとさで、この最悪な領地を最高の楽園に変えてみせると。 これは、不遇な貴族と忠実な騎士が織りなす、絶望の淵から始まる領地改革ファンタジー。そして、固い絆で結ばれた二人が、やがて王国を揺るがす運命に立ち向かう物語。 無能と罵った家族に、見て見ぬふりをした者たちに、最高の「ざまぁ」をお見舞いしてやろうじゃないか!

処理中です...