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天使と出会う時
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「………?」
あの後、特に何もないまま次の日になった。相変わらず体は痛いけれど、とりあえず学校には行くことにして家をでた。
教室に入ると、何故か周囲の空気がいつも違うような気がした。
「なあ、今日転校生が来るらしいぜ」
「そうなの?どんな人なんだろうね」
「バカ、その前に性別だろ!女の子かな~」
鼻の下を伸ばす隣の席のクラスメイトを尻目にカバンを下ろす。
転校生か…時期的にはおかしなタイミングだが、珍しいな…と思っているとチャイムが鳴った。
担任が教室に入ってきて朝のショートが始まる。
「えー…耳のいい君たちには既に知られていると思うが、転校生がこのクラスにやってきた。入ってきなさい」
担任がそう言うと、ドアから女の子がスタスタと歩いて登場した。それを確認した男子の歓喜の声が聞こえてくる。
「じゃあ自己紹介を」
「神之幸(かみのゆき)です。今日からよろしくお願いします」
「それじゃああそこの空いてる席に座ってくれ」
空いてる席なんてあったか…?確かこのクラスは偶数人だったはずだし……と考えていると
「よろしく」
と転校生が隣の席に座った。
「あ、よろしく。」???????????
なんで隣に座っているんだろう…確かこの席はあいつの…、なんだ…?名前が出てこない??
「周藤、神野の面倒をお前が見てやってくれ」
「えっ分かりました~」
「それじゃあショート終わるから、一限目に遅れないようにな」
そうして授業が始まった。隣の席に座った転校生にどう話しかけるか迷ったが、話しかける前にクラスメイトからの質問責めにあっているため、こちらから話しかけることはなかった。
「ねえ、周藤くん。教科書がまだ届いてないから見せてくれない?」
「わかった、どうぞ」
「ありがとう。あとこれ…」
そう言って転校生はノートの端をちぎった物を渡してきた。折り目をといて内容を見てみると、そこには
<後で話があるから昼休みに着いてきて>との事だった。
「……わかった。」
そう言うと、転校生は微笑んで授業に集中した。
昼休み、言われた通りに着いていくと人気のつかなそうな場所にやってきていた。
「ねえ、どこに行くの?」
「ここでいいかしら…」
「なんの話し?」
「ふぅ、ねえ周藤君。いや、迷える我が宗徒よ」
「………何言ってるの?」
「昨日言っていたな?助けてくれと」
昨日…?何の話だ……?!
「私は君の願いを叶えるために女神の命を受け地上に参上した天使のミユキだ」
「願いってなんの話し?!それに君は一体…」
「これを見ればわかるだろ?」
そう言った彼女の背中には白く美しい翼が現れていた。
「君を…護りに来た」
あの後、特に何もないまま次の日になった。相変わらず体は痛いけれど、とりあえず学校には行くことにして家をでた。
教室に入ると、何故か周囲の空気がいつも違うような気がした。
「なあ、今日転校生が来るらしいぜ」
「そうなの?どんな人なんだろうね」
「バカ、その前に性別だろ!女の子かな~」
鼻の下を伸ばす隣の席のクラスメイトを尻目にカバンを下ろす。
転校生か…時期的にはおかしなタイミングだが、珍しいな…と思っているとチャイムが鳴った。
担任が教室に入ってきて朝のショートが始まる。
「えー…耳のいい君たちには既に知られていると思うが、転校生がこのクラスにやってきた。入ってきなさい」
担任がそう言うと、ドアから女の子がスタスタと歩いて登場した。それを確認した男子の歓喜の声が聞こえてくる。
「じゃあ自己紹介を」
「神之幸(かみのゆき)です。今日からよろしくお願いします」
「それじゃああそこの空いてる席に座ってくれ」
空いてる席なんてあったか…?確かこのクラスは偶数人だったはずだし……と考えていると
「よろしく」
と転校生が隣の席に座った。
「あ、よろしく。」???????????
なんで隣に座っているんだろう…確かこの席はあいつの…、なんだ…?名前が出てこない??
「周藤、神野の面倒をお前が見てやってくれ」
「えっ分かりました~」
「それじゃあショート終わるから、一限目に遅れないようにな」
そうして授業が始まった。隣の席に座った転校生にどう話しかけるか迷ったが、話しかける前にクラスメイトからの質問責めにあっているため、こちらから話しかけることはなかった。
「ねえ、周藤くん。教科書がまだ届いてないから見せてくれない?」
「わかった、どうぞ」
「ありがとう。あとこれ…」
そう言って転校生はノートの端をちぎった物を渡してきた。折り目をといて内容を見てみると、そこには
<後で話があるから昼休みに着いてきて>との事だった。
「……わかった。」
そう言うと、転校生は微笑んで授業に集中した。
昼休み、言われた通りに着いていくと人気のつかなそうな場所にやってきていた。
「ねえ、どこに行くの?」
「ここでいいかしら…」
「なんの話し?」
「ふぅ、ねえ周藤君。いや、迷える我が宗徒よ」
「………何言ってるの?」
「昨日言っていたな?助けてくれと」
昨日…?何の話だ……?!
「私は君の願いを叶えるために女神の命を受け地上に参上した天使のミユキだ」
「願いってなんの話し?!それに君は一体…」
「これを見ればわかるだろ?」
そう言った彼女の背中には白く美しい翼が現れていた。
「君を…護りに来た」
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