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3章 歌音(カノン)
3-6 歌音(カノン)⑥
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「ふふふ。店の女共も、そのうち牢から出てくるとは思っていたが、案外早かったな。だが、肝心の店が無くなってしまったのではどうしようもあるまい」
男はビロードのガウンを纏い、グラスの中で優雅にワインを回してながらその芳香を楽しんでいた。
「フフフ……はっはっは! これでこの街も邪魔者はいない! はーっはっはっは!」
堪えきれずといった感じで高笑いをあげ、グラスの中身を喉に流し込む男。ズレた金縁眼鏡を直す仕草が気障である。
「よう、何がそんなに楽しいんだ? オーナー?」
「なっ!?」
眼鏡のポジションを修正して顔を上げた時、目の前に立っていたのは褐色の肌をした赤毛の男。
「掃除屋……いつの間に……? いや、外にはボディーガードがいたはずだ!」
「そうだな、高笑いしてる時に入って来たぜ? ボディーガードは外で泡吹いて寝てるわ。どうしたんだろうな?」
「くっ……役立たず共が!」
「そうだな。もう少しまともなヤツを雇った方がいいぜ? ま、それは置いといて、だ」
テンはそう言って背中のカタナを抜く。
「な、何を……」
オーナーは怯えて後ずさりしようとする。しかし、豪華なソファとその背もたれが邪魔をして、その場から逃れることができない。
「ノンの店に嫌がらせをさせたのはお前だってのはもう分かってる」
まさか副団長まで買収していたのにあっさりとバレているとは。そんな驚きから、オーナーは大きく口を開くが声が出ない。
「そしてノンの店の火事。ありゃあ、お前の放火だろ? 高笑いの前に独り言、外に漏れてたぜ?」
「し、知らない!」
眼前に迫るカタナの切っ先に思わず白を切るオーナーだが、鼻先にチクリと僅かに切っ先が触れ、それ以上動けなくなる。
「まあ、どうでもいいんだよ。俺はお前から賠償してもらう為に来たんだ」
「賠償……だと?」
「そうだな。焼けちまったノンの店の分、そして近隣の家屋の賠償。それから迷惑料だ」
ほんの少し、鼻先に深く突き入れるテン。
「一体いくら……」
「そんなに怯えるなよ。別に命までは取らねえから。そうだな……全財産貰おうか」
「全財産だと……?」
「そう、全財産。おら、権利証とか諸々よこせ」
いくら何でも全財産は取りすぎだ。オーナーはそう思う。この街のこの店一軒の価値ですら、焼けたノンの店や周辺の家屋よりも遥かに高いのだ。
それを全財産というからには、他の街々にある店舗の権利まで奪うつもりなのだろう。しかし、裏社会に名を馳せるこの男の要求に抗えよう筈もなく、オーナーは金庫から書類や現金、貴金属など、全てのものを持ち出しテーブルに並べた。
「オーケー。じゃあ、貰っていくぜ」
そう言ってテンが左手をテーブルに翳すと、オーナーが築き上げてきた財産とも言うべきものが全て吸い込まれて消えていく。その中にはあくどい手段でのし上がってきた証拠となるものもある。
「あ、ああ……くっ!」
全てが吸い込まれていく様を見届けたあと、オーナーはありったけの憎悪を込めてテンを睨んだ。
「ん? その目は……そうか」
テンはオーナーの視線を受け止めたあと、音もなくカタナを横に薙いだ。白銀の切っ先が横一文字に糸を引く。
「う? うぎゃあああああ!」
「あれ? もう俺の顔なんて二度と見たくねえって目で俺を見てたろ? だから潰してやったんだが、違ったか?」
眼鏡ごと、スパッと切り裂かれたオーナーの瞼。
「うがぁ! 目がぁ! 目がぁぁぁ!」
両目から流れ出る血を両手で押さえながら、もがき苦しむオーナー。
「そんなメガ、メガって、俺の名前を気安く呼ぶな。じゃあな」
*****
テンがオーナーのところから消えて一週間後。ノンの店はまだ焼け落ちたままだが、周囲の家は改築が始まっていた。
「それにしても、こんな快適な牢屋暮らしってあるんだねえ」
「そうそう、そこらの宿屋よりいいよね!」
ナナとリンネがそう言うように、拘束とは名ばかりの牢獄での暮らし。豪華とはいかないが、それなりのベッドや衣服が支給され、食事も日に三度、文句が出ない程度にはまともなものが出される。外出時は自警団の護衛が付くが、基本自由だ。
身内の団員が買収されていた事に対する、自警団長の罪滅ぼしだろうか。
そんな中でただ一人、ノンだけは日々心ここにあらずといった感じで、ボーっとして過ごしている。
「ノンさ~ん。そろそろ正気にもどりましょうよぉ~~?」
「ええ、そうね。大丈夫よ? ただあの時、テンがあたしの視線をどう受け取ったか心配でね」
「「「ああ~~」」」
テンの視線の勘違いには、多かれ少なかれ様々な思いをしてきたであろう娘たちがしみじみと頷く。
「ちなみにあの時は、なんて思いを込めたんです?」
「今まで助けてくれてありがとうって。もう十分だから、あたしの為にその手を汚さないでねって」
「「「おおお~」」」」
ナナの問いに対するノンの答えに、今度は感心する三人。
「それに、アイツの超高額報酬なんて、店を無くしたあたしには払えっこないしね。あはは」
その時、看守から声が掛かった。
「おーい、迎えが来たぞー。準備して出てきてくれー」
「迎え、ですか?」
「ああ、表で待ってるらしいぞ」
看守に促されるまま外に出た四人。元より全て焼けてしまった彼女達に、荷物などほとんどない。自警団から支給された、僅かな日用品と着替えくらいだ。
そんな僅かな手荷物を持って外に出た彼女達を待っていたのは、赤い長髪を後ろで結んだ後ろ姿。その背にはカタナを背負う。
「テン!」
口々にそう叫びながら、彼に駆け寄る四人。
「わりぃな。ちょっと時間が掛かっちまった。付いてきてくれ」
「「「「?」」」」
テンの『時間がかかった』という言葉の意味を理解できないまま、一同はテンに従い歩いていく。そしてテンが足を止めたその場所は。
「ここは……」
ノンが目を見張る。
元々は例の金縁眼鏡のオーナーの店だった豪華なレストラン。人目を引く派手な外装はシックな色合いに塗り替えられており、看板には『食事処・酒処 歌音』と大きく書かれている。
「放火犯からの損害賠償ってとこだ。店を立て直すのも時間がかかるからな」
「だからって店ごと丸々分捕ったの!?」
テンの説明にナナが呆れる。
「店だけじゃねえぞ。全部だ」
「全部って!?」
テンの追加説明にリンネが驚く。
「全部は全部さ。ま、入ってみりゃ分かるって」
無遠慮にテンが店に入ると、料理人と思しき男が三人、それに若い女が数人整列していた。
「よう、こっちが新しいオーナーだ。よろしくな」
そう言って、テンがずいっとノンを前に押し出した。
「え? え?」
「これだけの店だからな。お前らだけじゃ回せないだろ? だから料理人とホール係を引き抜いた。あとはお前の好きな店にすればいい」
戸惑うノンにそう宣うテン。
「テン。あたしには支払える報酬なんかないんだよ……」
「は? だってお前この間、店が無くなって困ったよって目で俺を見てたじゃねえか」
「「「「それは絶対に違う!」」」」
「う……そうか」
テンの言葉に一斉にダメ出しを喰らわせる女性陣。
「テン……あたしはあんたにどう報いればいいの?」
「そうだな。これからは歌ってくれ。歌を取り戻してくれると嬉しい。あとは美味い飯をたまに食わせてくれ」
「でもあたしは歌は……」
テンは無言で店の片隅にあるピアノを見る。
「料理はあの三人、ホールは若い女の子がいる。お前はあれで歌を聞かせろ。だから店の名前は『歌音なんだ」
「うっ……あたし、歌っていいのかい?」
かつて歌手を志し、ボロボロになって自暴自棄になったところをテンに救われた。
店を切り盛りしていくことで生きていく事はできたが、歌う事は捨てた。それがテンに対する義理立てと信じ、必死に生きた。しかし、食事処の女将と歌手の二足の草鞋は履けない。だから名前から『歌』の文字を捨て、ノンと名乗っている。
しかし、今またテンに救われ、この男は名前さえも取り戻してくれた。溢れる涙が止まらない。嗚咽しながら座り込むノンに、スイカ、ナナ、リンネが駆け寄る。
「良かったですね!」
「これからはカノンさんって呼ばなくちゃ!」
「うふふ~、いつもニクイ男ですねぇ~? 惚れ直しちゃいましたぁ~?」
そんな三人に、カノンは真っ直ぐな視線で答えた。
「そうだねえ。一生アイツしか見えないかもね」
その視線の先には、既にテンはいなかった。
男はビロードのガウンを纏い、グラスの中で優雅にワインを回してながらその芳香を楽しんでいた。
「フフフ……はっはっは! これでこの街も邪魔者はいない! はーっはっはっは!」
堪えきれずといった感じで高笑いをあげ、グラスの中身を喉に流し込む男。ズレた金縁眼鏡を直す仕草が気障である。
「よう、何がそんなに楽しいんだ? オーナー?」
「なっ!?」
眼鏡のポジションを修正して顔を上げた時、目の前に立っていたのは褐色の肌をした赤毛の男。
「掃除屋……いつの間に……? いや、外にはボディーガードがいたはずだ!」
「そうだな、高笑いしてる時に入って来たぜ? ボディーガードは外で泡吹いて寝てるわ。どうしたんだろうな?」
「くっ……役立たず共が!」
「そうだな。もう少しまともなヤツを雇った方がいいぜ? ま、それは置いといて、だ」
テンはそう言って背中のカタナを抜く。
「な、何を……」
オーナーは怯えて後ずさりしようとする。しかし、豪華なソファとその背もたれが邪魔をして、その場から逃れることができない。
「ノンの店に嫌がらせをさせたのはお前だってのはもう分かってる」
まさか副団長まで買収していたのにあっさりとバレているとは。そんな驚きから、オーナーは大きく口を開くが声が出ない。
「そしてノンの店の火事。ありゃあ、お前の放火だろ? 高笑いの前に独り言、外に漏れてたぜ?」
「し、知らない!」
眼前に迫るカタナの切っ先に思わず白を切るオーナーだが、鼻先にチクリと僅かに切っ先が触れ、それ以上動けなくなる。
「まあ、どうでもいいんだよ。俺はお前から賠償してもらう為に来たんだ」
「賠償……だと?」
「そうだな。焼けちまったノンの店の分、そして近隣の家屋の賠償。それから迷惑料だ」
ほんの少し、鼻先に深く突き入れるテン。
「一体いくら……」
「そんなに怯えるなよ。別に命までは取らねえから。そうだな……全財産貰おうか」
「全財産だと……?」
「そう、全財産。おら、権利証とか諸々よこせ」
いくら何でも全財産は取りすぎだ。オーナーはそう思う。この街のこの店一軒の価値ですら、焼けたノンの店や周辺の家屋よりも遥かに高いのだ。
それを全財産というからには、他の街々にある店舗の権利まで奪うつもりなのだろう。しかし、裏社会に名を馳せるこの男の要求に抗えよう筈もなく、オーナーは金庫から書類や現金、貴金属など、全てのものを持ち出しテーブルに並べた。
「オーケー。じゃあ、貰っていくぜ」
そう言ってテンが左手をテーブルに翳すと、オーナーが築き上げてきた財産とも言うべきものが全て吸い込まれて消えていく。その中にはあくどい手段でのし上がってきた証拠となるものもある。
「あ、ああ……くっ!」
全てが吸い込まれていく様を見届けたあと、オーナーはありったけの憎悪を込めてテンを睨んだ。
「ん? その目は……そうか」
テンはオーナーの視線を受け止めたあと、音もなくカタナを横に薙いだ。白銀の切っ先が横一文字に糸を引く。
「う? うぎゃあああああ!」
「あれ? もう俺の顔なんて二度と見たくねえって目で俺を見てたろ? だから潰してやったんだが、違ったか?」
眼鏡ごと、スパッと切り裂かれたオーナーの瞼。
「うがぁ! 目がぁ! 目がぁぁぁ!」
両目から流れ出る血を両手で押さえながら、もがき苦しむオーナー。
「そんなメガ、メガって、俺の名前を気安く呼ぶな。じゃあな」
*****
テンがオーナーのところから消えて一週間後。ノンの店はまだ焼け落ちたままだが、周囲の家は改築が始まっていた。
「それにしても、こんな快適な牢屋暮らしってあるんだねえ」
「そうそう、そこらの宿屋よりいいよね!」
ナナとリンネがそう言うように、拘束とは名ばかりの牢獄での暮らし。豪華とはいかないが、それなりのベッドや衣服が支給され、食事も日に三度、文句が出ない程度にはまともなものが出される。外出時は自警団の護衛が付くが、基本自由だ。
身内の団員が買収されていた事に対する、自警団長の罪滅ぼしだろうか。
そんな中でただ一人、ノンだけは日々心ここにあらずといった感じで、ボーっとして過ごしている。
「ノンさ~ん。そろそろ正気にもどりましょうよぉ~~?」
「ええ、そうね。大丈夫よ? ただあの時、テンがあたしの視線をどう受け取ったか心配でね」
「「「ああ~~」」」
テンの視線の勘違いには、多かれ少なかれ様々な思いをしてきたであろう娘たちがしみじみと頷く。
「ちなみにあの時は、なんて思いを込めたんです?」
「今まで助けてくれてありがとうって。もう十分だから、あたしの為にその手を汚さないでねって」
「「「おおお~」」」」
ナナの問いに対するノンの答えに、今度は感心する三人。
「それに、アイツの超高額報酬なんて、店を無くしたあたしには払えっこないしね。あはは」
その時、看守から声が掛かった。
「おーい、迎えが来たぞー。準備して出てきてくれー」
「迎え、ですか?」
「ああ、表で待ってるらしいぞ」
看守に促されるまま外に出た四人。元より全て焼けてしまった彼女達に、荷物などほとんどない。自警団から支給された、僅かな日用品と着替えくらいだ。
そんな僅かな手荷物を持って外に出た彼女達を待っていたのは、赤い長髪を後ろで結んだ後ろ姿。その背にはカタナを背負う。
「テン!」
口々にそう叫びながら、彼に駆け寄る四人。
「わりぃな。ちょっと時間が掛かっちまった。付いてきてくれ」
「「「「?」」」」
テンの『時間がかかった』という言葉の意味を理解できないまま、一同はテンに従い歩いていく。そしてテンが足を止めたその場所は。
「ここは……」
ノンが目を見張る。
元々は例の金縁眼鏡のオーナーの店だった豪華なレストラン。人目を引く派手な外装はシックな色合いに塗り替えられており、看板には『食事処・酒処 歌音』と大きく書かれている。
「放火犯からの損害賠償ってとこだ。店を立て直すのも時間がかかるからな」
「だからって店ごと丸々分捕ったの!?」
テンの説明にナナが呆れる。
「店だけじゃねえぞ。全部だ」
「全部って!?」
テンの追加説明にリンネが驚く。
「全部は全部さ。ま、入ってみりゃ分かるって」
無遠慮にテンが店に入ると、料理人と思しき男が三人、それに若い女が数人整列していた。
「よう、こっちが新しいオーナーだ。よろしくな」
そう言って、テンがずいっとノンを前に押し出した。
「え? え?」
「これだけの店だからな。お前らだけじゃ回せないだろ? だから料理人とホール係を引き抜いた。あとはお前の好きな店にすればいい」
戸惑うノンにそう宣うテン。
「テン。あたしには支払える報酬なんかないんだよ……」
「は? だってお前この間、店が無くなって困ったよって目で俺を見てたじゃねえか」
「「「「それは絶対に違う!」」」」
「う……そうか」
テンの言葉に一斉にダメ出しを喰らわせる女性陣。
「テン……あたしはあんたにどう報いればいいの?」
「そうだな。これからは歌ってくれ。歌を取り戻してくれると嬉しい。あとは美味い飯をたまに食わせてくれ」
「でもあたしは歌は……」
テンは無言で店の片隅にあるピアノを見る。
「料理はあの三人、ホールは若い女の子がいる。お前はあれで歌を聞かせろ。だから店の名前は『歌音なんだ」
「うっ……あたし、歌っていいのかい?」
かつて歌手を志し、ボロボロになって自暴自棄になったところをテンに救われた。
店を切り盛りしていくことで生きていく事はできたが、歌う事は捨てた。それがテンに対する義理立てと信じ、必死に生きた。しかし、食事処の女将と歌手の二足の草鞋は履けない。だから名前から『歌』の文字を捨て、ノンと名乗っている。
しかし、今またテンに救われ、この男は名前さえも取り戻してくれた。溢れる涙が止まらない。嗚咽しながら座り込むノンに、スイカ、ナナ、リンネが駆け寄る。
「良かったですね!」
「これからはカノンさんって呼ばなくちゃ!」
「うふふ~、いつもニクイ男ですねぇ~? 惚れ直しちゃいましたぁ~?」
そんな三人に、カノンは真っ直ぐな視線で答えた。
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