55 / 64
【5月13日③】箝口令!!
しおりを挟む
にわか執事&メイド喫茶を片付けてしばらくすると、卓球の学園ドラマ組が勝ち残ってるとの情報が入った。
そして、誰もが“しまった!!”という顔をした。
なんせ、彼らの応援を忘れて散々楽しんだ後だもの。
「今日は無理かもだけど、改めてもてなしてやればいんじゃね?」
私達は慌てたが、詠斗くんがにっこり笑ってそう言ったので、クラスメート達はなるほどと納得して頷いた。
そりゃ、同じように頑張ってるんだからもてなさないとね。
「ただ、あの脳内お花畑には秀臣と時雨の執事は黙っておいた方がいいと思うけどな」
「「「「「…あー」」」」」
クラス全員が一つになった瞬間だ。
脳内お花畑が誰だか言わなくても解っちゃうところが悲しい。
その事は箝口令となって秘匿される事になった。
急いで講堂に向かうと、ちょうど準決勝でヒロインが戦っていた。
相手は1年生。
既に負けてしまっていた江守君が取り巻き達と一生懸命応援していた。
ホント忘れててごめんなさい…。
さすがに猛反省したわ。
その後はクラス一丸となって応援した。
ヒロインは勝ち上がり、決勝に進む事になった。
そして、なぜか相手が不戦勝でヒロインは優勝。
優勝した事でヒロインはクラスに少し打ち解けたみたいで、色んな男子と話をしている。
凄いわ。
これがもしかしたらヒロイン補正なのかしら?
…じゃなくて!
なんで男子とだけしか喋らないの?
ちらちら時雨と秀臣くん見てるけど、女子の視線気にして!!
女子とも喋って!!
「ありゃ、完全にハーレム狙ってやがんな」
「そうだな。さすがに解りやすい」
「取り敢えず、こっちチラチラするのやめて欲しいよね」
私の心を代弁するかのように、詠斗くん、時雨、秀臣くんがヒロインを白い目で見ながら会話をし始めた。
「あれか?ヒロインシンドロームか?」
「「なんだそれ?」」
「知らない?“私はこの世界のヒロインなのよ!”とか言って周りの迷惑考えずに男に媚び売ったり、狙った男に彼女がいればその彼女を悪役に仕立てて“実は黙ってたけど、私、彼女に虐められてて…”とか言って男を唆して彼女を断罪したりする、勘違いやらかし女の病気なんだけど」
ギクッ。
詠斗くんが鋭い。
「小説やゲームの話だろ?」
時雨はその手の小説を読むし、私が乙女ゲームで遊んでるのを見た事があるから理解してるみたい。
秀臣くんは解らないのかキョトンとしている。
「いや、実際。思い込みの激しい女が良く陥る現象なんだよな。特にこの学校イケメン率高いだろ?そんな中、転校してきたとか絶好のシチュエーションじゃん?」
詠斗くんは冷静に分析していく。
「で、クラスで顔だけはいい部類の江守にちやほやされたら“私は特別なのね!”とか思っちゃうだろ?だからこそ、拒絶されても“私はヒロインだから愛されて当たり前!”とかで、霜月やお前ら2人に何度もアタックしてくるんじゃね?」
とうとう、江守君の事、顔だけはとか言い切っちゃった。
「お前らとつるんでる俺なんて、性別関係無しに悪役に決定だろうな」
その通りでございます…。
「ああ!だから、詠斗や雫ちゃんや遼を睨んでくるんだ?」
秀臣くんはようやく意味が解ったらしく、ヒロインのこれまでの詠斗くんに対する態度を思い出して納得していた。
「オリエンテーリングの朝に好感度がとか言ってたのが決定打だよな」
いや、もう、詠斗くんが鋭すぎて怖いんだけど~。
そこのハイスペック美少女風男子!
取り敢えず、メイド服は脱いで!
そして、誰もが“しまった!!”という顔をした。
なんせ、彼らの応援を忘れて散々楽しんだ後だもの。
「今日は無理かもだけど、改めてもてなしてやればいんじゃね?」
私達は慌てたが、詠斗くんがにっこり笑ってそう言ったので、クラスメート達はなるほどと納得して頷いた。
そりゃ、同じように頑張ってるんだからもてなさないとね。
「ただ、あの脳内お花畑には秀臣と時雨の執事は黙っておいた方がいいと思うけどな」
「「「「「…あー」」」」」
クラス全員が一つになった瞬間だ。
脳内お花畑が誰だか言わなくても解っちゃうところが悲しい。
その事は箝口令となって秘匿される事になった。
急いで講堂に向かうと、ちょうど準決勝でヒロインが戦っていた。
相手は1年生。
既に負けてしまっていた江守君が取り巻き達と一生懸命応援していた。
ホント忘れててごめんなさい…。
さすがに猛反省したわ。
その後はクラス一丸となって応援した。
ヒロインは勝ち上がり、決勝に進む事になった。
そして、なぜか相手が不戦勝でヒロインは優勝。
優勝した事でヒロインはクラスに少し打ち解けたみたいで、色んな男子と話をしている。
凄いわ。
これがもしかしたらヒロイン補正なのかしら?
…じゃなくて!
なんで男子とだけしか喋らないの?
ちらちら時雨と秀臣くん見てるけど、女子の視線気にして!!
女子とも喋って!!
「ありゃ、完全にハーレム狙ってやがんな」
「そうだな。さすがに解りやすい」
「取り敢えず、こっちチラチラするのやめて欲しいよね」
私の心を代弁するかのように、詠斗くん、時雨、秀臣くんがヒロインを白い目で見ながら会話をし始めた。
「あれか?ヒロインシンドロームか?」
「「なんだそれ?」」
「知らない?“私はこの世界のヒロインなのよ!”とか言って周りの迷惑考えずに男に媚び売ったり、狙った男に彼女がいればその彼女を悪役に仕立てて“実は黙ってたけど、私、彼女に虐められてて…”とか言って男を唆して彼女を断罪したりする、勘違いやらかし女の病気なんだけど」
ギクッ。
詠斗くんが鋭い。
「小説やゲームの話だろ?」
時雨はその手の小説を読むし、私が乙女ゲームで遊んでるのを見た事があるから理解してるみたい。
秀臣くんは解らないのかキョトンとしている。
「いや、実際。思い込みの激しい女が良く陥る現象なんだよな。特にこの学校イケメン率高いだろ?そんな中、転校してきたとか絶好のシチュエーションじゃん?」
詠斗くんは冷静に分析していく。
「で、クラスで顔だけはいい部類の江守にちやほやされたら“私は特別なのね!”とか思っちゃうだろ?だからこそ、拒絶されても“私はヒロインだから愛されて当たり前!”とかで、霜月やお前ら2人に何度もアタックしてくるんじゃね?」
とうとう、江守君の事、顔だけはとか言い切っちゃった。
「お前らとつるんでる俺なんて、性別関係無しに悪役に決定だろうな」
その通りでございます…。
「ああ!だから、詠斗や雫ちゃんや遼を睨んでくるんだ?」
秀臣くんはようやく意味が解ったらしく、ヒロインのこれまでの詠斗くんに対する態度を思い出して納得していた。
「オリエンテーリングの朝に好感度がとか言ってたのが決定打だよな」
いや、もう、詠斗くんが鋭すぎて怖いんだけど~。
そこのハイスペック美少女風男子!
取り敢えず、メイド服は脱いで!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
15
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる