1000年前の魔女との契約

はんまる

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第3話

使い魔

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「今日はペアで一体、使い魔を送ります!」
 タンッと教卓を叩いて先生が言った。使い魔って何??
 すると雷神はヒソっと言った。
「まぁ、俺たちの仲間みたいな相棒みたいなものだよ。人の形してんだけど、俺たちの魔力を使い魔に入れると、俺たちが主人になる、戦いの仲間だな。」
 ほう。なるほどね。するとカタログのようなものが配られた。
 でもそれは図鑑ぐらい分厚い!ぺらっとめくると、男の子や男の子が描かれていた。
 みんな10歳くらいで、しかも超美少女&美少年!!あ、このこかわいい。こっちの子もイケメン。みんなそう思っているようで、はわわわわってなってる。
 私が雷神に聞いた。
「で、選ぶ基準とかあんの?」
「んーそうだな。あ、このページから選んで欲しい。」
 ペラペラっとページの最後の方の見開き1ページを指さした。
「なんで?」
 と聞き返すと、
「まぁ、魔力を入れるわけだから、どの使い魔でもいいんだろうけど、相性はいい方が強くなりやすいからな。ここは雷と魔剣のペアのもの。魔剣の使い手は少ないから、こんだけ分厚くてもこの見開き1ページしかないんだろうな。」
 と雷神が答えた。
 うーん、解説的なところ見てみよ、生意気じゃないのがいいな。そっちのがなんか良さそうだし。
 あ、この子なんてどう?私がそう言って男の子が描かれているところを指さした。

 次の日。教室はざわついていた。なぜなら使い魔がやってくるからだ。
「えっと確か、使い魔がやってきても自分の意思とかそういうのないから、魔力を入れないと話したりできないんだよね?」
 私が聞くと、コクっと雷神が頷いた。
 そして古びた羊皮紙を取り出して、魔方陣みたいなのを書き出した。手つきいいなぁ。するとパァッと魔方陣が輝いた。そして煙がモクモクと出てきた。
 霧が晴れたと思ったら、カタログで見た通りの男の子が立っていた。白髪で寝癖のようなものがついている。目は垂れ目で、眠たそう。でもなんか生気がない感じ。おっとりした感じなんだな。あ、この学校の制服着てる。
「いいか、この前薬作った時と同じようにやれよ。」
 うんと頷いて、ググッと力を込めた。すると男の子は目を瞑り、そしてゆっくりと開いた。その瞳はサファイアのような青色だった。
「こんにちは、僕の名前はヴォルクです。えっと、雲の魔法が使えます。」
 やっぱりおっとりしてる。かわいい、、、。
「えっと、よろしくね。私は女神 女衣歌。魔剣を使える。って言っても、まだ全然なんだけどね。」
 私はえへへと笑いながら言った。なんて言っていいかわからないからとりあえず自己紹介しとけばいいよね。
「俺は雷神 雷斗。雷の魔法を使う。よろしくな。」
 雷神も優しい笑顔で言った。
「はい、女衣歌さん、雷斗さん、よろしくお願いします!」
 無邪気にニコッと笑った。かわいい。
「で、このあとどうすんの?」
 私が雷神に聞くと、
「班の人と使い魔同士の練習試合だってさ。どんな魔法かも気になるし。」
 と答えた。
 体育館に行くと、3つほどコートがあった。やっぱり大きいな、この体育館。
「おーい、めーかたちー!」
 声がした方を振り返ると、想たちが手を振っていた。
 そして想が、
「その子が使い魔?へぇ、かわいい~。」
 と言った。そして想のスカートに掴まっている女の子を見た。ウェーブのかかった薄ピンク色の髪。こちらを緊張した様子で見つめる黄色いめ、、、。
「かわいい!名前はなんていうの?」
 キラキラと目を輝かせて私は言った。
「ブルーメって言うんだって。」
 すると雷神が被せるように、
「ほら、コート開いたから行くぞ」
 開いたコートを指差して言った。
 使い魔たちをコートに入らせて、私たちは外で見守った。
「あ、えっと、その、、、。よ、よろしくお願いします、、、。」
 想たちの使い魔がペコペコしながら言ってる。かわいい。
「うん、よろしくね。」
 そう言いながら白い雲を飛ばした。いや、先が尖っている。
 するとさっきまでオドオドしていたブルーメの目つきが変わった。
 雲が飛んできた瞬間に手から2メートルくらいの花を咲かせ、花びらにブスブスと刺さらせた。
 その花が萎れたと思ったら、今度は尖った花びらがヴォルクを襲った。でもふわふわとした雲で自分を覆った。
「そして細長い雲でブルーメを抑えた。そしてとがった大きな雲で攻撃しようとした。すると、瞬間移動した。いや、正確には100センチくらいの大きな花びらに乗って移動した。
 すっご。
 それが何度か繰り返され、最終的に時間切れになって終わってしまった。
「すごかったね、みんな。」
 私がびっくりしたように言った。
「使い魔ってすげぇんだな。多分俺たち超えてるぜ?」
 炎も同感のようで頷きながらそう言った。
 するとヴォルクが控えめに笑って、
「いえ、それは女衣歌さんたちが1年生だからです。2年生になる頃には私たちより強くなってますよ。」
 へぇーと位置どう感心した。
 すると想がぎゅるるるとお腹を鳴らした。
「もうお昼時だね。そういえば、使い魔って何食べるの?」
 私がヴォルクに聞いた。
「私たちは、女衣歌さんたちと同じものです。でも、少し食べればお腹いっぱいになるので、ちょっとだけあまらしておいてもらえれば大丈夫です。」
 ニコッと笑って返された。
 食堂に行き、それぞれいつもより少し多く注文して、使い魔たちの分を残しておいた。
 そしてヴォルクとブルーメが声を合わせて、
「美味しい!」
 と言った。その光景が微笑ましくて、みんなで笑った。この関係が、楽しい。

 きっと、いつまでも続くはず。

 私が寮に戻って夕食を食べ終わり、雷神は何やらゴソゴソやっていたので、ヴォルクと一緒に言ってみると、突き当たりにあった謎の4畳くらいの小さな部屋にいた。
 そこにはベッドが一つとテーブルとか必要なものが置いてあった。
「ヴォルク、ほら準備できたからここで寝ていいぞ。」
 そう雷神が言った。この謎の部屋って、使い魔の部屋だったんだ。
「ふかふかだぁ。ありがとうございます、雷斗さん!」
 ぬくぬくと布団にくるまるヴォルクを見て、ニコッと笑ったあと、部屋に戻って勉強を始めた。
 この頃雷神がちゃんと勉強しろってうるさいんだよね。このあと中間テストもあるみたいだし。めんどくさいなぁ。
 うーんと、病気の時にのむ薬の材料を答えろ?こんなのやったっけ。
 あ、でもやった気がする。確か、魔界のそういう薬って全部材料同じなんだよね。でもその材料を覚えてないという、、、。
「この前魔力増加の薬を作った時のことを思い出してください。」
「わぁ!?」
 ヴォルクに急に声をかけられてびっくりして声をあげてしまった。
 あーびっくりした。
 するとその様子が面白かったのか、ふふっと笑いながら、
「すみません、驚かせてしまって。この前の時、テーブルの上には何がありましたか?」
 えーっと確か、クリスマスローズみたいな、、、マンゴドラだ!それと、白い尖ったやつ、、、えーっと、名前がすごいやつ、、、。月下美人!あと黒い百合だからそのまま黒百合、あとドロッとしたやつ。名前はえーっと、ポーションだ!
「正解!それを書いたら宿題終わりますよ。」
 え、声に出てた?ていうか終わった!やったー!
「ありがとう、ヴォルク!」
 ニコッと笑ってお礼を言うと、
「いえ、こちらこそ、お役にたてて嬉しいです!」
 ニコッと笑い返された。
 パタンと扉を閉め私の部屋から出ていった。
 やったね、終わった。ゴロンとベッドに寝っ転がった。使い魔ってかわいいな。
 私、今日何回可愛いって言ったんだろ。

 多分、明日も明後日も。ずぅっと平和だよね、、、。
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