sweet sweet pain〜幸せになるためのstory〜

奏 隼人

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約束

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「あの…僕はこういう事に慣れていないのですが…

お返事を真剣に考えて来ました!

正直、あなたはとても可愛い女の子ですからこんな手紙を貰ったらきっと男ならみんな飛び上がって喜ぶと思います。

ただ…僕達はお互いのことを全く知らないです。

一体…僕の何処を気に入って頂けたのか本当に分からないのです…

だから…まずは、お友達から始めませんか?」



うん。我ながら良い返事だと思う。
昨夜、暗記しながら何回も練習したからなぁ。

彼女の反応は…

「分かりました。そうですよね…

それじゃ一度、二人で何処かへ遊びに行きませんか?

ずっとSNSでは味気ないし…宮田さんの仰るようにお互いの事が分からないから…」



あらら…翔さんって呼んで貰えなかったか…
そりゃそうだよな…そんな馴れ馴れしい子には
見えないからその方が何処かホッとするかもな…



「そうですね!じゃあ今週末はどうですか?
予定ありますか?」

「今週…ちょっと待ってくださいね…」

手帳を開いて確認している彼女の姿…何気なく見つめてもやっぱり…超可愛い!!


「あの…日曜日でも良いですか…?

土曜日はその…少し用事があって…」



「はい!僕は全然大丈夫です!!

じゃあ…日曜日の10時にこのお店で待ち合わせませんか…?」

「はい…あの…宜しくお願いします。」

「こちらこそ宜しくお願いします。」

彼女はふと店内の時計に目を遣ると

「いけない…もうこんな時間だ…」と慌てて机の手帳をバッグに片付ける…


僕は笑顔で机の上の伝票を手に取った…

「あっ…私の分…払いますね…」

「いえ…僕に払わせてください…

なんせこんな事は初めてなんで…記念に…アハハ…」

そう言って笑うと少し緊張した様子だった彼女も
少し自然な笑顔を見せてくれた…

「ウフフ…じゃあ…すみません…

記念にご馳走になります…ありがとう…」


店を出て…地下鉄の駅に向かうと言う彼女を見送ったあと、僕は初デートに際して新しいスニーカーを買いにスポーツ店へ寄ることにした。


少し大人っぽい彼女に合わせて僕も大人っぽく…は無理そうなのでせめて清潔感を出そうという作戦だ。

彼女ならどの色が好みだろうか?赤かなぁ?

頭の中は今週末のことでいっぱいで勉強も手に付かないだろうなぁ……

いつも付いてないけどね…



ネオンに照らされ始めた木屋町の鋪道を…

まるで昔、大好きなアイドルのチケット先行予約に当選した時のように高揚する気持ちを抑える事が出来なくて…

今、思い出しても僕は…きっと気持ち悪い笑みを浮かべながら歩いていたと思う。
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