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トレルリ神民国~『普通』を体験してみよう~
常設依頼に挑戦しようっ その4
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「マジ、俺さ。なんで生きてんの??」
とっても不思議そうな顔で首を傾げつつ、ピエリスさんはクリームたっぷりの激甘パンケーキを口に入れた。
「フェリシアが、あとさき考えずにピエリスの助命を魔神様に願ったおかげだね……」
「ああ……見せたかったな。魔神様が降臨されたフェリシアの姿」
神々しくもうるわしい姿だったと続けるクリナムさんに、わたしもピエリスさんも「ええ?」と呟く。
――中身はともかく外見はわたしのままだよね?
「まあ、表情一つで化けんのは間違いないケド、フェリシアちゃんみたいな子供に色気はナイっしょ」
なんとも表現しづらい色気もあったなんて言い出したもんだから、ピエリスさんは半笑い。
にぃには少しばかり警戒した表情になって、わたしの方に椅子をちょっぴり近づける。
「いや、フェリシアをそういう目で見てるってわけじゃない。本当だ」
慌てて弁明するのがまた怪しく感じるのか、にぃにの椅子が、また近づく。
まあね……わたしとしては、クリナムさんの言うことも分からないでもない。
魔神様って言動が幼い――と言うか無邪気に見える割に、ふとした表情に子供のわたしでもドキッとさせられることがよくあるし。
「それよりも、フェリシアちゃん。『あとさき考えず』は良くないっしょ」
ジトっとした目でピエリスさんさんに睨まれたけど、それはコッチのセリフです。
「ピエリスも、人のこと言えないよね」
「あの場であの行動に出てしまったのは、仕方ないと言えなくもないが――フェリシアもピエリスも、無茶をしたことに変わりはないな」
ピエリスさんの死を覚悟した瞬間を思い出したのか、クリナムさんの目に涙が浮かぶ。
なにはともあれ、ピエリスさんは激甘パンケーキを五枚もお替りするほど食欲旺盛だし、心配する必要はないと分かっていても、ほんの数時間前の話だ。わたしものどがキュッとなる。
あの時はショックのあまり妙に頭の中が冷静だったけど、思い出すと涙が出てきた。我慢しようと頑張ったけど、失敗だ。涙がボロボロこぼれてしまう。
「フェリシアがうっかり死にかけたのを許す気はないけど、どっちも助かったから……まあ、良かったことにしとく。でも、二人とも。次がないようにね」
「是非とも、そう願いたい」
「「前向きに善処します」」
「それは、反省する気のない返事だな」
「フェリシアもピエリスも、お説教が必要?」
「「ごめんなさいっ!!」」
にぃにとクリナムさんに睨まれて、二人揃って頭を下げる。
不承不承ながらも怒りを収めてくれたにぃにには悪いけど、『次』があったらまたやると思う。ただし、今度は失敗しないよ。NGワードは覚えたからねっ!
あのあと――ピエリスさんは、魔神様の治療によって一命をとりとめた。
半分以上死にかけてる状態だったから、ピエリスさんに加護を授けている諜報神様の助けを借りつつ行われた治療は、なかなかグロテスクなものだったらしい。
クリナムさんは魔神様は治療している間中、人や魔獣の体の構造について懇切丁寧に教えをうけたらしい。そういった知識があるのとないのとで、治癒の精霊さんが癒せる範囲が変わってくるそう。目に見える傷を癒やすくらいなら問題ないけど、きちんとした知識がないと骨や腱、内蔵が傷ついたときに対処ができないらしい。
――わたしも、勉強しなきゃダメかな……?
これから先、にぃにやピエリスさんが怪我をする場面はたくさんあるとだろう。クリナムさんに任せっきりにせず、自分も覚えた方がいいよね。
「そいや、クリナム。目……」
「ああ。魔神様に治癒の精霊のご加護を授けていただいた」
クリナムさんの目は水属性の水色だったけど、今は片目が癒し属性のオレンジ色だ。魔神様から直接授かったのがよっぽど嬉しかったのか、感動のあまり目をキラキラさせている。
わたしの姿でなければ、もっと良かったんじゃないかと思います。
クリナムさんは神気に対する耐性が低いらしいので、それは叶わないことなのかもだけど。
なにはともあれ、その日は聖域で一晩のんびり過ごして、翌日のお昼すぎに来た道をそのまま戻る形で森を出た。
もちろん、その道筋ならゲキツヨな魔獣がいないってことを確認した上で、だ。
お宿に戻ると、女将さんがメチャクチャ心配してたっぽく、わたしの顔を見た途端に泣き出してしまってびびっくり。次の日からしばらくは露店をするつもりだと話したら、ホッとした様子で胸をなでおろしてた。
斡旋所の初仕事は、こうして失敗に終わったわけだけど――そのうち、魔神様が『大丈夫』ってお墨付きにしてくれる場所があったら再挑戦したいと思います。
とっても不思議そうな顔で首を傾げつつ、ピエリスさんはクリームたっぷりの激甘パンケーキを口に入れた。
「フェリシアが、あとさき考えずにピエリスの助命を魔神様に願ったおかげだね……」
「ああ……見せたかったな。魔神様が降臨されたフェリシアの姿」
神々しくもうるわしい姿だったと続けるクリナムさんに、わたしもピエリスさんも「ええ?」と呟く。
――中身はともかく外見はわたしのままだよね?
「まあ、表情一つで化けんのは間違いないケド、フェリシアちゃんみたいな子供に色気はナイっしょ」
なんとも表現しづらい色気もあったなんて言い出したもんだから、ピエリスさんは半笑い。
にぃには少しばかり警戒した表情になって、わたしの方に椅子をちょっぴり近づける。
「いや、フェリシアをそういう目で見てるってわけじゃない。本当だ」
慌てて弁明するのがまた怪しく感じるのか、にぃにの椅子が、また近づく。
まあね……わたしとしては、クリナムさんの言うことも分からないでもない。
魔神様って言動が幼い――と言うか無邪気に見える割に、ふとした表情に子供のわたしでもドキッとさせられることがよくあるし。
「それよりも、フェリシアちゃん。『あとさき考えず』は良くないっしょ」
ジトっとした目でピエリスさんさんに睨まれたけど、それはコッチのセリフです。
「ピエリスも、人のこと言えないよね」
「あの場であの行動に出てしまったのは、仕方ないと言えなくもないが――フェリシアもピエリスも、無茶をしたことに変わりはないな」
ピエリスさんの死を覚悟した瞬間を思い出したのか、クリナムさんの目に涙が浮かぶ。
なにはともあれ、ピエリスさんは激甘パンケーキを五枚もお替りするほど食欲旺盛だし、心配する必要はないと分かっていても、ほんの数時間前の話だ。わたしものどがキュッとなる。
あの時はショックのあまり妙に頭の中が冷静だったけど、思い出すと涙が出てきた。我慢しようと頑張ったけど、失敗だ。涙がボロボロこぼれてしまう。
「フェリシアがうっかり死にかけたのを許す気はないけど、どっちも助かったから……まあ、良かったことにしとく。でも、二人とも。次がないようにね」
「是非とも、そう願いたい」
「「前向きに善処します」」
「それは、反省する気のない返事だな」
「フェリシアもピエリスも、お説教が必要?」
「「ごめんなさいっ!!」」
にぃにとクリナムさんに睨まれて、二人揃って頭を下げる。
不承不承ながらも怒りを収めてくれたにぃにには悪いけど、『次』があったらまたやると思う。ただし、今度は失敗しないよ。NGワードは覚えたからねっ!
あのあと――ピエリスさんは、魔神様の治療によって一命をとりとめた。
半分以上死にかけてる状態だったから、ピエリスさんに加護を授けている諜報神様の助けを借りつつ行われた治療は、なかなかグロテスクなものだったらしい。
クリナムさんは魔神様は治療している間中、人や魔獣の体の構造について懇切丁寧に教えをうけたらしい。そういった知識があるのとないのとで、治癒の精霊さんが癒せる範囲が変わってくるそう。目に見える傷を癒やすくらいなら問題ないけど、きちんとした知識がないと骨や腱、内蔵が傷ついたときに対処ができないらしい。
――わたしも、勉強しなきゃダメかな……?
これから先、にぃにやピエリスさんが怪我をする場面はたくさんあるとだろう。クリナムさんに任せっきりにせず、自分も覚えた方がいいよね。
「そいや、クリナム。目……」
「ああ。魔神様に治癒の精霊のご加護を授けていただいた」
クリナムさんの目は水属性の水色だったけど、今は片目が癒し属性のオレンジ色だ。魔神様から直接授かったのがよっぽど嬉しかったのか、感動のあまり目をキラキラさせている。
わたしの姿でなければ、もっと良かったんじゃないかと思います。
クリナムさんは神気に対する耐性が低いらしいので、それは叶わないことなのかもだけど。
なにはともあれ、その日は聖域で一晩のんびり過ごして、翌日のお昼すぎに来た道をそのまま戻る形で森を出た。
もちろん、その道筋ならゲキツヨな魔獣がいないってことを確認した上で、だ。
お宿に戻ると、女将さんがメチャクチャ心配してたっぽく、わたしの顔を見た途端に泣き出してしまってびびっくり。次の日からしばらくは露店をするつもりだと話したら、ホッとした様子で胸をなでおろしてた。
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