4 / 4
第一章 仕事
学生時代.4
しおりを挟む
「いらっしゃいませー!!」
駅前の居酒屋。週末ということもあり混んでいる。
私たちは一番奥の柱と窓の間の小さなスペースにある席に通された。
一通り注文し終わると神谷が話し出す。
「お前。顔ひでぇけど。」
「え、」
鏡で顔を見てみると目は腫れぼったくマスカラが頬についていたりアイラインも滲んでしまっている。
「ちょっと直してくる」
「いいよ。別に。」
「そういうわけにはいかないよ。」
化粧室に行きメイクを直す。それにしても本当酷い顔。これじゃ、何も言わなくてもわかるか。。
「ごめん。お待たせ。」
来ていたコーラと私が頼んだカシオレ。私たちは何も言わずいつものように乾杯をした。
「お前本当カシオレしか飲まねぇよな」
「そういう神谷だっていっつもコーラじゃん。」
「俺は酒苦手だからコーラにしてるんだよ。お前は飲める飲めるって言いながら、そんなんジュースと変わらないからな」
「飲めない人に言われたくないわ」
「、、、お前、頑張ったんだな」
唐突に話を変えた神谷。遠い過去の話のような気がするけどたった数時間前のことなんだよな。
「んー、まぁね。スッキリしてる。今。心すっからかんって感じ」
「スッキリとすっからかんはなんか違う気がするけど、まぁでも後悔しない選択だったと思うよ。」
「、、、うん。そうだね。きっとね。」
「なぁ。あのさ。」
そこで話を止める神谷。言いづらそうに口を開けるが閉める。それを繰り返す。
「え、なに?」
「、、、いや、なんでもない。本当によかった。」
「、、え、なに気持ち悪いんだけど途中で止めるの」
「いや、本当なんでもない。今日俺が奢るから好きなだけ食えよ。」
「え?まじ??やったわ」
その後は大学の話や小中学の思い出話をした。気がつけば櫻井さんのことを忘れるくらい、いつも通りの時間を過ごした。
そして時計が23時を示す頃。
「俺さ、お前と行きたいところあるんだけど付き合ってくれない?」
「いいけど、いつ行く?」
「今から」
「今から?どこよ?」
「横浜」
「へ?横浜?今から?」
「明日バイトないだろ?どうせ暇だろ」
「いや、暇だけど、今から?」
「何度も言わせんな。親に連絡しとけよ?俺ん家まで歩きな?」
「え、あんたん家ってここから何分?」
「1時間弱」
「まじでいってんの!?」
「早く行くぞー」
完全に神谷のペースになってるが、私はすぐに親に連絡し、神谷の家まで歩いた。神谷は自転車を押して。
行きのように自転車に乗りたいと言ったが、私がフラフラで落ちる気しかしないからと断られた。
12月下旬。クリスマス前。
息は白く染まり私たちの頬は赤く染められていた。
駅前の居酒屋。週末ということもあり混んでいる。
私たちは一番奥の柱と窓の間の小さなスペースにある席に通された。
一通り注文し終わると神谷が話し出す。
「お前。顔ひでぇけど。」
「え、」
鏡で顔を見てみると目は腫れぼったくマスカラが頬についていたりアイラインも滲んでしまっている。
「ちょっと直してくる」
「いいよ。別に。」
「そういうわけにはいかないよ。」
化粧室に行きメイクを直す。それにしても本当酷い顔。これじゃ、何も言わなくてもわかるか。。
「ごめん。お待たせ。」
来ていたコーラと私が頼んだカシオレ。私たちは何も言わずいつものように乾杯をした。
「お前本当カシオレしか飲まねぇよな」
「そういう神谷だっていっつもコーラじゃん。」
「俺は酒苦手だからコーラにしてるんだよ。お前は飲める飲めるって言いながら、そんなんジュースと変わらないからな」
「飲めない人に言われたくないわ」
「、、、お前、頑張ったんだな」
唐突に話を変えた神谷。遠い過去の話のような気がするけどたった数時間前のことなんだよな。
「んー、まぁね。スッキリしてる。今。心すっからかんって感じ」
「スッキリとすっからかんはなんか違う気がするけど、まぁでも後悔しない選択だったと思うよ。」
「、、、うん。そうだね。きっとね。」
「なぁ。あのさ。」
そこで話を止める神谷。言いづらそうに口を開けるが閉める。それを繰り返す。
「え、なに?」
「、、、いや、なんでもない。本当によかった。」
「、、え、なに気持ち悪いんだけど途中で止めるの」
「いや、本当なんでもない。今日俺が奢るから好きなだけ食えよ。」
「え?まじ??やったわ」
その後は大学の話や小中学の思い出話をした。気がつけば櫻井さんのことを忘れるくらい、いつも通りの時間を過ごした。
そして時計が23時を示す頃。
「俺さ、お前と行きたいところあるんだけど付き合ってくれない?」
「いいけど、いつ行く?」
「今から」
「今から?どこよ?」
「横浜」
「へ?横浜?今から?」
「明日バイトないだろ?どうせ暇だろ」
「いや、暇だけど、今から?」
「何度も言わせんな。親に連絡しとけよ?俺ん家まで歩きな?」
「え、あんたん家ってここから何分?」
「1時間弱」
「まじでいってんの!?」
「早く行くぞー」
完全に神谷のペースになってるが、私はすぐに親に連絡し、神谷の家まで歩いた。神谷は自転車を押して。
行きのように自転車に乗りたいと言ったが、私がフラフラで落ちる気しかしないからと断られた。
12月下旬。クリスマス前。
息は白く染まり私たちの頬は赤く染められていた。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる