隠していない隠し部屋

jun

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番外編 ブライアンの結婚

突然の手紙

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ヒーナス邸に行かなくなって早一年。
時折行きたくなる時もあるが、なんとか耐えている。
そして俺が今片付けなければならない問題が婚約者を見つける事。
もうウンザリするほど令嬢と会った。
でもどの令嬢もピンとこない。
自分で然りとて、拘りがあるわけではないが、求めている人間ではないと弾いてしまう。

俺は一体何を求めているのだろう…。

なかなか婚約者が決められない日が続いていた時、突然隣国のスペンサー王国の第二王女から俺宛てに手紙が届いた。

クリスの結婚式に隣国を招待した時、国王と共に第二王女のジュリアンナが出席した。
その時に挨拶したくらいしか面識はない。
ただ、エルザと同じ銀髪が気になったくらいで、向こうもこちらを気にする事もなく、話す事もなかった。

その王女が俺になんだ?

とりあえず手紙を読んでみると、そこには俺に求婚しているような文章が並んでいた。
好きだ、惚れたとは一言も書いてはいない。
でも、自分と結婚したらこんな利点がある、こんな特典がある、とにかくこっちに嫁がせてくれと書いてある。

なんじゃこりゃ⁉︎

俺は“間に合ってます”みたいな感じで返事を書いた。

するとまた、
嘘つき!お見合いしまくってるくせに!私なら側妃も愛妾も気にしないから、結婚してくれ!”的な内容の手紙が届いた。

お前に関係ないだろが!
と思い、また“我が国には素敵な令嬢が溢れておりますので、結構です!”って感じの手紙を送った。

案の定、
“ハア⁉︎良い具合の令嬢なんか皆んな売れちゃってるくせに!見栄を張るな!”と来やがった!

負けていられないと、
“余程そっちにはお前を貰ってくれる男がいないのだな、お可哀想に!”と送ると、

“あらあら、もうわたくしくらいしか嫁に出来る人がいない人には言われたくないですわ、オホホ!”
と喧嘩をふっかけてきた。

クソが!

あーーーーー次はなんて書いてやろうか⁉︎

髪を掻きむしり苛々してると、宰相のダニエルが、
「文通、楽しそうですね。もう婚約なされば良いのでは?」
と楽しげに言った。

「文通⁉︎文通などではないわ!あの女、手紙で俺に喧嘩をふっかけてくる!
今度こそ、あの女にギャフンと言わせてやる!」

「手紙ですから言えないんですけどね。」

「うるさい!何か良い切り返しはないか、ダニエル!」

「逆に優しい言葉をかけて差し上げたら、相手はしばらく返事が来ないかもしれませんよ?」

「なるほど!」

それは良いかもしれない。
今まで散々罵ってきた俺が急に甘い言葉を並べたら驚くに違いない。

俺はニヤニヤしながら手紙を書いた。

“そうだな、お前を貰ってやれるのは俺しかいないな。なんだかんだ言っても、そんなお前を可愛いと思ってるよ”
そんな手紙を送ってから、ピタっと手紙が止まった。

五日、一週間、十日、二週間…手紙は来ない。

なんだ⁉︎何故返事を寄越さない!
もう諦めたのか?
ひょっとして相手を決めてしまったのか⁉︎

俺は手紙を書いた。

“相手を決めてしまったのか?”と。

すると、すぐに返事が来た。

ドキドキしながら手紙を読むと、
“貴方が変な事を書くから、ドキドキしてペンが持てなかったのよ!”と書かれていた。

俺は笑った。

ああそうか、俺はこの王女に惹かれてるのか。
まんまと王女の策にはまってしまったのか。

そして探していたのはこの女だと分かった。

その後、父上に相談して正式にこちらから王女に求婚した。

すぐに返事がきた。



そして俺に婚約者が出来た。















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