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裸の付き合い
しおりを挟む〈露天風呂にて〉
「ハアーーーーーーやっとゆっくり風呂に入れたぁーーーー」
「そうですね、昨日は入った途端、戦闘になりましたからね。」
「そうですよ、あの時は急にハロルドが殺気立ったと思ったら、裸で構えてるから何この人って思った。」
「アラン、何もないのにそんな事しないぞ、俺は。」
「いや、ハロルドはする。俺は鏡の前でポーズを取っているのを見た事がある。」
「カイル、俺はお前が窓を鏡代わりにして髪型を整えていたのを見た事がある。」
「普通だろ、それ。」
「陛下なんか真っ裸でウチのカミさん抱いたんだぞ、そっちの方が酷い。」
「お前、あの時そんなの気にする暇なんかなかっただろう!ジュリアが心配だったんだ!」
「他所の嫁にフルチンで近付いて…。
俺、敵にではなく陛下に斬りかかろうか一瞬迷った。」
「まあまあ、みんな、フルチンだったんだから気にする方がおかしい!」
「アラン、お前は自分の嫁がフルチンに抱かれてもいいのか!」
「お前ら、誤解が生まれるだろ。アルバート殿が驚いているぞ。」
「・・・申し訳ない、アルバート殿。」
「い、いえ、皆さん仲が宜しいので驚いていただけです…」
「アルバート、私のせいで本当に済まなかった。」
「へ、へ、陛下、おやめください、私は陛下方が来て頂けて本当に光栄に思っていますので。」
「アルバートにも何かお礼をせねばな。何か欲しいものはあるか?」
「滅相もないことです!」
「そういえば陛下、アルバート殿はこの温泉地の再開発を始めたいそうですよ、でも予算の関係でなかなか進まないとか。そうですよね、アルバート殿。」
「そうなのです。お恥ずかしい話、予算の関係で、娘には気の進まない結婚をさせなくてはならなくて…。
この領地は領民も皆真面目な良き領民なのです。
どうにかここを豊かにし、皆の暮らしを楽にさせてあげたいのです。
景色も、温泉も、冬遊びも自慢出来るものです。必ずやり遂げたいと思っております。」
「うーーーん、だったらここを保養地にしようではないか。国が絡めば予算は関係なかろう。国民全員皆が温泉に来れるようにしよう、皆の税金だからな。
商店街もお土産を売ればいいし、新しい店が出来れば働く場所も増えるし、物を卸せる、いい事尽くしだな。
経営はランソル家に任せて、そこからいくらこっちに納めてくれたら構わん。
どうだ、これでいいか?」
「あ、あの、展開が早くて…」
「宰相に話しておく。なかなかいい話ではないか!ちょこちょこ来れるぞ、アルバート!」
「いや、その…はい…」
「陛下、結論早過ぎ。でもいいと思います。ここは空気も良いし、料理も美味い。
景色も良いし、温泉は混浴。こんな良い所来ない方が勿体無いですよ!」
「だろう、アラン。ハロルド、どうした?」
「あ、熱いです…」
「バカ、出ろハロルド!逆上せたんだよ!」
「ハロルド様、すぐ水をお持ちします」
今回も裸でワタワタしている陛下達であった。
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