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新婚編
アイリス視点
しおりを挟むマルガリータが後少しで帰ることになり、初日以来一緒に食事を取っていなかったので、
今日は勢揃いした。
「「「「「・・・・・・・・」」」」」
どうしよう、誰も話さないわ…私のせいね…
今まで露骨にマルガリータを避けていたもの…。
「マルガリータ…あのね、私、貴方の事が嫌いとかではないのよ…ちょっとした勘違いで、オーランドの人が苦手だったの…。
その勘違いもなくなったから。
だから、今までごめんなさいね。
気分が悪かったわよね…本当にごめんなさい。」
「いえ、アイリス様、私の態度も悪かったのです。気にしていませんから、アイリス様もお気になさらないで下さい。
でも、嬉しいです。」
「そう?良かった…皆、何も話さないから、私のせいだと思って…。」
「まあ、母上のせいですけど。」
「ヘンリー、アイリスは…プッ…勘違いしてただけなんだ…クックッ…」
「もう、イアン!やめて!」
「母上は何を勘違いしてたんですか?」
「言わないわよ!絶対!」
「クックッ…」
「イアン!また寝室別にするわよ!」
「ごめんなさい!」
「父上も母上も息子の前で生々しい話しはやめて下さい。」
「「すみません…」」
「フフ…こんなに楽しい食事は初めてですね。」
「…ごめんなさいね、今まで…。」
「いえ、仲良しぶりが見れて嬉しいです。」
「また、遊びにいらっしゃい。ルイともなんとか仲直りというか、上手く話しついたんでしょ?」
「はい、私はルイジェルド様よりも素敵な方を探しますので。」
「そうよ、ルイより素敵な人はゴロゴロいるわよ!」
「母上!ゴロゴロはいません!」
「そうだ!ルイよりいい男はいない!」
「ヤダ、貴方達そんなに仲良かった?」
「今までと変わりませんよ!」
「お義母様、ヘンリーはルイジェルド様が大好きですから。」
「エリス!」
「フフ、もう有名なんだからいいじゃない。」
「有名…有名なのか⁉︎」
「そうよ、ハンスがみんなに言ってるもの。」
「ハンスーーーーーー!」
「兄上、俺も兄上が大好きです!」
「⁉︎・・・ありがとう…」
「何なんだ、お前ら…気持ち悪い…」
「話題を変えます!」
久しぶりにエリスも揃った夕食は楽しいものだった。
マルガリータとも少し話せたし、満足だった。
イアンと寝室でまったりしながら、ルイの話しを聞いた。
リリーナちゃんとロナルドの話しに笑ったり、泣いたりしながら聞いていた。
ロナルドの女装の話しを聞いて、
「ちょっと!どうして教えてくれなかったの!」
「だってアイリス、籠って出て来ないから…。でもあれは必見だったなぁ」
「必見なら私にも見せてくれたら良かったのに!」
「だから、アイリスが「酷い!私だけ見てない!」」
「今度、ルイに言ってロナルドにやってもらお、ね?」
「・・・絶対よ!」
「ヘンリーはエリスに見せるのに姿絵を貰うらしいぞ」
「え?姿絵?」
「凄く上手で予約しないと手に入らんらしい。」
「そんな凄い絵師、いたかしら?」
「サイモンの彼女だ。」
「え?彼女?」
「ああ、ランソルの娘さんだ。」
「エエ⁉︎そうなの?
あ!あの温泉の時に知り合ったのね!
まあまあ、良いわね~若いって良いわぁ~」
「俺達もまだまだ若いぞ!もう一人作るか!」
「もう!イアン!」
今日も眠れないわね…フフ…。
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