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第4章
036 宇宙の彼方からの緊急信号
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プリサンド王国の電波天文台が妙な電波を拾った。緊急救助信号に酷似している。
「…SOS と読める。何はともあれ救助しなければ」
「しかし発信源は太陽系ではないぞ」
「次元エンジンの不調で、飛ばされているかもしれん」
「発信源を詳細に確定しよう。291、77、10875。これは太陽系の外縁惑星のあたりだ」
「これはプリサンド王国だけでは手が足りない。宇宙局の助けがいるな」
「宇宙局に連絡だ」
「いや宮殿に先に連絡だ」
「ああ女王様のお耳に入れるべきだ」
「ここまで救助の宇宙船を出すとして、辺境だ、誰が行くんだ」
慌てる電波天文台職員。口々に自分の意見を言って収集がきかない。
「女王様、電波天文台の電子脳から変な電波を受信したと報告がありました。人間の報告はおってあると思いますが、救助信号のようです。現在スミスは仕事で海王星プラットフォームにいますが、当該座標の反対側で行く事は難しいです。私は汚職をアリス4と対処しているので空きません。誰も行けるものがおりませんが、アリス4に私の仕事をお願いする事はできます。私でよければ」
アリスが言う。いざとなれば汚職の対処をアリス4にまかせて自分が飛ぼうとするアリスにアリシアは言葉を重ねて言う。
「あらリサがいてよ。外装も交換できてるわ。透過艦よ。うってつけじゃない」
電波天文台から人間の報告が入る。
「わかったわ。宮殿から宇宙船を出しましょう」
ほっとする職員たち。
「宇宙局にも伝えております。女王様」
「女王様がお墨付きをするならいいですが」
アリスはリサを1人で太陽系から出す事を躊躇した。余りに長距離を飛ぶ以外に、太陽系から出ていくのだ。宇宙局も基地を持っているのは冥王星までだ。
外縁惑星のあたりはパトロールもない。
「リサ。あなたにお願いよ。座標のところは太陽系外縁部ね。救助らしき信号が出ているの。外板も交換して稼働できるのはあなただけなのよ。行ってくれるかしら」
「はい。行きます」
リサは不安だったが、女王のお願いを拒否する勇気はなかった。
「すぐ行って頂戴。救助信号だったら大変よ」
「はい」
アリス906に燃料を入るだけ入れる。アリスは心配したが口を挟めなかった。
「じゃ、行ってきます。女王さま」
「リサ、頑張ってね」
アリス906は短い噴射を残して太陽系の果てに出発した。
1人で宇宙船を操るは初めての体験だ。アリス3のそばに次元エンジンの発着区域がある。しかし太陽系の内側ならいいが、今回は外側だ。宇宙局の冥王星基地を呼び出して許可をとる。
「天文台から聞いています。あなたが調査に行くのですね。冥王星基地から先は特にコースはありません。次元エンジンも自由に使えます。発着区域はありませんが、また何かがあっても冥王星以遠は助けに行けませんから、注意が必要です」
係官は親切に言った。
「ええ、わかっているわ。何もないわよ」
リサは強がった。惑星のない空虚な空間に目標を定める。
次元エンジンはエネルギーを凄まじく消費するのと次元を超えて三次元に再構成する座標の計算・重量の測定に難しい作業を要するので無闇に使えない。太陽系の内側なら座標があるが外側は座標を定めなくてはならない。
「次元エンジン始動まであと20カウントね」
改めて操縦席の固定のベルトを締める。
「転移開始」
窓から見える景色が歪む。この現象は科学者によって研究されているけれど解明されていない。
「さて、このあたりね」
惑星も岩石もない空間である。発信源はレーダーには映らない。意識を集中する。外縁部は空間が拡がった何もない空虚だ。
「小さいのかな?」
集中した意識に救命ポットのようなものが引っ掛かる。
「…SOS と読める。何はともあれ救助しなければ」
「しかし発信源は太陽系ではないぞ」
「次元エンジンの不調で、飛ばされているかもしれん」
「発信源を詳細に確定しよう。291、77、10875。これは太陽系の外縁惑星のあたりだ」
「これはプリサンド王国だけでは手が足りない。宇宙局の助けがいるな」
「宇宙局に連絡だ」
「いや宮殿に先に連絡だ」
「ああ女王様のお耳に入れるべきだ」
「ここまで救助の宇宙船を出すとして、辺境だ、誰が行くんだ」
慌てる電波天文台職員。口々に自分の意見を言って収集がきかない。
「女王様、電波天文台の電子脳から変な電波を受信したと報告がありました。人間の報告はおってあると思いますが、救助信号のようです。現在スミスは仕事で海王星プラットフォームにいますが、当該座標の反対側で行く事は難しいです。私は汚職をアリス4と対処しているので空きません。誰も行けるものがおりませんが、アリス4に私の仕事をお願いする事はできます。私でよければ」
アリスが言う。いざとなれば汚職の対処をアリス4にまかせて自分が飛ぼうとするアリスにアリシアは言葉を重ねて言う。
「あらリサがいてよ。外装も交換できてるわ。透過艦よ。うってつけじゃない」
電波天文台から人間の報告が入る。
「わかったわ。宮殿から宇宙船を出しましょう」
ほっとする職員たち。
「宇宙局にも伝えております。女王様」
「女王様がお墨付きをするならいいですが」
アリスはリサを1人で太陽系から出す事を躊躇した。余りに長距離を飛ぶ以外に、太陽系から出ていくのだ。宇宙局も基地を持っているのは冥王星までだ。
外縁惑星のあたりはパトロールもない。
「リサ。あなたにお願いよ。座標のところは太陽系外縁部ね。救助らしき信号が出ているの。外板も交換して稼働できるのはあなただけなのよ。行ってくれるかしら」
「はい。行きます」
リサは不安だったが、女王のお願いを拒否する勇気はなかった。
「すぐ行って頂戴。救助信号だったら大変よ」
「はい」
アリス906に燃料を入るだけ入れる。アリスは心配したが口を挟めなかった。
「じゃ、行ってきます。女王さま」
「リサ、頑張ってね」
アリス906は短い噴射を残して太陽系の果てに出発した。
1人で宇宙船を操るは初めての体験だ。アリス3のそばに次元エンジンの発着区域がある。しかし太陽系の内側ならいいが、今回は外側だ。宇宙局の冥王星基地を呼び出して許可をとる。
「天文台から聞いています。あなたが調査に行くのですね。冥王星基地から先は特にコースはありません。次元エンジンも自由に使えます。発着区域はありませんが、また何かがあっても冥王星以遠は助けに行けませんから、注意が必要です」
係官は親切に言った。
「ええ、わかっているわ。何もないわよ」
リサは強がった。惑星のない空虚な空間に目標を定める。
次元エンジンはエネルギーを凄まじく消費するのと次元を超えて三次元に再構成する座標の計算・重量の測定に難しい作業を要するので無闇に使えない。太陽系の内側なら座標があるが外側は座標を定めなくてはならない。
「次元エンジン始動まであと20カウントね」
改めて操縦席の固定のベルトを締める。
「転移開始」
窓から見える景色が歪む。この現象は科学者によって研究されているけれど解明されていない。
「さて、このあたりね」
惑星も岩石もない空間である。発信源はレーダーには映らない。意識を集中する。外縁部は空間が拡がった何もない空虚だ。
「小さいのかな?」
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